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LOST MEMORIES ⅡⅩ

教室全体を見回して、ある男子生徒に目が留まる。
「瑛瑠さん?」
本を読んでいるようだ。
「あの、長谷川さん。彼のこと、知ってます?」
今 本を読んでいる、と付け足す。
望は首をかしげる。
「いや、知らないよ。」
ですよね。
思って応えずにいる瑛瑠を、望は訝しげに見る。
「どうしたの?」
まさか、本人に言うわけにもいくまい。
「いえ、ホームズなんて 洒落ているなと思っただけです。」
別に、何でもないと答えればよかったのだが、嫌味を言いたくなってしまった。自己満足でしかない答えに、望はさらに不思議に思うのだった。

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  • みーちゃん》
    わー、そうなのか…。なんだか雨で大変みたいなニュースを目にしたよ、大丈夫かな?
    本当に、同じ日本なのに、全然違うんだね。

  • PS;
    ここで何の本を挿入するかで、個人的にめちゃくちゃ悩みましたことを明かしたいと思います(笑)
    はじめ、ドストエフスキーの「罪と罰」にしようかと思ったんですけど、始業式早々読むかと。重すぎやしないかと替え、夏目漱石も考えたのですが、やはり海外の作家が崩れないかなと。どうせなら意外性を求めようと思い「星の王子さま」も考えたのですが、ちょっと遊びすぎだなと。できるだけ知らない人がいない作品がよくて、結果ホームズに。うーん、いまだに何がよかったのか…やはりだまってドストエフスキーにシテオケバよかったですかね…。なんて、書くときめちゃくちゃ悩んだシーンなんです(笑)