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LOST MEMORIES CⅥⅩⅨ

瑛瑠は考える。
ウィッチは瑛瑠のこと、ウルフは望のことだろう。
力を貸してくれ、とは。
「私は、エアヒューマンです。」
にっこりと。さっきも聞いた内容であるが。
「……防御型、ということですか。」
瑛瑠は呟く。繋がった気がして、一つずつ確かめる。
「副委員長になったのは、」
「攻撃型とは相性がいいから。」
歌名引き継ぐ。
「長谷川さんの近くにいたのは、私が特殊型だから……?」
「大変だったよお、瑛瑠鈍いから。」
くすくすと笑う。鈍いなんて初めて言われた。
「英人さんが大丈夫って言っていたのは、歌名がいたから……。」
「実はガーディアンでしたっていうね。」
歌名が副委員長になったのは、委員長のストッパーになるため。望の近くにいたのも同様に、だ。
「朝のは、私に二日間の状況を伝えるためという目的も含まれていましたね?」
“風邪って聞いたよ”は、“風邪ってことになってるよ”の裏返しだ。
予鈴が鳴る。

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