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言葉に愛が溢れているこの場所が、いまもここにあって本当に良かったなあ。

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勿忘草


青い夜、つめたい夜、うすい布団にくるまってきみの声を聞くのがすきだ。少し眠たげなやわらかい声で、言えずにいたことを吐き出してくれる、あの瞬間がすきだ。
布団にまもられてぼくらは抱き合って、未来へのおびえを忘れようとして、いつもそれの繰り返し。あっさり明けてしまう夜のせいで、行き場のなくなった身体を押し付けあうしかない。
いつもいつも。

眠れない夜には天使が子守唄をくれるんだって、そう言ってきみは笑っていた。
目の奥でうつくしい紅色が燃えていた。
あれがきっと命の灯だろう。

重い身体だってきみのためにあると思えば、もう少し生きていたいような気もするよ。いのちの使い道を見つけてしまったからには、生きていかなくちゃいけないな。

だからきみ、どうか笑っていてよ。いつまでもいつまでも、そんなふうに笑っていてよ。きみはきみのままで、ずっと幸せでいてよ。

ぼくの幸せなんて、実はどうだっていいんだ。


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LOST MEMORIES CⅩ

望の言葉を思い出す。望から距離を置くために放った解釈違いの言葉を。
「いや、あの、ひとりがいいってそういうことではなくて!」
慌てて弁解する瑛瑠に、微かに笑う。英人が笑った顔は初めて見た。
「そうじゃない。自己犠牲を躊躇わないコケットだったってこと。」
思わず英人の顔を見つめてしまう。
「……馬鹿にしてます?はたまた貶していますか?」
それにはなんとも答えず、英人から礼を言われる。
「さっきはありがとう。かばってくれようとしていただろ、目をつけられないように。」
「かばったことがバレるほど恥ずかしいことはないですね。」
「結果的に嫉妬心を逆撫でただけだけど。」
「……うるさいです。」
ふて腐れたような瑛瑠の声にくすりと笑みをこぼす。
「それだけ言い返せる元気があるなら大丈夫だ。ほら、保健室。」
入ると、微かな薬品のにおいが漂っている。
英人が状況の説明をし、瑛瑠は言われたように熱を測る。
一回お休みしましょうかとベッドへ促され、英人とはここで解散となるも、養護教諭の先生が何やら必要なものがあったらしく保健室を出る。それと一緒に出ていこうとした英人は、思い出したように振り返り、まだ椅子に座っている瑛瑠の元へ。瑛瑠は不思議そうな顔をする。
「手、出して。」
両手を出すも、英人がとったのは左手。さらに、その薬指へ、自身が付けていたリングネックレスの指輪の部分を外してつける。
「僕の大切なものだから、なくしたら許さない。」

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ふるさと

私といえば、此処なので

やはり此処にも書き込みします。

~~~ふるさと~~~


ただいま、と云える心のふるさと


ひとつあるというのは


ありがたくて


幸せだ


たとえ今悲しくても

前を向ける欠片がある。


少しだけ休んで


また発つよ、


2008/12月~2018年8月の
卒業生より。


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3行ポエム

俺の声は、みんなに届かないかもしれない、多分届かない。でもまあ、それもいいかなって。俺の大切な人に、しっかり伝われば。

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LOST MEMORIES CⅨ

英人が咄嗟に瑛瑠の腕を掴んで抱きとめていなければ、今頃机の海にダイブだっただろう。
「瑛瑠!?」
「大丈夫、です。」
意識はある。さすがにクラスメートもざわつき始める。
立てるか?という英人の問いかけに、英人の腕につかまりながらも はいと応える。
目眩は一瞬。今はたぶん大丈夫。
瑛瑠に手を貸す英人は、厳しい目付きで望を見る。
「長谷川、クラスメートに落ち着くよう伝えてくれ。瑛瑠なら大丈夫だから。」
黙りこむ望を睨む。
「委員長だろ。」
保健室へ連れていくと言葉を残し、瑛瑠は英人に連れられて教室を出る。
「すみません……。」
何か言わなければと思って口をついたのがその言葉。足取りはしっかりしている。本当に、先の一瞬だけだった。
「いや、ごめん。僕が悪い。まだ君の性格をちゃんと把握しないで不用意に近づいた。」

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爆弾 【3】-2

「これは爆弾ではありません」


「......は?」
 Dにはその意味が暫くわからなかった。
「何をいっているのだ、こんなに大騒ぎをして、それは爆弾ではなかったというのか!」
「じゃあ、私たちは偽物の爆弾に踊らされたってこと...?」
 Sも当惑した表情で小さくそう言ったが、この運転手は首を縦に振らなかった。
「確かにこれはダミーです。がしかし、これには発信器が付いています」
 そう言うと、運転手はひどく怯えた表情になって再び言った。
「そしてこの発信器は、半径一メートル以内の物としか電波を交信できません。そしてその対象物は...」
 そこで言葉を切ると、運転手はスウッと息を吸い込み、こう言った。
「それは、明らかに爆発物です」
 黙って話を聞いていたDは、その言葉にひどく恐ろしくなった。それでは爆弾はまだ解除されておらず、しかもこの近辺にあるというのか...?!
「あの残り時間の数字は、その爆発物が爆発するまでの残り時間です」
「あり得ない!この車の近辺はくまなく探したはず。何処にもそれらしきものは...」
 そのとき不意に、隣に停めてあった車の後方から、小さくパンッと何かが弾ける音がした。
 その瞬間、Dは思い出した。この隣の車が駐車してきたときに、どこか見覚えがあると思ったことを。この車を何処で見たか。それは確か...。
「首長官邸だ」
 Sと運転手がぎょっとした顔で振り向く。その瞬間、Dは激しい光と音に包まれた。

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爆弾 【3】-1

 数分後。既に残り時間は一分を切り込んでいる。
「おい、大丈夫なのか...?」
 そうDが訊いた矢先、

 ピピピッ、ピピピッ

「解除、できました」
「何、本当か!」
 運転手の言葉に、DとSの顔がほころぶ。
「ああ、良かった...!」
「良かったですね!」
 二人はしっかと手を組み合い、喜びを分かち合った。先程までの緊張感とはうって変わって、朗らかな笑い声が響く。深い安堵感に包まれてDは運転手に言った。
「君は本当に優秀な運転手だ。ぜひ昇進を考えよう。なんなら...」
「ちょっと待ってください」
 運転手は、なおも爆弾を分解しながら、厳しい声で言った。Dは、誰に向かって口をきいているのだ、と少し不愉快になったが、この際なんだ、と特に言及はしなかった。それよりも、彼のその口調が気になった。
「何だ、まだ何かあるのか」
「ええ」
 運転手は手を止めない。Dは少し不安になってきた。この男は何を言おうとしているのか。その思いに気づいたかのように、運転手は小さく、しかし強い語調で言った。

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三行ポエム

年を取るにつれて、時間の流れは速く感じるようになるものらしい。僕らはもう、人生の半分を生き終わったんだって。

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LOST MEMORIES CⅧ

「昨日はごめんね。」
開口一番に望は瑛瑠に謝ってきた。申し訳なさそうな様子からは、謝罪の気持ちしか見てとれない。
「いえ、こちらこそすみませんでした。」
あの別れ方は礼儀としてなっていないと、瑛瑠も反省した。昨日の瑛瑠の拒絶のためか、気持ちに抑えがかかったのかもしれない。魔力は少しも感じられなかった。
午前の授業が終わるまでは。
午前中の授業が終わったあと、英人が話しかけてきたのだ。
「瑛瑠、少し話したい。昼休み、抜けられるか?」
瑛瑠が気付いたことに気付いて話しかけてきたのだろうと察する。だから、二つ返事で応えるはずだった。
ここで、思わぬ邪魔が入る。望だ。
望はそれまで頻繁に後ろを振り返ることをやめていたため、英人のその言葉に気付いて今日初めて振り返った。
「瑛瑠さんはひとりがいいんだよ、霧。不用意に近づくのはやめてあげなよ。」
思わぬ解釈のされ方だった。自分の発言に混乱する瑛瑠。たしかにひとりにさせてとは言ったが。
どうやら、望に対する拒絶というより、周りへの拒絶と受け取られているらしい。
「いえ、私がお願いしたんです。行きましょう、英人さん。」
英人まで目をつけられるのは避けたい。なんせ、彼も特殊型だ。さらに、情報は掴んでおきたい。これはチャンスなのだ。
立ち上がり、英人の服の端を掴んで促す。もしかすると、この行動がいけなかったのかもしれない。はたまた名前呼びか、英人を優先したことか。
激しい目眩に襲われ、瑛瑠は卒倒した。

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傲慢な詩

君のこと、すきだって
どうか 気がつかないままで
君は 知らないままでいて

知らないままで
そばにいさせて

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LOST MEMORIES CⅦ

「正解です。つまり、そういうことです。」
そういうこと、とは。自分と同じ型では、魔力自体アップしても、攻撃型との相性は悪いままである。それはきっと、チャールズのものじゃない。では、誰のものだろうか。
「私の随身具があれば迷わずお嬢さまに貸すのですが、これでは何の解決にもなりませんからね。」
さらに頭を悩ませるチャールズ。しかし瑛瑠は、チャールズの随身具が気になって仕方がなかった。誰のものなのか。そして、チャールズのはどこへいってしまったのか。
結局、できるだけ刺激をしないように、近づかないようにするというあまりにも進展のないものしか出せなかった。そりゃ、二人のうち片方の頭脳が別のことでいっぱいなのだから仕方ない。
ベッドに入ってからも考えていた。チャールズは、自分のがあれば瑛瑠に貸すと迷わずいい放った。少なからず蔑ろにしていい代物ではないはずだが、純粋に自分を想ってのことであると理解できたし、チャールズは簡単にそういうことをする人物ではないのもわかっているつもりだ。そうして悶々と考えているうちに眠りについてしまったらしい。
頭のなかが混沌としている瑛瑠は、この日身に起こることなど知る由もなかった。

1

3行ポエム 

コーヒーを買って帰ろう。キミとの恋もこんな味だから。
空の月はキミと同じなのに

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うたうたいの独り言

鼻に通る風の匂いが変わる。

お日さまは、ハイテンションになっている。

ただいまとおかえりの海岸通り。

焼けた砂浜のイバラ道を抜けたら

あついのにつめたい、潮水。

見ても、触れても

綺麗で、

濁りを知らない深い紺碧が

僕の心を弛緩させる。

ばいばいとまたねの海岸通り。

サザンよりアジカンな

夏の日だ。

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LOST MEMORIES CⅥ

その夜に行われた次の日の予定確認では、チャールズはやけに難しい顔をしている。
「近づくなというのは無理な話でしょうが……。」
解決策が出てこないのだ。しかし、力駄々漏れ状態のワーウルフにウィッチを近づけるのは苦である。
「随身具(ずいじんぐ)でもあれば良いのですが……。」
随身具、それは成人の儀でもらえる護身用のアクセサリーのこと。自分に相性のいい力が宿されている。相性の悪い力から身を守るために。つまり、パプリエールが成人すると、防御型の力の宿ったものが授けられる。それを身に付けることで、攻撃型の力を防ぐ力が補われるということ。しかし、瑛瑠はまだ成人していない。
「生憎、私の随身具はここにありませんし……。」
瑛瑠はふと疑問に思う。チャールズの首元のそれからは、魔力が感じられる。
「チャールズ、そのネックレスは随身具ではないの?私、てっきりそれがそうだとずっと思っていたのだけれど……。」
チャールズは、ああ,と言って外してみせる。チャームも何もついていないネックレスを、テーブルの上に置く。
「この魔力が何型かわかりますか?」
本来であれば、ウィザードは防御型の魔力を宿した随身具であるはずだが、瑛瑠の感じたものは違った。
「……特殊型?」

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我が儘

見上げた空には
輝く月

その近くで
輝く電灯

なぜ人は
手の届かないモノを
手に入れたいと
思ってしまうのでしょうか

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LOST MEMORIES CⅤ

無意識に手をのばしていた白桃烏龍は、もう半分もない。
ここまで誘導されてわからないチャールズではないし、そもそも話を聞いてはじめから察していたようにさえ感じる。
「いつになっても色恋というのは面倒なものですねえ。」
「俯瞰しているのね、チャールズさん。」
渦中にいる瑛瑠は笑えない。冷ややかな目を向けると、微笑みが返ってくる。
「でも、得るものは多いんですよ。」
優しく微笑んだまま言葉を紡ぎ出す。
「そこでしか得られないものもあります。お嬢さまは縛られた立場ではありますが、否定されていいものではありません。
学校生活では、何があるかわかりませんから。」
ね?とウインクするチャールズ。これはどのように受け取ったらいいのだろう。
「チャールズも何かあったっていう解釈でいいのかな?」
ちょっと口角を上げて尋ねると、カップを置きソファに身を沈め腕を組み、
「おませさんですね。そんなにオトナの恋愛を訊きたいですか?」
なんていうから堪らない。
「お、オトナって……高校のときの話をしてるの!
そんな色気撒き散らして変なこと言わないでバカ!」
顔を紅くして横のクッションを投げつけて出ていく瑛瑠は、チャールズがしばらく笑いが止まらなかったことなど知る由もない。

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爆弾 【2】-2

 運転手が車の下から手を引き抜くと、その手には黒く重厚なものが握られていた。
 真っ黒な四つの円筒。
 赤や緑、青の導線。
 黒のバックに赤く光る7セグメントの「06:26」。
 そして、断続的に鳴る、鋭い電子音。
「じ、じ、時限爆弾だ...!」
 Dはすっかり腰を抜かしてしまった。運転手は目を見開いたまま驚愕の表情である。Sは完全にパニック状態だ。
「どどどどどどうしましょう?!」
「あ、あ、あわ、慌てるな!おおお落ち着くんだ!」
「二人とも落ち着いてください!」
 運転手が二人をたしなめる。しかしその当人もひどく落ち着きがない。そうこうしているうちに、残り時間は「05:58」を表示している。
「こ、これって、解除しないとマズいんじゃないですかね...」
「何を言ってるんだ、今すぐ逃げるんだ!」
「しかし、このまま逃げては、F国の人々を犠牲にしてしまいます!」
「むう...。だが、それならどうすればいいと言うのだ」
「私が解除しましょう」
「「ええッ!!!」」
 突然の運転手の申し出に二人は思わず声をあげた。
「本当に、本当にできるのか...?」
 驚愕を隠しきれず、Dが言った。
「正体のわからない人とは常々思っていたけれど、まさかこれまでとは思わなかったわ...」
 Sも目を見開いたままそう言った。
 運転手は全く耳を貸さないで爆弾に向かっている。ハサミとドライバーを手にしてなにやら真剣そうである。仕方なく、Dはこの得体の知れない男を見守ることにした。

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靴、ぬぎすてて。

ほら、空をみあげてみよう。
世界ってかなり広いんだ。
君らの世界なんて狭いんだ。
ほら、全部ひっくるめて。
現実のいやなことをよ。
思いっきり走れ。
あの太陽へ。

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三行ポエム

なんだかいつもより喉が痛い気がして、咳き込んで吐き出した痰は、昨日言い損ねた「ごめんなさい」と、明日言おうと思った「ありがとう」の塊。

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爆弾 【2】-1

 それから十数分後のことである。一行は休息を終え、車に戻ってきた。そのとき、一行の車の横に空いていたスペースに、一台のバンが勢いよく滑り込んできた。ちょうどその横にいたDは危うく轢かれそうになった。
 何処を見て運転しているんだ、危ないだろ、と声を荒げるも、その車の主は何食わぬ顔で車を降り、行ってしまった。
 ますます不機嫌になりながら、Dは悪態をついて車に乗り込んだ。すると、Sがドアを半開きにしたまま、車の横に立って眉を潜めているのに気がついた。
「どうした、さっさと乗らんか」
 とDが車の中から未だ不機嫌そうに言うと、
「あの、何か変な音がしませんか」
 Sが怪訝な顔で言った。
 少し耳をすませてみると、なるほど、確かに微かな電子音のような音が聞こえなくもない。Dは表情を少し不安そうに変え、
「一体何の音だ」
 と言った。Sはゆっくりと車を一周して、辺りをきょろきょろと見回し、それからもう一度ぐるりと回って言った。
「この車からです」
「何ッ」
 そう叫ぶと、Dは慌てて車から飛び出した。
 二人は運転手と三人掛かりで音の発生源を探した。そうして一分もたたない頃、運転手が車の下を覗き込んで、
「ありました、多分これです!」
 と叫んだ。

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ズルいよ

謝るなんてズルいよ。
何も悪いことしていないのに
そんなに謝られると
自分が加害者みたいになるじゃん。
何も悪いことしてないから
謝らなくて大丈夫だよ。
もっと胸を張って良いんだよ。

と思ったけど人のこと言えねぇや。
自分も結構の頻度で謝っているから。
多分相手も同じこと思っている。
お互い様だな…。
切磋琢磨して頑張りましょう。
互いに高みを目指してこれからも。

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LOST MEMORIES CⅣ

ただし、重要なのは争い時のみの話であるということ。大きな戦争なるものは、瑛瑠が覚えている限り、生まれてから起こってはいないはずであり、チャールズのように種族関係なく関わることが求められている。
そんななかでも、相性の良し悪しには逆らえないのだけれど。強い力にあてられると体調に支障をきたすことがある。当人に向けられたものであるならなおのこと。瑛瑠は、そこに思い至ったのだった。
ずっと望が近くにいて、彼の言動には疑問を感じることもあった。増していく頭痛の原因は、彼の魔力。今日の帰り、確かに感じたワーウルフのそれに、完全に気づいてしまった。いや、それよりも前に気付いていたのかもしれない。瑛瑠が気付きたくなくて、目をつむっていただけで。
きっと望は瑛瑠を想っている。そしてそれは、力の制御に頭が回らなくなるほどに。

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LOST MEMORIES CⅢ

魔力には3つのタイプがある。攻撃型と防御型、そして特殊型だ。
ワーウルフやゴーレム、レオといった種族は攻撃型。血気盛んで、争いになると力で押すタイプだ。名の通り、攻撃的な力が強い。
「血気盛んを体現しているような者はたしかにいますが、攻撃型でも冷静沈着で聡明な者もいますからね。性格は種族じゃわけられませんよ。」
きっと、友人を思い描いているのだろう。瑛瑠は改めて、いかに自分が狭い範囲でしかものを知らないのかと思ってしまう。
防御型に当てられるのはエアヒューマンなど。チャールズに諫められてしまうだろうから、性格については割愛。こちらは、防御的な力が強い。
そして、瑛瑠たちウィッチ,ウィザードは特殊型に当てられる。ヴァンパイアやヴァンピールもここに当てはまる。攻撃と防御のどちらも兼ね備え、しかしどちらかに突出した種族よりは魔力が弱い。そのため、魔力を補うための知能に長けているのも彼ら。
そんな種族には、争い時のみの力関係がある。攻撃型に特殊型は弱く、特殊型に防御型は弱い。そして、防御型に攻撃型は弱いという力関係。逆もまたしかり。
しかし、これはそれぞれの魔力が同じ水準だったときの話。魔力が強ければ強い方に軍配は上がる。そして、権力者に近いほど生まれ持つ力は強い。

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LOST MEMORIES CⅡ

「特殊型のウィッチは、攻撃型のワーウルフとは相性が悪い。」
黙ってしまったチャールズを、横から盗み見る。すると、一見穏やかそうに見えるその顔から、目だけが後からつけたかのように浮いて見える。瞳だけが穏やかじゃない。
「チャールズ、お茶、溢れてるよ。」
完全に心がどこかへ行ってしまっていた。
慌てて、傾けていたティーポットを置き、すみませんと立ち上がった。
タブーだったのは、きっとワーウルフだ。あの瞳は、怒りか憎しみか。悲しみの色もあったかもしれない。聞きたいけれど、あんな顔させてはいけないような気もして。
布巾片手に戻ってきたチャールズに、何もいうことができなかった。
「あとは、ゴーレムとかもウィッチやウィザードとは力の相性が悪いですね。」
淡々と言うチャールズに、先ほどの色は毛ほどもない。
瑛瑠は言葉を探してしまって、沈黙が生まれた。
それを察し、チャールズは拭きながら笑みをこぼした。
「相性悪いなんていっても、私の友人にはゴーレムもレオもいますし、なんなら逆の立場のエアヒューマンだっています。関わる上で、種族に問題なんてありません。」

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うたうたいの独り言

どうやら、自分が思っているよりも

ずっとずっと、

ロマンチストだったらしい。

冷めた心と

希望のない現実と

変わらないものを嘆いていた僕は

変わらないようにしてただけみたい。

人1人の心を動かせない奴が

世界を動かせるわけがない、

なーんて本気で信じていたけど。

リアリスト気取った自分の心を偽っているようじゃ

まだまだ世界は彩らないね。

…なんて。

0

3行ポエム

生きる権利はあっても、それを捨てる人もいる。その人はすごく悪いわけじゃない。あくまで死ぬ権利を行使しただけなんだろうから…

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LOST MEMORIES CⅠ

「確認してもいい?」
行きなり切り出す瑛瑠は、ほぼ元通り。
「どうぞ。」
ソファの前のテーブルでお茶の準備をしながら応えるチャールズは穏やかだ。
「恋愛感情は、自分の意思では抑えが利かなくなることもあるよね。」
「そうですね。」
「強い感情にもなり得るよね。」
「はい。」
瑛瑠は少し間をおいてから、もうひとつ確認する。
「魔力が制御できなくなるほどの強い感情にもなり得る。」
「はい。」
華やかな白桃が部屋中に香る。瑛瑠は、少し気が削がれた。
「今日は白桃烏龍?」
横にいるチャールズを見ると、微笑んで頷く。
「よくご存じですね。そうですよ。」
張りつめていた気持ちがほぐれていくのを感じる。少し肩に力を入れすぎていたようだ。
「相性の悪い種族がいる。人間に1番近いウィッチは、攻撃型の種族にあてられることがある。だから、種族でまとまって過ごすようになった。」
「はい。」
部屋に静けさが立ち込めた。聞こえるのはカップに注がれるお茶の音だけ。

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赤と黒との混じりあい

あたしが幸せって思うとき

他の誰かが不幸せなんだと。

あたしが不幸せって思うとき

他の誰かが幸せなんだと。

痛んで荒んで仕方ない
恨んで羨んで仕方ない

私の心だから仕方ない

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あの日の夜

“鬱だけにはならんといてよ”
時に考えすぎてしまい
暗くなってしまう僕に祖母はそう諭した。
いつもは明るい祖母の声が
その時だけは暗く感じた。
恐らく甥っ子と同じ道を
歩いて欲しくないのだろう。
血の繋がった三人の孫には少なくとも
楽しく生活してほしいんだろう。
その中でもとりわけ暗い僕は
自分の過去の姿とも重なるのだろう。
その時だけは笑って流すことも
自分の意見を述べることも出来なかった。
胸の琴線に触れてチクリと痛む。
なかなか人の話も聴けない僕。
“我”が強い人間だから。
まぁゆっくりやっていくよ。
面倒な孫だけど
これからもよろしくお願いします。
そして長生きしてくださいね。
僕にとってはもう唯一の祖母だから。

4

LOST MEMORIES C

「ごめん。」
チャールズの胸元を押して離れる。
瞼は重く、目も鼻も赤いだろうことがわかっているので、チャールズの顔を見ることが出来ない。ただ、チャールズが微笑んだのは、雰囲気でわかった。
「いつまでもここにいるわけにもいかないので、とりあえず中に入りましょうか。」
今度はお姫様抱っこなんてしなかった。
リビングに行くと、いつものテーブルではなく、ソファへ座るよう促される。チャールズの横に腰かけた瑛瑠は、正面で話すのを避けてくれたささやかな気遣いにお礼を言った。
「チャールズ、ありがとう。」
すると、
「そっちの方が嬉しいですね。」
と優しく言うのだった。

1

ドライヤー

君の全てが愛しくて
ぎゅっと君を包み込みたくなるけど
きっと君は頬を赤らめて恥ずかしそうにするから

せめてもう少しだけそばにいたいとか思って
「髪の毛乾かしてあげるからおいで」とか言ってみたり

3

骨壷

忘れることが正義なら、忘れるさ。
喜んで。
忘れることが正義なら、忘れるさ。
謹んで。
君がこびりついたアパートの隅っこで
僕が今日も息を吸う。君に手を合わせる。

戦争も、宗教も、何もかも割れてなくなれ。
風船のせいにして、みんなで針を投げよう。
喧騒も、必然も、何もかも割れてなくなれ。
偶然のせいにして、みんなで耳を塞ぎあおう。
世界に足りてないものはない。


角膜を濡らして、冬になる。
寒くなる。
睫毛を濡らして、冬になる。
寒気する。
君がうっすらと残ったこの部屋の隅っこで
僕が飯を作る。君にお団子をあげる。

拳銃も、神様も、何もかも割れてなくなれ。
馬鹿らしい音楽と、ボロボロのギターで。
東京も、ニューヨークも、何もかも割れてなくなれ。
自由ってのがそういうことならそうでしょう。
世界に足りてないものは、僕の場合は君。


戦争も、宗教も、宿題も、全部割れてなくなれ。
夏よ終われ。君はここで。
喧騒も、拳銃も、散弾銃も、全部燃やして骨だけにしちゃえ。
夏が終わる。すぐ冬にはならない。
でも、冬になる。
寒くなる。

0

爆弾 【1】

 K国の外相であるDは、貿易交渉のためにF国に来ていた。F国側は、始めはK国に対して友好的な態度を表していたが、次第に強硬な一面を見せ始め、K国側がどんなに様々な交換条件を出しても、F国の首長は一向に条件を譲らず、交渉は非常に難航していた。
 やむを得ず一旦帰国することを決めたDは、運転手つきの車に秘書のSと共に乗り込み、空港へと向かった。
「全く、あの堅物め、一歩も引こうとしない」
 とDが嘆く。
「まあ、そういわないで。交渉はまだ始まったばかりなんですから」
 そうSがなだめても、Dの不機嫌は収まりそうになかった。
 道中、昼も過ぎた頃に、なにか軽食をとろうとSが言ったので、一行は高速を一度降り、サービスエリアへ寄ることにした。その日はF国の休日で、駐車場の空きを探すためにひどく時間を要した。その事にさらに不機嫌になるD。
「おい、さっさと車を停めないか」
「なかなか停めるところが見つかりそうにありません。先にお降りいただいてもよろしいですか」
 運転手がそう言ったので、DとSは先に降りて、食べるものを買うことにした。
 しばらくして、運転手から車を停めた、という連絡が来たので、運転手もこちらへ来るようにと伝え、少しの間それぞれ思い思いの休息をとった。

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LOST MEMORIES ⅨⅩⅨ

玄関に座り込んだ瑛瑠は、チャールズに待てをする。
「私は犬じゃありません。」
「またお姫様抱っこされたらかなわないもの。」
「……お嬢さま。」
「っ!」
チャールズのひんやりとした両手が、瑛瑠の頬を覆う。ずっと伏せていた顔を、チャールズによって無理矢理上げさせられた。自分でも視界がぼやけているのがわかる。
「どうしてっ……どうしてこんなに関係が拗れるの!?どうしてこんなに嫌なことがあるの!?」
思わずチャールズにぶつけてしまう。八つ当たりだとはわかっている。でも、抑えられない。涙がとめられない。
「私が悪いの?縛られているように感じるのはなぜ?私は誰かのものなの?」
瑛瑠の体が強張る。チャールズが抱き締めたのだ。迷子になってしまって、出口が見つからない瑛瑠を落ち着かせるために。
「こんなことになるなら気付きたくなかったよ……。」
チャールズを受け入れた瑛瑠は、やっと静かに泣き始めた。

2

LOST MEMORIES ⅨⅩⅧ

帰りは、多少の頭痛のために大事をもって早く帰ることにした。できるだけ、人に会わないようにすぐに教室を出たはずなのだが。
「あれ、今日は図書室に行かないんだね。」
「……はい。」
なぜ今日はここにいるのだろう。
「もう帰るんだよね?送っていくよ。」
「いえ、今日は大丈夫です。」
望は目を丸くした。どうして,と言いたかったのだろうが、それは明るい声に阻まれた。
「いんちょー!あ、瑛瑠ちゃんだ!ふたりとも帰るの?
なら途中まで一緒に帰ろー。」
瑛瑠が口を開く前に望が口を開く。
「ごめんね、歌名。瑛瑠さんと一緒に帰るんだ。」
「え?」
一緒に帰るなんて言っていない。歌名がいることに言及なんてしていない。
「だから、一緒に帰れないんだ。」
歌名は悲しそうな顔をする。
「そっか……。」
慌てて望の腕を掴む。
「待って、長谷川さん。私、あなたと一緒に帰るなんて一言も言ってないです。」
望は望で顔をしかめる。
「いつも一緒に帰ってるよね?」
どうしてそんなこと言うの?まるでそんなことを言いそうな顔である。
頭痛が増していく。
「一緒に帰ろう。」
掴んでいた腕と反対の手で瑛瑠の手が掴まれる。
思わず振り払ってしまった。
「ひとりがいいんです……ひとりにさせてくださいっ……!」

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平成最後の夏だから…

平成最後の夏だから

なんて言われなくてもわかってる

平成最後だから何なんだ

平成最後だからって
夏休みの宿題がなくなるわけでも
何をしても許されるわけじゃない。

なんて冷めたこと言ってたあの子も
最近オシャレに気を使い始めた。

平成最後だから
きっと太陽も本気を出しすぎていて
こんなに毎日暑いんだろう。

平成最後の夏だから
何もかもが特別に見えるんだろう。



平成最後だから…

で全部理由付けるのは
きっと間違っているんだろうけれど。





平成最後の夏に出来た大切な人を

平成最後の夏だから花火に行こう

って誘うのはきっと間違っていないよね





…なんて思いつつ勇気は出ないから
君が誘ってくれるのを待ってるんだよ

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LOST MEMORIES ⅨⅩⅦ

瑛瑠の欲しいもの。きっと共有者のことだろう。同じ境遇であろう英人もそうだろうと考えるのは容易い。
目の前にある とは、英人自身がなるという解釈でいいのだろうか。
では、最優先事項とは。
英人は、今1番気付くべきこととも言っていた。その前には まだ、とも。
似た台詞を聞いたことがある。
"どうせ気付いてないんだろ?"
彼の正体がヴァンパイアだと、そういうことではなかったのだうか。まだ気付いていない に引っ掛かりを覚える。
上手と言った英人が直前に気付いていると言ったことは、瑛瑠の体調不良の原因。
瑛瑠は何か繋がりそうなのをひたすら紡いでいく。
挨拶の後に1番に言われたのは体調についてだ。瑛瑠がわかりやすいかどうかの前に、すでに知っていたのだ、原因となりうるものを。それに瑛瑠が気付いていないから、警鐘を鳴らした。
しかし瑛瑠は、その事実を受け入れたくなかった。そしてその理由が非常に人間的なことが、自身を苛立たせた。
慣れが早いのか、流されやすいのか。
ようやく瑛瑠は、現実に目を向け始めた。

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夏に

扉を開けたら、
咽るくらいに蒸し暑い、のしかかるような熱気と、
軽快に羽を震わせる蝉たちの鳴き声が、
爽やかな青白のグラデーションに混ざり合う。
一歩踏み出せば、混沌の中に引き込まれてしまいそうで。
でも、そのうだるような夏に体を預けてしまいたくて。
立ち止まったら、このまま時が止まって。
同じような白昼夢を、狂ったように見続けることだろう。

0

葡萄の安心院

例年通りの雨模様
探偵ごっこはおしまいにして
はじける傘を買いに行こう
夏になったら明るすぎて
暗く見えるくらいの青の中
春の残りを探しに行こう

7

LOST MEMORIES ⅨⅩⅥ

正直、何を基準しているのかわからないが、ここで下手に出てはいけないだろう。そして、彼に仮面の笑顔は通じない。だからこそ、にっこり微笑んでみる。この精一杯の嫌味が伝わるだろうか。ここまでの思考およそコンマ5秒。
「あなたと同じか、それ以上です。」
一瞬の驚きを見せたが、ふっと嘲笑った。
「やっぱり賢いのか。ただ現時点では、君の体調不良の原因に気付いている僕の方が上手。」
体調不良の原因。わざわざ口に出すほどでもない疲れやストレスといったことではないと英人は言いたいのだろうか。
「霧さん。」
「英人でいい。」
「……英人さん、あなたはどこまで掴んでいるのですか。」
何でもないといったように言う。
「まだ1週間だし、特には。」
優秀者の余裕、だろうか。先の自分の言動を省みて恥ずかしく思う。
「祝。」
「瑛瑠でいいです。」
せめて、対等に立ちたいと思った。
既視感ある状況に、横を歩いていた英人が少し顔をこちらへ向けた。
「……瑛瑠、まだ君は1番気付くべきことに気付いていない。」
前のような嫌味の色は抜けていた。
違うな,そう小さく呟いたのを瑛瑠の耳はキャッチした。
教室の扉の前で立ち止まり、瑛瑠を向いた。
「気付こうとしていない。君のその頭があって、なぜ気付けない?」
英人は視線と語意を強くして言う。
「君が欲しがっているものは目の前にある。
最優先事項を見謝るな。」

3

LOST MEMORIES ⅨⅩⅤ

無理しないでくださいねと送り出された瑛瑠は、朝の調子はよかった。むしろ、久しぶりの外で清々しい気さえする。
名前を知ってからまだ口の聞いたことのなかった霧英人と、何日かぶりに玄関でご対面。何も言わないのはおかしいので、仕方なくおはようございますと声をかける。彼は無表情でおはようと返してきた。棚の扉を閉めた彼は口を開く。
「体調、大丈夫?」
この人も予言者だろうか。それとも、
「私、そんなにわかりやすいですか?」
体調を崩したのは3日前。言葉も交わしていないその日に体調を崩し、後2日は顔すらあわせていない。となると、その言葉を交わしていない3日前から瑛瑠の不調に気づいていたということだろうか。
瑛瑠も扉を閉める。何ともなしに英人の横に並ぶ。英人が待っている風だったから。
「君、今どのくらいカードを持っている?」
こいつもか,と思わないでいられなかった。自分で話しておいて質問に答えない。
チャールズでの慣れもあり、思考の切り替えは早く、その台詞の意味へとすぐ繋がる。
たぶん、情報のこと。

2

3行ポエム

例え貴方が俺の幸せを願っていないとしても、俺は貴方の幸せを願いたい。多分それが俺にとっての「幸せ」の一つだから。

1

予告

なんか短編作ったんで明日から火曜、水曜、木曜と三回に分けてのせるっす。


それだけっす。

2

雰囲気

夏を齧る、冷やしパイン
夜に照る、提灯に灯ろう
夜を彩る、打ち上げ花火
老若男女で、賑わう屋台

ひらひらゆらゆら
なびかせて
まるで金魚の尾ひれみたいに
きれいで儚い

今日限定の、君の浴衣姿。
こつんこつん。
下駄を響かせて歩く、そんな君の手を引いて
僕は、
10代最後の夏を迎えた

0

you were here

伝えたかったこと伝わったのかな
伝えたかったことってなんなのかな
君の昨日と君の明日をとても
眩しく思う

2

さよならシンデレラ

君が好きだった花の蕾、あのアパートの先で見つけたよ。
漢字が読めないナントカ荘の前、いつもの帰り道。

汚れたこの街にも愛があるんだって知ったのは、ピンクのライトのホテルにママが入っていったから。
それに僕と君って、ほんとに愛し合っていたから。

藻掻く腕に絡まった、無駄すぎるインフォメーション。
異世界へのステーションに君は立ってる。
置いていかれて、僕は。


夜は、長くなったけれど、
思考はめぐるばかり。
答えには到底たどり着けそうにない。
君に言わなきゃなのに。

君が上るはしごを支えることすら
僕には出来そうもないから。
画面の前で君を探す。
液晶を買うよ。



君が捨てた過去の中に、僕がいるとするならば。
僕はそれで構わない。たまに知らないふりで会いに行くよ。

汚れた世界でも愛があることを切に願うよ。君を大切にしてくれる人に出会え。
君を本当に愛する人に、愛してもらうんだ。

空振るバットが軽かった。何本でも振れるな、この調子なら。
煌めくステージへの階段を君が上がる。
僕は知らないふりでバットを振る。


昼は、新しく塗るため。
夜は、古いものを捨てる。
答えや結果で論じるのはクソってるだけだ。やめたよ。
君に言えなくて良かった。

君が上るはしごを折る奴を、
僕は殺して回ってやる。
君は今日からシンデレラ。
僕は知らない鳥。


君が好きだった花の蕾、やっと咲いたよ。
それどころじゃないよね。
僕が会社に行く時、君のコマーシャルを見た。君のポスターを見た。
君の笑顔が変わってなくて、嬉しくってほんのちょっと、寂しかった。



夜は、長くなったけれど、
思考はめぐるばかり。
答えには到底たどり着けなかった。
君はシンデレラなのに。

君が上るはしごを支えることすら
僕には出来ないから。
画面の前で君を探す。
液晶を買ったよ。

シンデレラ。またねさようなら。
アリーナを出てから少し泣いた。
シンデレラ。もう昔みたいには
会えないけれど、笑ってね。

4

LOST MEMORIES ⅨⅩⅣ

今思えば、その手の話をかわしたいだけだったのかもしれない。しかし、チャールズのことだ。何があってもおかしくないと考えを改めた。
そして、昨夜の華やかな笑みに共存していた儚さを想う。一変した魅惑的なそれを思い出し、朝ながら小さくため息をつく。チャールズの過去に触れるには、自分は幼すぎる。それを悟った瑛瑠は、いつも通りチャールズにおはようと声をかけた。

0

君の優しさ

まだまだここに居たいな

でも、未来は無理やり私を先へ連れていく

だけど、それは未来の優しさ

成長させてくれるのも、苦しいことも楽しいことも経験させてくれるのも未来の優しさ

思い出がある、それは過去の優しさ

苦しい時に手を差し伸べてくれる、それは君の優しさ

この世は優しさと思いやりと、色んな感情でできている