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爆弾 【3】-1

 数分後。既に残り時間は一分を切り込んでいる。
「おい、大丈夫なのか...?」
 そうDが訊いた矢先、

 ピピピッ、ピピピッ

「解除、できました」
「何、本当か!」
 運転手の言葉に、DとSの顔がほころぶ。
「ああ、良かった...!」
「良かったですね!」
 二人はしっかと手を組み合い、喜びを分かち合った。先程までの緊張感とはうって変わって、朗らかな笑い声が響く。深い安堵感に包まれてDは運転手に言った。
「君は本当に優秀な運転手だ。ぜひ昇進を考えよう。なんなら...」
「ちょっと待ってください」
 運転手は、なおも爆弾を分解しながら、厳しい声で言った。Dは、誰に向かって口をきいているのだ、と少し不愉快になったが、この際なんだ、と特に言及はしなかった。それよりも、彼のその口調が気になった。
「何だ、まだ何かあるのか」
「ええ」
 運転手は手を止めない。Dは少し不安になってきた。この男は何を言おうとしているのか。その思いに気づいたかのように、運転手は小さく、しかし強い語調で言った。

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