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ⅡCⅡⅩⅥ~ⅡCⅥⅩⅥ 英人くんとのデート帰りから英人のデートを目撃するまで。

LOST MEMORIES ⅡCⅡⅩⅣ

「クッキーありがとう。」
寝る前、ふと思い出してチャールズに声をかける。例にならって、チャールズは眼鏡をかけて本を読んでいた。
「使うべき時が、ちゃんと来たでしょう?」
顔をあげてこちらを見るその碧は柔らかく優しい。
察してくれて良かったですと微笑む彼は、ついでに、さすがに持ち帰ってこられたらふたりの立ち居振舞いを疑ってしまいますからね,なんて辛辣な言葉も添えて寄越したのだが。
「でも、どうして?」
野暮な質問であることに気付くべきだった。お嬢さま,とたしなめるような声の調子に、困ったような呆れたような笑みを貼り付けるも、チャールズは答えてくれる。
「きっと払わせてくれないと思ったから。そう言って、渡されたことがあるんです。」
チャールズは続ける。
「こちら側としては相手に払わせる選択肢は存在しないのですが、さすがに当たり前のような顔をされてしまうのは癪でしょう?」
さも可笑しそうに言う。
経験があると見た。
「だから、それが嬉しかったんですよね。
まあ、彼がどう思ったかは図りかねますが、嫌だと受け取られることはないでしょう。」
思い起こすが、嫌悪感はなかったはずだ。
「10年の差って大きいのね……。」
チャールズの話を聞き、違いを分かりやすく突きつけられ、改めて感心する瑛瑠だった。

ちょっぴり成長したピーターパン
女性/24歳/秋田県
2018-10-29 19:34
  • チャールズ...。流石の用意周到。ぜーんぶお見通しなんだな...。もはや憧れるよ

    memento mori
    男性/23歳/大阪府
    2018-10-29 21:54
  • 男心を分かってらっしゃる笑
    チャールズさん男の人だけど笑
    参考になります笑

    関係ないけど、私ね〜…
    現在進行形で片恋中です!!
    年下でしてね〜…
    見てたら可愛いんだ〜!
    死にそうな程、心臓が痛いの
    どうしよう…!!!

    りんごのおひたし
    女性/20歳/奈良県
    2018-10-29 22:57
  • めめんとさん》
    レッツ注目。
    チャールズは自分がされたことを瑛瑠ちゃんに教えてあげただけだったのです(もちろん、クッキーもろもろの準備はしてくれましたが)。さて、誰にされたんでしょう。気になりますね、気にしましょう()
    百戦錬磨だったんだろうなあと私は思います(本編の内容に関係ない作者の戯れ言です)。

    ちょっぴり成長したピーターパン
    女性/24歳/秋田県
    2018-10-29 23:06
  • りんちゃん》
    そうよ、たいてい出掛けると男の人がもってくれるんです。たとえ男友達だとしても(経験上(笑))。非常に申し訳なくなるのですが、会計時に女の子が払うというのはそれはそれで…ねえ?笑
    だから、ちょっとしたお礼があるとお互いに折り合いがつくでしょう。見返りは求められなくとも、こちらのメンタル面で(笑)

    恋する女の子は本当に可愛らしい。
    恋愛掲示板に投稿するも良し。ポエム量産しちゃうのも良し。
    片恋さんは全力で応援します。

    ちょっぴり成長したピーターパン
    女性/24歳/秋田県
    2018-10-29 23:15
  • みーちゃん》
    そうよお…チャールズはいつだって魅力的。
    瑛瑠ちゃんを素敵なレディにするために奮闘しているんだから(作者の戯れ言です)。

    お姉さんとはまたなんと魅力的な。
    年下から憧れられるような、素敵なお姉さんになりたいものですね(uωu*)

    そうそう。恋に対する憧れのような。
    苦しんだり辛い思いをしたりすると、また恋愛に対する考え方も変わるかもしれないね。作風変わったりとか…。

    ちょっぴり成長したピーターパン
    女性/24歳/秋田県
    2018-10-29 23:20

LOST MEMORIES ⅡCⅡⅩⅤ

「それで。収穫はありましたか?」
そう、本来の目的は情報共有であった。
瑛瑠はしっかり頷く。
チャールズとの関係性や、10年前に終了したらしいプロジェクトのこと、瑛瑠が見た夢の信憑性が高まったことなど、大収穫ではないか。
チャールズは微かに笑った。
「そこまで深く頷かれると心強いですね。」
相変わらず情報提供はしてもらえないようだ。
瑛瑠は何か繋げようとしたが、チャールズの微笑みに阻まれる。
「お嬢さま、楽しそうでしたもんね。」
いつもよりも遅めのディナーでの話のことを言っているのだろう。
チャールズが英人との会話内容について深く聞いてこなかったため、カフェでの出来事を話したのだ。
「そんなに分かりやすく楽しげだった?」
多少の気恥ずかしさを滲ませて聞く。子供っぽいではないか。
「えぇ、彼に妬いてしまうくらいには。」

ちょっぴり成長したピーターパン
女性/24歳/秋田県
2018-10-29 23:03
  • みーちゃん》
    憎いよねえ、そうやっていくつもの女性を虜にしてきたのかしら…(作者の戯れ言です)。
    まあ、チャールズもチャールズなら瑛瑠ちゃんも瑛瑠ちゃんだけどね(笑)
    チャールズは歯の浮くような台詞がたいそう似合うので描いていて非常に楽しいです。

    もう家にいるのね、おかえりなさい。
    文化祭…いいねえ、楽しみだねえ!

    ちょっぴり成長したピーターパン
    女性/24歳/秋田県
    2018-10-30 14:11

LOST MEMORIES ⅡCⅡⅩⅥ

「そ、そういうこと言うんだから……。」
こういうときのチャールズは、ただでさえ綺麗な顔が割り増しである。
「楽しかったもの。」
ここは自白である。
「良いお店だった。」
ぽつりとそんなことをこぼす。寝る前の挨拶ついでだったはずなのに、話し込んでしまっている。
瑛瑠は諦めて、チャールズの横へ腰かけた。
「チャールズも、あのお店知っていたの?」
あえて、チャールズも,と聞いてみる。正直に答えて欲しいから,という理由で幅を広げてあげたのは、瑛瑠の優しさだ。
「はい、知っていました。」
その優しさを汲み取り、チャールズは苦笑して答える。
「私、どこかで見かけたことがあるような気がするの。英人さんも同じ事を言っていた。」
チャールズの瞳を覗きこむ。
できれば、嘘はついてもらいたくない。
「彼女と会ったことがあるのかしら。」

ちょっぴり成長したピーターパン
女性/24歳/秋田県
2018-10-30 19:21
  • 流石の単刀直入さ。もうパプちゃん大好き。そんでもってそれをのらりくらりとかわすチャールズも好き。どこまでいってもこの二人はこんななんだろうなあ(シミジミ)

    最近ロマンス要素が増えてきた気がしているのは俺だけか?

    memento mori
    男性/23歳/大阪府
    2018-10-30 19:42
  • きっと二人は仲良いんだ!!

    私、最近24時間眠いです!!
    6時間中、4時間寝てる。
    授業に集中できてない笑
    頑張ります!!
    ↑急な決意表明笑

    りんごのおひたし
    女性/20歳/奈良県
    2018-10-30 20:56
  • めめんとさん》
    安定のやり取りですよねえ、安心します。
    これで、瑛瑠ちゃんが遠回しに聞いて、チャールズさんが赤裸々に語ったら天変地異ですね。

    気のせいではないです、意図的です()
    だからといってラブコメではないです。本来の目的は、瑛瑠ちゃんのイニシエーションですからね。
    とりあえずチャールズと瑛瑠ちゃんの間に恋愛感情はないけれど(あったら問題)、これはもう世界観として受け止めてください。ハグやキスが挨拶の世界の住人ですからね。

    ちょっぴり成長したピーターパン
    女性/24歳/秋田県
    2018-10-30 21:37
  • りんちゃん》
    ふたりは仲良しさんです。笑

    うん、頑張って!!笑

    ちょっぴり成長したピーターパン
    女性/24歳/秋田県
    2018-10-30 21:38
  • うん、頑張る笑

    りんごのおひたし
    女性/20歳/奈良県
    2018-10-30 22:16

LOST MEMORIES ⅡCⅡⅩⅦ

「ないと思いますよ。」
即答。平然を装っているのか、はたまた平然なのか。迷いも驚きも感じられない流れるような回答に、瑛瑠は内心、やっぱりかとも思う。
「チャールズと話していると、性格がねじ曲がりそう。」
教えてはもらえない。それを悟って、今度こそ寝ようと、ため息をひとつついて立ち上がった。
のを、チャールズが腕を引っ張ったせいで、再びソファに身を沈められる。
「何をするの!」
「ですから、ないと思いますよ。」
彼女に会ったことは。
相変わらず何を考えているのかわからない表情ではあるが、こう2回繰り返すことは今までになかったように思う。ましてや、腕を引っ張って、強引に引き留めることなんて。
反応しあぐねていると、チャールズはとりあえず掴んでいた腕を離した。
「お嬢さまからの信頼が、緩やかに下降している気がしますが、私の気のせいでしょうか。」
否定はできない。曖昧に微笑むと、それに重ねるように美しい微笑みが返ってきた。
「沈黙は肯定と見なします。」
日頃の行いのせいである。チャールズは、今一度胸に手を当ててこれまでの思わせ振りな数々の言動を省みるべきだ。
さて、そんなことは言えない。
「どうして断言できるの。」

ちょっぴり成長したピーターパン
女性/24歳/秋田県
2018-10-30 23:03

LOST MEMORIES ⅡCⅡⅩⅧ

チャールズは、さも当然といった風に答える。
「彼女はただの人間ですから。」
どこから突っ込んでいいものか。
彼女を知っているとしかとれないその言葉を放った意図とは。瑛瑠からの質問不可避だと理解しての言葉であるのなら、なおその意図がわからない。
「えっと……。」
ただ、何を質問して良いものか、咄嗟に出てこない。ここで、混乱を招く言葉足らずで思わせ振りなことを言い放ったチャールズの意図を汲み取ってしまった。
何だか疲れがどっと押し寄せてきた。こうなってしまえば、考えられるものも考えられない。
とりあえず、喫茶店のお姉さんはただの人間で、瑛瑠がこれまでに会ったという事実はないのだそうだ。
「今度こそ、寝ます。」
覇気のない声でそう告げる。
チャールズはにこやかに、おやすみなさいと声をかけた。

ちょっぴり成長したピーターパン
女性/24歳/秋田県
2018-11-01 08:40

LOST MEMORIES ⅡCⅡⅩⅨ

日曜が通りすぎ、翌週。
学校生活はもう慣れきってしまった瑛瑠は、お昼休みは歌名と昼食をとっている。
「わかっているところまで話合わせをしてきたんです。結果的に混乱を極めたのでそこでお話はやめてしまったのだけれど、今度はおふたりとも話合わせをしたいなって。」
前の席にいる望にも声をかけて、土曜日の報告である。すると、振り返っている望は顔をしかめる。
「霧とふたりで出掛けたの?」
……そこ?
「ずるいね。今度ぼくとも行こう。」
え?
思っていた反応と違う反応に、思考が追い付かない。
「はいはい、それは今度ね。
ねえ瑛瑠。それは、近いうちに集まるってことで良いの?」
なるほど。出し惜しみなしというのはこういうことなのだろうか。
歌名の華麗なあしらいに苦笑しつつ、頷く。

ちょっぴり成長したピーターパン
女性/24歳/秋田県
2018-11-01 21:08
  • 望くん...()なんか最初の方に抱いた印象から指数関数曲線的に離れていっている気がするんだが(意味不明)

    今日は開学記念日で休みでした。一日暇なのもいいもんですね。

    memento mori
    男性/23歳/大阪府
    2018-11-01 22:01
  • めめんとさん》
    こんなこと言ってはいけないけれど、望くん出演なさすぎて(歌名ちゃんもか…)キャラ迷走。あ、読み返せば良いんですね()
    望くんには正統派を突っ走ってほしかったのだけれど。いっそ開き直りの極み。瑛瑠ちゃん大好き人間(人間じゃないとか言わない)になりそう。なってるか。

    だめだ…今日の私はベクトルがあっちの方向で何も考えられない…寝ろということかしら…。
    勉強しほうだいだったのね…()

    ちょっぴり成長したピーターパン
    女性/24歳/秋田県
    2018-11-01 23:30
  • みーちゃん》
    望くんには正統派を突っ走っていただきたかった(2回目)。
    かっこよくなるように頑張ります(笑)
    チャールズの人たらしは天性のものです。

    ちょっぴり成長したピーターパン
    女性/24歳/秋田県
    2018-11-01 23:31
  • モテモテですやん
    瑛瑠ちゃんは!
    私もモテたいわ〜〜!

    明日は実力テストです。
    頑張ってきます。

    りんごのおひたし
    女性/20歳/奈良県
    2018-11-01 23:49
  • りんちゃん》
    彼女はバンバンフラグへし折っていたから、闘志を燃やしたんでしょうね男子くんは。そこで諦めないのが素敵よね。
    りんちゃんまだこれからだから(笑)

    懐かしい実力テストの響き。
    これみている頃は終わってるかしら、明日もあるのかしら。とりあえず今日はお疲れ様(*^^*)

    ちょっぴり成長したピーターパン
    女性/24歳/秋田県
    2018-11-02 08:34

LOST MEMORIES ⅡCⅢⅩ

じゃあ英人くんのこと呼んでくるねと明るく言い残した歌名は、幾秒もたたず英人を引っ張ってきた。ちゃんとお弁当は持ってきているあたり、ぬかりない。
「ふたりの方が忙しいと思うので、予定は合わせます。」
英人に、いいよね?と目配せすると、頷きが返ってきた。
肩書きのあるふたりは仕事が多い。そう伝えると、一瞬考え込む様子を見せた。
「どうせなら、休日にしよう。」
そう言った望は続ける。
「ぼく、先生や先輩に取り入って色々聞いているんだ。だから、平日はもう少し泳がせておいてくれるとありがたいな。」
あのあと、望は生徒会にも入った。もしかしたら、委員長も生徒会も、すべて情報収集のためだったのかもしれないと、ふと思った瑛瑠。
やはりみんなレベルが高いなあと、改めてそんなことを思うのだった。

ちょっぴり成長したピーターパン
女性/24歳/秋田県
2018-11-01 23:49

LOST MEMORIES ⅡCⅢⅩⅠ

「ちなみに望さん。どんなことを聞いているんですか?」
今でなくとも、いずれ聞く話ではあるのだろうけれど聞かずにはいられなかった。
先週、瑛瑠の開いていたページを見て心得顔だった光景が甦る。何かしらの関係があると踏んだ。
望はふっと微笑む。
「この地域のこと。」
考えることは皆同じようだ。瑛瑠は、図書室の地域文化の角に自分がいたことを思い起こす。違うのは、その手段。
「焦らすなあ。何か掴んだんだ。」
楽しそうに言う歌名に、望は困ったように笑う。
「あんまりハードル上げないでよ。被りネタでないことを保証はできないから。
歌名だって何か探っているくせに。」

ちょっぴり成長したピーターパン
女性/24歳/秋田県
2018-11-02 19:34

LOST MEMORIES ⅡCⅢⅩⅡ

そう言われた歌名は、小さく肩をすくめた。何で知ってんのなんて返すのだから、そうだのだろう。
やりとりを眺めていた瑛瑠だったが、望がこちらに顔を向けてくる。
「そういえば、ふたりの“わかっているところまでの話”って、具体的に何だったの?もしかして、被ったりしている?」
たしかに瑛瑠が図書室で調べていたことは地域についてであるが、英人と話していたことは違う。
英人が、首を横に振った。
「いや、このイニシエーション自体についてだ。」
望が、少し目を光らせた。
「へぇ……それで?」
「何らかのプロジェクトの一環、またはその延長じゃないかという結論に至った。まぁ、あくまで仮説だが。」
英人のその言葉に、相づちの意か納得の意かは図りかねたけれど、少し唸って顎に手をあて、考え込んでしまった。
「……そんな難しいこと話してたの?全然デートじゃないじゃん。」
歌名は信じられないようなものを見る目でそんなことを言った。

ちょっぴり成長したピーターパン
女性/24歳/秋田県
2018-11-02 21:41
  • そうです。
    実力テストでした。
    理科がやばかったです。
    明日は模試受けに行くので、連続だけど
    頑張ってきます!!
    来週も、模試があります…。
    受験生!頑張ります!

    りんごのおひたし
    女性/20歳/奈良県
    2018-11-02 22:05
  • りんちゃん》
    ファイトっ…!

    ちょっぴり成長したピーターパン
    女性/24歳/秋田県
    2018-11-02 22:30

LOST MEMORIES ⅡCⅢⅩⅢ

「どうしてそういう話になったのかも気になるし、妙に訳知り顔な望も気になるし、英人くんのはしょりすぎな説明も気になるのは私だけなの?」
たしかに、自分のおかれた状況が歌名の立場なら、どれほど理解不能だろうか。
「ちゃんと説明するから、今はご飯食べません?
みんなまったく進んでいませんよ。」
瑛瑠が苦笑して呼び掛けると、それぞれ顔を見合わせて思わず笑みをこぼす。瑛瑠は、この前も歌名と昼食を逃した。今日は休み時間内にちゃんと食べたい。
机を動かすまでもなく、向かい合うでもなく、顔だけ見えれば良い。そんな感じで、やっと4人の昼食が始まった。

「ところでさ。」
歌名が口にトマトを放り込む。
「私たち、情報がほぼない状態で送り込まれたのは同条件だと思うの。」
いきなりの展開に、疑問の面持ちのままとりあえず頷く。
「プロジェクト?って英人くんは言ってたけど、仮にそれが本当だとしても、建前上イニシエーションなわけで。
現時点で言われてるのは視察と情報共有だけ。……だよね?
それって、緊急性は低いってことじゃないのかな。」

ちょっぴり成長したピーターパン
女性/24歳/秋田県
2018-11-02 23:54

LOST MEMORIES ⅡCⅢⅩⅣ

それもそうである。情報が少ない以上、動くことのできる範囲には限界がある。
チャールズも、いずれわかりますなんて言っていたっけ。
しかし。
「何が言いたい?」
英人が3人分の声を代弁する。
「焦る必要はないんじゃないかってこと。」
「……つまり?」
歌名は、英人を見つめ、続いて瑛瑠と望をも見つめてくる。そして、再び信じられないものを見るような目をする。
きょとん顔の3人に話が通じないことを悟った歌名は咳払いをした。
「つまり、高校生活in人間界をエンジョイしようってこと!」
具体的に、どういうことだろうか。
口を開きかけた瑛瑠の口元で、人差し指をふる。
「具体的にどういうこととか聞かないの。」
読心術使いだろうか。
歌名はいつもの笑顔に戻り、にっこりして見せる。
何か、想いを孕んだ眼。

ちょっぴり成長したピーターパン
女性/24歳/秋田県
2018-11-05 20:05

LOST MEMORIES ⅡCⅢⅩⅤ

「私たち、境遇は似ていると思うんだ。たぶん、自由に色んなことできるのって、今だけだよ。」
瑛瑠が姫ということをとっても、英人が王子だということをとっても、戻ってしまえば公務に追われるだろうことは予想するに易い。四人のうちの二人がこうなのだから、望も歌名も似た境遇だろうことも簡単に想像できる。
「それに、みんなのこともっと知りたいもん。」
その言葉の裏には、眼と同じ想いが滲んでいるようで。瑛瑠は言葉につまった。
「それはいいが、言外に含む意味としては気が早いな。」
「そうだね。言っておくけど、まだ春だからね。」
しっかりと、湿った空気を追い払った男子ふたりはご飯を食べ進める。
ふたりともそういうとこあるよね,とむくれた歌名に、瑛瑠はやっと笑う。
そう、まだ気が早い。
「はいはい。これあげるから元気出して、歌名。」
揶揄うように言い放ち、お弁当の中にある、ほうれん草のベーコン巻きを歌名の口に入れる。
ぱっと顔を輝かせた歌名に、瑛瑠も笑いを堪えられない。
望も欲しがったのは、また別の話。

ちょっぴり成長したピーターパン
女性/24歳/秋田県
2018-11-06 19:29
  • ピーターさんも風邪ひいたんすか。
    俺は最近徹夜続きで喉が気持ち悪いくらいすごいことになってます笑
    早く普通の平穏に戻ってほしい。そう願う毎日です。

    望君のキャラが初期の頃とはだいぶ変貌を遂げたお陰で四人のバランスがすごいよくとれてる。面白いね。
    俺もほうれん草のベーコン巻き食べたい。個人的にはアスパラの方がお気に入り(どうでもいい)

    memento mori
    男性/23歳/大阪府
    2018-11-06 22:37
  • みーちゃん》
    うう、ありがとう。
    なかなかこの歳になるとひかないもので、逆にひいてしまうとなんかもう無理…(笑)
    早く治します。

    王族って…(涙) あ、でもでも、望くんと歌名ちゃんに関してはまだまだ知らないことだらけだしね。王族かもわかりません((
    瑛瑠ちゃんがふとパプリエールに意識が戻るのがかいていて辛い。自由って、幸せなことなんだなと思うね。

    ちょっぴり成長したピーターパン
    女性/24歳/秋田県
    2018-11-06 23:53
  • めめんとさん》
    めめんとさんもですかー…最近寒いですしね。私の場合は上手く体がついていけなかったようで。鼻水に喉痛に寒気の三連発ですよ(笑)こうも立て続けに症状が出るものかといっそ感心してしまいますね。
    徹夜も無理はしすぎないでね。体を壊さない程度の無理に留めておこう。笑

    ふふ、嬉しいお言葉です。一応真面目で誠実であってほしいと個人的に願うので、受け答えはちゃんとさせてあげるよう努めているのですが、どうにも瑛瑠さんが絡むとポンコツになってしまうようですね、彼は。
    四人には良い関係をきずいていってほしいです。

    ちょっぴり成長したピーターパン
    女性/24歳/秋田県
    2018-11-06 23:58

LOST MEMORIES ⅡCⅢⅩⅥ

軽やかなベルと、鈴を転がしたような声に迎え入れられた瑛瑠は、今日はお一人様だ。
「いらっしゃいませ。お好きな席へどうぞ。」
可愛い笑顔を携えた彼女を見るのは、これで2回目となる。瑛瑠は、カウンター席を選ぶ。今日は、目的があって来たのだ。
「今日はひとりなのかな?」
水を置きながら聞いてくれる店員のお姉さん。
「前に来たの、覚えててくださったんですか。」
少々の驚きを滲ませて聞くと、もちろんと返された。
「職業柄、お客さんの顔は覚えちゃうのよ。小さい喫茶店だしね。」
カウンター内へ戻るお姉さんと、今度は向かい合わせになる。
「どうして私がひとりだと……?」
「あら、違ったかしら。」
ゆるゆると首を振ると、店員の勘よとウインクが送られた。
フレンドリーで素敵なお姉さんだ。
瑛瑠は、息を吸う。
「ホットコーヒーをひとつお願いします。
――少しお話を伺ってもいいでしょうか。今日は、そのために来たんです。」

ちょっぴり成長したピーターパン
女性/24歳/秋田県
2018-11-07 21:56
  • みーちゃん》
    可愛いお姉さん、美しいお姉さん、素敵なお姉さんが私は大好きです。
    何を知っているんだろうね。何も知らない説もある。笑

    そうよお。意外とまだ謎な望くんと歌名ちゃんね(笑)

    ちょっぴり成長したピーターパン
    女性/24歳/秋田県
    2018-11-08 22:04

LOST MEMORIES ⅡCⅢⅩⅦ

ほんの少しまばたきをして、お姉さんは頷いてくれた。
コーヒーを淹れながら瑛瑠の質問に答えてくれた彼女は、名を花というらしい。さらに、瑛瑠の思った通り26歳だった。
「ここは、花さんおひとりでまわしてらっしゃるんですか?」
「えぇ、そうよ。」
どうぞと差し出されたコーヒーは、豆の良い香りがして、思わず顔がほころぶようだった。
花はカウンター越しに、会話を進めてくれる。
「瑛瑠ちゃんは、学校帰りに寄ってくれたのかな。他には、何を聞きたい?」
新たな食器に手を伸ばす彼女は楽しげだ。
「私……花さんを、どこかでお見かけしたことがあるような気がするんです。気のせいでしょうか……。」
花の顔は本気で不思議がっている。それはそうだ。来店して2回目の客に、私のこと知りませんかだなんて。
思って、語尾も小さくなる。
「すみません、変なこと聞きました。」
謝ると、待って,と制された。
「わたしと瑛瑠ちゃんは会ったことはないと思う。でも、わたしの友だちに、瑛瑠ちゃんに似た子がいるわ。」

ちょっぴり成長したピーターパン
女性/24歳/秋田県
2018-11-08 22:00
  • はいきた(謎のよいしょ)花さんこれまたあとから深めに絡んでくるやつだわ(勝手な推測と願望)

    風邪がなおらない。

    memento mori
    男性/23歳/大阪府
    2018-11-09 15:13
  • めめんとさん》
    よいしょ(笑)
    案外さらっと流したりしてね?(謎の誘導)

    私も治りません。悪化するばかりで。
    明日病院いこうかなあと思っておりました。

    ちょっぴり成長したピーターパン
    女性/24歳/秋田県
    2018-11-09 17:59
  • ?????
    どういうこと?
    花さんの言動謎過ぎる…

    めめんとさん=
    お大事にしてくださいね~

    ヤジウマライダー
    男性/20歳/愛知県
    2018-11-09 20:04
  • やじうまくん》
    ごめんね、続きを読んでくれれば(笑)
    特に花さんは深い意味はなかったってオチでしたねえ…こういうことする。笑

    ちょっぴり成長したピーターパン
    女性/24歳/秋田県
    2018-11-09 22:45
  • みーちゃん》
    は、はぴばっ!!!できれば当日にお祝いしたかったもう日付変わったびっくり。
    14歳!魅力的よっ!

    ふふ、またおかしなところで切ってしまったからねえ…最近は1話ずつというゆったりしたスピードで載せているからね、進みも遅い(笑)
    花さん、そんなに大事なキャラにする予定は今のところないんだけどなあ…せざるを得なくなるのでは、という一抹の不安(笑)

    ちょっぴり成長したピーターパン
    女性/24歳/秋田県
    2018-11-10 00:36

LOST MEMORIES ⅡCⅢⅩⅧ

それこそわからない。
そんな瑛瑠の顔を見て、花は笑った。
「だから、瑛瑠ちゃんのまわりに似た人がいたんじゃないかしら。」
たしかに、そう考えるのが自然である。妙な引っ掛かりを感じたから探ってみようと思ったのだが、何もなければそれに越したことはない。チャールズも、ただの人間だと言うし、考えすぎだったかと、コーヒーに手を伸ばした。
「花さんのご友人、私に似ているんですか?」
聞くと花は頷く。
「綺麗なパーツが似てる。雰囲気も似ていて、この前入ってきたときびっくりしちゃった。」
人間界にもいるのか、この顔が。
そんなことをふと思う。
「それにしても懐かしいな、まさか瑛瑠ちゃんの通っている学校が私の母校だったなんて。」
その制服、私も着たよ,と笑顔を向けられる。ということは、
「……ちょうど10年前、高校一年生だったということですか?」

ちょっぴり成長したピーターパン
女性/24歳/秋田県
2018-11-09 22:56

LOST MEMORIES ⅡCⅢⅩⅨ

「そうよ。」
楽しかったなー高校生,そう言う彼女に変化は全くない。
ただの偶然で片付けてしまえば良いのだろうかと一瞬言葉につまる。
急に言葉を発しなくなった瑛瑠に、花はくすりと笑う。
「私の友だちにも、急に考え込む癖を持つ子がいたわ。」
どうぞとカウンターから出されたもの。
「え!?私、頼んでいません!」
いきなりのことで、思っていたよりも大きな声が出てしまう。
「アフォガードよ。試作品だから、お代は結構。だから、味見して。」
ウインクを残し、早く食べないととけちゃうわと微笑む。花はそのままお会計のお客さんへの対応をし、席の片付けへ移る。どうやら放っておいてくれるようで。気が済むまで考えていいと言われているようで、瑛瑠は苦笑う。
ロイヤルミルクティーのかけられたアイス。口の中で広がる紅茶の香りに、幸福感でいっぱいになる。濃いめのバニラアイスが、主役は自分だと主張してくる。つまりは美味しいということ。メニューに追加されたら、注文してしまうだろう。
まだテーブルを拭く花へ、どう感謝と美味しかった旨を伝えようか、思案することにした。

ちょっぴり成長したピーターパン
女性/24歳/秋田県
2018-11-12 22:16
  • 食べ物、飲み物、美味しそう!!
    ロイヤルミルクティー好き!
    食べてみたいです!

    りんごのおひたし
    女性/20歳/奈良県
    2018-11-13 20:59
  • りんちゃん》
    アフォガード、おすすめするよ。
    コーヒーの方がもしかしたら主流かしら。
    自分の家でも作れちゃうからね、いつか食べてみて!

    みーちゃん》
    おお、よくご存知で。そうよ、溺れるっていう意味だね。
    アイスにコーヒーとかミルクティーをかけたもの。あったかくてつめたくてとにかく幸せな気持ちになれるスイーツだよ!

    ちょっぴり成長したピーターパン
    女性/24歳/秋田県
    2018-11-13 22:28

LOST MEMORIES ⅡCⅣⅩ

「すみません、長居しすぎました。明後日、今度は友人を連れて、4人でお邪魔します。」
2日後は予定していた報告会。歌名と望にも、ぜひここへ来てもらいたいと、瑛瑠が提案した。
前回はどのタイミングだったか未だに謎であるお会計済まされ事件があったが、今回はひとりなのでしっかりレジの前に立つ。すると、レジ横の腕時計に目が留まる。ウォッチスタンドにおさまるそれは、明らかにメンズであった。
花は苦笑いする。
「瑛瑠ちゃんも気付いちゃったか。まぁ、目立つに越したことはないのかもしれないけどねぇ……。」
語尾を濁す彼女は、慣れた手つきでレジを打つ。
「職業柄、指輪は付けないようにしてるの。食器を傷付けちゃうし、何より衛生上アクセサリーは良くないでしょう?でも、基本わたしひとりでまわしているから、何もしないのは心配だと言われちゃってね。」
指輪、と言ったか。
「旦那さまですか?」
確かに、結婚していてもおかしくない年齢ではあるが、身近にいるチャールズがあんな感じなので、考えもしなかった。
「そうなの。たまにコーヒー飲みに来たりするから、そのうち主人と鉢合わせることもあるかもね。」
それも旦那さんの一種の牽制なのだろうなと思い至った瑛瑠は、愛されていますね と微笑んだ。

ちょっぴり成長したピーターパン
女性/24歳/秋田県
2018-11-13 22:29
  • みーちゃん》
    みーちゃんが色々深読みしていてくれて嬉しい(笑)
    ただね、チャールズさんいわく、花ちゃんはただの人間さんらしいですよ…?(かき回していくスタイル)
    さて、花ちゃんの旦那さんと鉢合わせることはあるのでしょうか。

    ちょっぴり成長したピーターパン
    女性/24歳/秋田県
    2018-11-14 22:05
  • みーちゃん》
    しかしだ。何もない人を私がここまで関わらせるかという謎。
    …私は一体何が言いたいの(笑)
    想像もつかないところに着地できるように頑張ります(uωu*)

    ちょっぴり成長したピーターパン
    女性/24歳/秋田県
    2018-11-14 23:12

LOST MEMORIES ⅡCⅣⅩⅠ

『Dandelion』は、この地域でずっと続いている喫茶店だと花から聞き、それについて帰路につきながら思い出す。英人の付き人の紹介で知ったこの喫茶店。チャールズも知っていたようだったから、以前からあったのだろうことは想像はできるけれど、もしかしたら思っているよりずっと前からあるのかもしれなかった。
さて、この思考の中で登場してきた英人を、少し離れた通りに見つける。どうやらひとりのようで。
そういえば、今日瑛瑠がひとりで『Dandelion』に来たのは、見事に友人3人に振られたことによるのだ。
英人は、ファッションビル前の入り口横の壁に寄りかかり、腕組みしていた。誰かを待っているのだろうか。
瑛瑠は、遠目から見えた英人の表情に、咄嗟に身を隠す。そして、自分の行動に驚いた。なぜ、隠れたのだろう。
瑛瑠は思う。見てはいけないような気がしたのだ。女の子といたから。
かぶりを振り、思考をかなぐり捨て、今は英人に見つからないことだけを祈ってきびすを返した。

ちょっぴり成長したピーターパン
女性/24歳/秋田県
2018-11-14 22:06
  • うおっとキリちゃんやっちゃったね...。そして隠れたパプちゃんがかわいい(´・∀・)ますます二人の関係に注目ですな

    書きますよー、リクエスト。あんまし無茶ぶりは勘弁っすけど(笑)

    memento mori
    男性/23歳/大阪府
    2018-11-14 22:38
  • めめんとさん》
    やっちゃいましたよ。英人やっちゃいました。
    そしてパプちゃんは可愛い(´・∀・)
    楽しみにしてもらえると嬉しい…。
    久しぶりに会話のない回でしたね。

    わ、ほんとですか。タグに気付いてくれて嬉しいです(笑)
    じゃあ休み前にリクエストを投げてみようかな。

    ちょっぴり成長したピーターパン
    女性/24歳/秋田県
    2018-11-14 23:15
  • めちゃめちゃ人気で羨ましいです。
    まだ読んでいるところですが、とても面白いです。リクエストくだされば書きますよ。

    イカとにゃんこ
    女性/17歳/埼玉県
    2018-11-17 12:44
  • イカとにゃんこさん》
    レスのやりとり自体は初めましてかな…?
    読んでいただけて嬉しいです。本当、皆さまにも感謝ですよね(笑)
    制約付きのリクエストを投げましたので、ぜひ作品を作ってみてください。
    お待ちしております(*^^*)

    ちょっぴり成長したピーターパン
    女性/24歳/秋田県
    2018-11-19 13:33

LOST MEMORIES ⅡCⅣⅩⅡ

「元気がありませんね、お嬢さま。」
そう言ってローズヒップティーを出してくれたのはチャールズ。抽出されたその液体は、鮮やかな赤色。瑛瑠の白いマグカップには良く映えた色だ。
言われて考えた瑛瑠は、そうか,自分は元気がないのかと悟る。
「私でよければ、お聞きしますよ。」
テーブルではいつも向かい合って座るため、珍しく隣に腰かけてきたチャールズに少し驚くも、素直に頷いてみる。
「でもね、自分でもどうしてこうなっているかわからないの。」
そう自嘲気味に、事のいきさつを話す。
今日の帰り、3人に断られ、ひとりで喫茶店に行ったこと。花と仲良くなったこと。帰りに英人を見つけたこと。女の子と一緒だったこと。
「見つけて、思わず隠れてしまったの。……なんとなく、見ちゃいけないような気がして。」
両手で包む白いカップからは、あたたかな湯気が昇る。
「私、傷ついているのかな。」

ちょっぴり成長したピーターパン
女性/24歳/秋田県
2018-11-15 23:24
  • 感想ありがとうございます!!
    褒めてくれるとは!!
    嬉しいです!!

    うん。瑛瑠ちゃんは傷ついてるね、
    私も一人でいるのが嫌いで、まあ、頑張ってます。
    でも、人生のうちの経験だと思ったりも…
    その時は思えないんですけど。

    りんごのおひたし
    女性/20歳/奈良県
    2018-11-16 21:59
  • りんちゃん》
    瑛瑠ちゃん、普段は一匹狼なんだけどね。
    まあ、彼らが特別ということなのでしょう。

    私は好きよ、ひとりでいること。
    ひとりでいることが苦になるような環境があるのは嫌ね。小中学校はそんな傾向が強いのかななんて勝手に思ったりするけれど。
    イベントも多いし、義務教育は最高でした(笑)小中は楽しまなきゃ本当に損だと思う。あくまで私の意見だけれど…笑

    ちょっぴり成長したピーターパン
    女性/24歳/秋田県
    2018-11-16 23:03
  • よし!
    義務教育楽しみます。そうします。

    りんごのおひたし
    女性/20歳/奈良県
    2018-11-17 16:33

LOST MEMORIES ⅡCⅣⅩⅢ

自分の中で、英人を含めた彼らの優先順位は高い。だから、なんとなく、彼らもそうだと勝手に思い込んでいたのかもしれない。違うのだと事実を目の当たりにして、勝手に傷ついて。
「……酸っぱい。」
強い酸味が、今は辛かった。こんな気持ちは初めてだった。
蜂蜜を横から差し出すチャールズ。
「お嬢さまの観察眼は、こちら方面ではめっぽう節穴ですよね。」
傷心のお嬢さまにかけるべき言葉ではないような気がするけれど。
品のない反応をしてしまいそうになるのを抑えてチャールズを見る。ぶつかった視線は、なぜか優しかった。
「気になったのなら、聞いてみたらどうです?」
「聞くって……。」
何と言って聞くのだ。
「“あの女誰よ!?”……とか?」
冗談を言えるくらいには通常運転に戻り、自分のその言葉に笑ってしまう瑛瑠。
「それぞれ大切な人がいるのはわかる。自分が1番になりたいとか、独り占めしたいとか、そういうことじゃないし、全て教えてほしいわけでもない。」
ほしいのは、無条件に信じられる関係性。

ちょっぴり成長したピーターパン
女性/24歳/秋田県
2018-11-16 23:04
  • ちっ、違うんだ瑛瑠、あいつはそんなんじゃないんだッ...。(勝手な妄想)
    見てみたい気もする。パプちゃんとキリちゃんの痴話喧嘩w

    リクエストっていいなー。俺ももっと有名になったらやろうかな(笑)

    memento mori
    男性/23歳/大阪府
    2018-11-19 22:19
  • めめんとさん》
    痴話喧嘩してもあたたかい目で見守ってもらえるでしょうか(笑)
    今週中にふたりの進展がオンエアされることでしょう…笑

    めめんとさんがなにかリクエストしてくれたら私やりますよお(詩って制限されたらできるか未知数ですが笑)。
    私が有名とは思えませんし、その原理でいくならめめんとさんも有名だと思います。やってくれる人、いますよ。ぜひぜひ。

    ちょっぴり成長したピーターパン
    女性/24歳/秋田県
    2018-11-19 23:42

LOST MEMORIES ⅡCⅣⅩⅣ

チャールズは微笑う。
「欲しがりさんですね。」
音にならなかった欲しいものを、どうやら彼は言外から汲み取ったようで。心を読まれているようでどうにも慣れないけれど。
もう一度、ローズヒップティーを口にする。
「うん、おいしい。」
蜂蜜が酸味を和らげてくれるおかげで感じるおいしいなのか、気持ちが浮上したおかげで感じるおいしいなのか。
「よく考えてみれば、私が傷つく必要はないんだよね。」
他人は他人で、自分は自分なのだから。むしろ、今までそうして片付けてきたのに、今回形容できない気持ちになったのは、やはり英人だからなのだろう。
「騎士とでも思っていたんでしょうね。一国の王子なのに、失礼なことを思っていたのね、きっと。」
一番近くで守ってくれていたから。今も、昔も。
距離が近いということによるエゴだった、瑛瑠はそこへ着地した。
そんなとんちんかんな台詞に、チャールズは不覚にも英人を憐れんだ。

ちょっぴり成長したピーターパン
女性/24歳/秋田県
2018-11-19 23:25
  • やっぱパプちゃんのこの感じ好きだな。周りがどんどんずっこけていく感じが好き。何につけてもこれだから(笑)

    レスありがとうございます。僕の詩は他のポエム掲示板の詩に影響を受けていることが多いんです。他の詩を見て、ふと思い付いて書いてみたり、そんなことが一番多いんです。だからこの掲示板は、僕のアイデアの種がたくさん落ちている採石場みたいなもんです。
    あ、タイトルを空欄にするのは、スペースを幾つか入れるとできますよ(スマートフォンの場合)

    memento mori
    男性/23歳/大阪府
    2018-11-20 19:27
  • めめんとさん》
    理想として、いい感じにくっついてもらいたくないので、こうなっちゃうんですよね(笑)
    これぞパプちゃんですから笑

    柔軟性高いのね…羨ましい。笑
    空白タイトルについても丁寧にありがとうございます。知らなかった…1,2個のスペースじゃきっとだめなのね。もし何か降ってきたら、やってみたいと思います。

    ちょっぴり成長したピーターパン
    女性/24歳/秋田県
    2018-11-20 21:57