車輪は僕を追い越して
ちっさな小石に躓いてパンクした
ハンドルを包むように握っただけで
コイツの悔しさが痛いほどわかる気がした
セリフを忘れてあの頃15歳
アドリブでここまで来たんだ
この後なんて言えばいいんだっけ
この後何処に行けばいいんだっけ
優しさを忘れてあの頃15歳
何様顔でここまで来たんだ?
この後無理矢理幕を下ろしてもいいかな
駄目ならあの僕を舞台から降ろしてよ
でも今は蓋をして黙っていよう
誰にも後ろ指差されぬように
誰からも好かれる人でいるように
そして僕は大人になるんだ
我ながら驚きなのです
自分がこんなにも笑えるなんて
我ながら驚きなのです
自分がこんなにも早く走れるなんて
奥歯で噛んで留めてたシリンダー
それが最も簡単に破壊され
守ってきた自分を吐息一つで殺して
遺書を書く暇すら有りませんでした
痛みなんてもう縁のない言葉でしょう
苦しみなんてもう縁のない言葉でしょう
だってこう呟く間にも止め処なく
僕の穢れた赤い血は流れているのだから
貴方の哲学は僕の聖書なのです
だから空の青さが頬を刺す痛みさえ
幸せで仕方がないのです
貴方の手を握りながら
僕の息が止まっていくことを願って
今夜も手を合わせます
今夜も手を合わせます
僕はよれよれのシャツを着ている
シワでできた深い溝にこびりつく朝日
未練で汚れたのジーンズに通した足は
今日も前に進めない
心が肋にぶつかって潰れて弾けた
滴る青い魂 君が首からぶら下げる藍
もう一度だけでいいから
君のこと何も知らぬままで
会いたい 街角 裂ける目 廻る電磁波
痛い痛いイタい 君の縮尺で
懐古カイコ蚕 僕は温かな繭の中で
また夢を見る
絡まる、絡まる街路路の魂
伸びてく、伸びてく彗星のディレイ
、から。まで待てない僕は
惑星を嫌い破り生まれた怪獣の化身
精霊の謝礼はピンからキリまで
望めば身を滅ぼす 下底まで
清々するだろ まるで本物みたいだろ
ヒップなホップって冗談みたいだろ
だけど魂売った奴もいるんだぜ
シスターメロウ連れてって彼方まで
計算高くてもお気楽さんでも
産声上げてここまで来たんだから
立派なリアリスト 抱きしめてあげる
埃かぶっても忘れ去られても
いつまでもカラコロと笑っていてね
それが永遠に僕の救いになるから
僕の居ない世界でも誰かを救うから
手を繋いでみるさ、そんでね
どこまでも転がっていくさ
行き止まりまでは