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盲目の赤猫

糸を紡ぐ 巣を張るやうにまつすぐと
そのうゑを歩く 気高く 落ちぬやうに
目は見えぬ いかほど歩こうと先は見えぬ
紅い妖気を纏って どこまでも

髭にあたる冷たい風 しなびた髭をただ揺らす
ふときづく 脚を伸ばせど糸は無い
落ちる
只落ちる

風、風

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