1

最後の喫煙者

鬼才・筒井康隆の短編集です。ご存じない方は『時をかける少女』を書いた人と言えば分かると思います。

『時かけ』の作者とはいえ、この短編集は青春とか切なさとは無縁です。要素、絶無です。
エログロナンセンスです。
けど発想が凄いし、とにかく面白いんです❗

たとえば「ヤマザキ」
読んでいる始めは、秀吉の中国大返しの話かなぁ、と思うんですよ。
けど秀吉はなかなかしない。
やっとするかと思ったら、電話で情報を集めます。
あれっ、この時代って電話あったけ。そう思っちゃうくらい自然に電話が登場します。
そしてついに中国大返しをします。
………新幹線で!
現代と戦国時代が良いカンジで融合している作品です。この後も、新幹線遅延の責任をとって切腹する駅長とか、神戸港からフェリーで移動したりします。

無荼苦荼です。しかしむちゃくちゃ面白いです。
ぜひ読んでください❗

レスを書き込む

この書き込みにレスをつけるにはログインが必要です。