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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 番外編 吸血姫と竜生九子と雪の精 ①

路地裏というものはアングラな雰囲気を纏っている事が多い、とよく言われる。
大通りに対して建物が密集しており空も狭く見えるし、上から入ってくる光も限られる。
だから”常識の外の存在”も当たり前に存在するのだ。
例えば、この路地裏を歩くあたしのような…
「うふふふふふふ」
不意に聞き覚えのある高笑いが聞こえたので、あたしはパッと顔を上げる。
しかし周囲を見回しても誰もいない。
一体奴はどこに、とあたしが思った所で後ろの首筋に気配を感じた。
「ご機嫌よう」
チョウフウ、と背後に真っ直ぐな棒状にした白い鞭をあたしの首筋に突き付ける少女…ヴァンピレスは言う。
自分の後ろに回っているため顔は見えないが、きっとその顔は笑みを浮かべている。
「…何の用」
あたしが聞くと、ヴァンピレスは貴女にお知らせがあって来たのと答える。
何、とあたしが聞き返そうとした時、ヴァンピレスはこう言った。
「貴女を利用するの、やめにしたわ」
「は?」
あたしは思わず振り向く。
「何で…」
「単純に貴女の事が、”彼ら”に気付かれてしまったからよ」
淡々としたヴァンピレスの言葉にあたしは…なるほどと呟く。
「あの常人と死霊使い達にあたしがアンタと繋がっている事がバレたから、消しに来たって訳ね」
あたしがそう言い切ると、ヴァンピレスはうふふふふと笑った。
「貴女を消してしまうのはもったいないかもしれないけど、どちらにせよ貴女の異能力は使わせてもらうから感謝なさい」
「感謝なんてするかよ」
あたしは思わず言い返す。
「あんた、あたしの親友の異能力を奪おうとしやがって、それを止めようとしたらその代わりにあたしに協力を持ちかけてきて…」
こんな自分勝手な奴に感謝なんてしな…とあたしが言いかけた所で、やかましい‼とヴァンピレスは声を上げる。
「特別使える訳でもない異能力のクセに偉そうな口を利いて…!」
せっかくわらわが奪おうとしてやっているのに…と彼女は身体を震わせる。

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まだ反抗期

望まれて生まれてきた。

望まれてその意味を否定した。

私の未来を望んでくれた人はもういないけれど、

私の意思はかつての望みと此処に在るから。

何処に下るか決めるまで、今はまだ反抗期。

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スランプ

思考が停滞 不完全な言葉
 
荒削りなアイデアの破片をかき集めて

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視える世界を超えて エピソード7:潜龍 その⑤

「……外が騒がしくなってきたねェ」
“潜龍神社”の本殿、その中で厳重な拘束を受けながら、種枚は祭りの喧騒を聞いていた。
「残念なことだ、私、お祭りの雰囲気は好きなんだぜ? 人間どもが心底楽し気で、慌ただしくて…………しかしまァ」
扉から視線を外し、自身を拘束する道具類に目をやる。
両手首を拘束し、大黒柱の裏を通って腕の動きを妨げる錠。両足を床面に固定拘束する枷。全身に巻かれた荒縄と鎖。無理に振りほどこうとすれば身体に食い込むよう、手足と首にきつく巻かれた有刺鉄線。怪異に対して威力と拘束力を持つ紙製の札と木札、注連縄。そして、両手と両足を貫き縫い留める、4本の短刀。
「本ッ当に、厳重だねェ。私が何であろうと、意地でも逃がさないって感じだ」
拘束を眺めるのをやめ、再び屋外に通じる引き戸に目をやると、数秒遅れて静かに戸が開いた。
「おっ、やっと出してくれるのかい? 私も祭りを楽しみたいんだが?」
「許すわけが無いだろう、鬼子め。貴様がまた逃げ出しでもしないかと巡視に来ただけだ。こちらも忙しいのでな」
尊大な態度で答えるその青年に、種枚も挑戦的に睨んで応えた。
「……しかしまあ、前に捕まえた時と比べて随分とアクセサリィが増えたな? 素敵な持て成しじゃないの」
「2週間も拘束していて、水の一滴すらやっていなかった状態から逃げられたんだ。これでも足りないくらいだろう」
「あァ、あの時はしんどかったなァ」
「……そして今回は、そろそろひと月になるか?」
「そうだねェ。さすがに空腹がキツいや」
「……化け物め」
青年はそう吐き捨て、本殿から出て行った。

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花の魔女

・嫦娥 Jouga
年齢:不明(10代中盤くらい)
性別:女
身長:158cm
体重:身長に見合った重さ
通称:花の魔女
登場作品:なし(自分の中でボツになった作品の登場人物)
科学と非科学、人間と人外が共存する“都市”に暮らしている何でも屋の少女。
薄いウェーブがかったピンク色の長髪で、いつも白やピンク系のロリィタ服を着込んでいる。
“花”にまつわる魔法を使いこなす所から“花の魔女”と呼ばれることも多い。
魔法がかかった白い日傘を持ち歩いており、これをさすことで飛行することも可能。
何でも屋としては“都市”で起こる大小様々な事件・騒動の解決を生業にしており、“都市”に跋扈する様々な住民・勢力から一目置かれている。
元々は“都市”の中心部にある、”都市“の治安を守りそこに住む人間の権利を保障するために作られた機関“政務局”の人造人間による治安維持特殊部隊隊員のプロトタイプ。
幼い頃はずっと“政務局”のタワー内にある研究室で暮らしていたが、治安維持特殊部隊の創設に反対する“政務局”内のある派閥に依頼されたとある何でも屋によって外へ連れ出された。
“嫦娥”という名前は彼女を連れ出したとある何でも屋に付けられた名前であり、元々は“ヌル”と呼ばれていた。
このような経緯から“政務局”の関係者とはバチバチに仲が悪く、特に自分を元に量産された存在である治安維持特殊部隊の隊員とは遭遇するだけで壮絶な戦いが始まったりもする。
ちなみに彼女を引き取った何でも屋はとある仕事の最中に行方不明になっている。

〈都市〉
科学と非科学、人間と人外が共存する大都市。
かつては世界有数の大都市だったが、とある大災害で壊滅した後人間たちから隠れていた人外や非科学的存在が表に出始め跋扈するようになった。
様々な勢力が存在し、時に協力したり時にいがみあったりしながら均衡を保っている。
一応政治機関として“政務局”が存在しているが、この機関は“都市”をかつてのような人間だけのものにするための組織であり、非科学的存在を否定するが故に“都市”の様々な勢力と衝突を繰り広げている。
過去の大災害の爪痕があちこちに残っているが、人間や人外たちによって活気に溢れている。

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大人

大人には3種類いる。
汚い大人、まだ汚れていないだけの大人、汚れ切って尚諦めていない大人だ。

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廻るは因果、故に舞い散る桜の刃 十三

「今度は何⁈」

思わず声を荒げる桜音。

「いえ、すみません、少々お名前の方お話を伺いたく...」

おどおどしながら口を開く葉月。
懲りることを知らないようだ。

「.....。」
「あの、桜音様?」

数十秒の沈黙の後、桜音がようやく口を開いた。

「わかった...全部1から話すから、放課後家に来て。全部話すから。うん。だからとりあえず学校に居る間は大人しくしてて。」


流石に今回は学習したのか、黙って頷く葉月。

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少年少女色彩都市・某Edit. Outlaw Artists Beginning その⑤

「クッソ負けた……人を操ることについては自信あったんだけどなァ……完璧にそっちのペースだったな」
そう言われて、少し得意げになってしまう。当然だ、これが私の『芸術』なんだから。
「それじゃあ、そっちから教えて?」
「……俺の芸術は…………何て言えば良いんだろうな。……敢えて言うなら、そうだな、『扇動』が近いかな。芸術ってのは、人の感情を揺さぶり動かすものだろ?」
頷き、続きを促す。
「言葉で、リズムで、テンポで、環境で。あるものと使えるもの全部使って、人の感情を動かし操る。それはもう芸術だろ」
「……言われてみればそんな気がしてきた」
タマモの表情がぱっと輝いた。
「だろー? あの野郎はそれが分からねえから駄目なンだよ。顔料か旋律が無きゃ芸術じゃねェと思ってンだぜ?」
「それは良くない」
これは間違いなく私の本心だ。私の芸術も、そういうものだから。
「で、ロキ。お前はどういう『芸術』を使うんだ?」
「んー……『展開の演出』、かな。ボードゲームなんかだとやりやすいんだ、ルールで縛られてるから。ゲームっていうのは物語の創出だから、より面白い展開を描くために勝敗を捨てて『人』と『運』、『場』を都合のいいように操作する」
「なァるほどォ……道理で負けたわけだ」
「お褒めに与り光栄至極」
「ハハッ、くるしゅーない」

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視える世界を超えて エピソード7:潜龍 その④

犬神ちゃんに助け起こされ、こちらからもぶつかってしまったことを謝罪する。
「良いよそんなの、こっちも不注意だったし。そんなことよりさぁ、キノコちゃん知らない? キノコちゃんったらひどいんだよ? 先月のデート、すっぽかしちゃうんだもん」
犬神ちゃんから見ても、あの会合は『デート』扱いなのか。
「はぁ。……あ、いや、自分もここ1か月くらい見てなくって」
「そっか。まあ良いや。たしか今日、お祭りでしょ? キノコちゃんもお祭り好きって言ってたから、多分来てるよね?」
「だと良いんですけどね」
「じゃ、早く行こう!」
「そうですね……ん?」
犬神ちゃんは自分の手を引いて神社の方に向かおうとしている。自分が足を止めていたせいか、こちらに振り向いて小首を傾げた。
「どしたの」
「いや、なんで引っ張ってるのかなって……」
「だって君、キノコちゃんのお気に入りなんでしょ? なら一緒に行こうよ。キノコちゃんにデートに来なかったこと、文句言ってやろ」
「いや、自分は別に……」
犬神ちゃんの勢いに押し負け、結局彼女に連れられて神社の方へ行くことになった。

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あなたがいるだけで

私のつたない文章で伝わるか分かりませんが
勇気を出してみます。

あなたがいてくれたから私は歩んでこれた

笑顔になれた

有り難う

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逆にありえない

こんなにあなたのことばかり考えていて
こんなに心が動いているってのに、
この気持ちが一遍の詩にもならないこと

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有り難う

私の手有り難う。物を掴んでくれて

私の目有り難う。大切な人を写してくれて

私の足有り難う。遠くまで私を運んでくれて

私の脳有り難う。大好きな人を想わせてくれて

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Daemonium Bellum RE あとがき

どうも、テトモンよ永遠に!です。
先月末、3月29日をもちまして企画「Daemonium Bellum RE」は一応終了いたしました。
ご参加していただいた皆さん本当にありがとうございます。

今回の企画は2年前に開催した企画「Daemonium Bellum」のリバイバル版みたいな企画でした。
「Daemonium Bellum」の方は要項の投稿時期のミスで多くの人の目に止まらなかったこと、その時企画に参加する気のあった人が少なかったこと…などからほとんど参加者の出ずに終わりました(そもそもぼくの企画は参加者がほとんど出ないのがデフォルトなんだけどね)。
この時の教訓によってそれ以降の企画は月初めに要項を投稿するなどの工夫を凝らすようになりましたが、この企画の世界観だけなんだか不完全燃焼な感じがしてたんですよ。
それで「Daemonium Bellum」の開催後に自分の中で追加された設定などを盛り込んだ上でリバイバルすることにしました。
事前の企画アンケートで2番目に票を獲得していたのである程度参加者は出てくるだろうと見越してはいましたが、その前に開催した企画はアンケートで1番得票率が高かったのに自分以外に2人しか参加者がいなかったので開催前はめっちゃ不安でした。
でもいざ蓋を開けてみたら自分以外に6人(タグの付け忘れ含む)も参加者が出ていてびっくりしました。
やはり天使とか悪魔ネタは書きやすいんですかね…?
設定とか盛りすぎてぼく史上最高難易度の企画になってしまいましたが、参加者の皆さんが楽しんでもらえたら嬉しいです。

という訳で、長くなりましたが皆さんご参加ありがとうございました。
今も企画「テーマポエムを作ろうの会」を開催していますし、5月には新たな企画の開催も予定しております。
今度は鉄道モチーフですので、参加してみたい方は今の内に日本の鉄道路線について調べた方がいいかも…?
てな訳で当企画はこれで以上になります。
あ、でも遅刻参加・投稿はいくらでも待ってますよ(笑)
では、テトモンよ永遠に!でした〜

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花粉症

涙が悲しみを呼ぶのか
悲しみが涙を呼ぶのか

鼻水と一緒に考えてみる

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ほーりーふぁいと あくと5

「ところで、『神様』はまだ引きこもってんのか」
アーサーさんの言葉にリリィ様は困ったような顔をした。
「出てきそうにもないのよ。私と話すらしてくださらないし」
「へー終わってんな」
「喧嘩売ってる?」
「四枚羽も正直思ってんだろ、このまま出てこなかったらまずいって」
「…なんで?」
「んー…神だろ?天使のまとめ役っつうか親?みたいなもんじゃねぇの?」
僕はまたお二人の話を聞いて立ち尽くすだけだった。この人たち結構認識甘いんだ…。かくいう僕もよく分からないのだけど。
「確かに一理ある…?のか…?」
「神引きずりだしたら怒られっかな」
「あんたが行ったら怒られるじゃ済まないわよ。でも一回くらい無理やり出した方が…」
脳筋だなぁ(小並感)。お二人がこちらを向く。
「お前はどう思う?」
「やろうと思えばやれると思うのよ」
「…え僕ですか」
…僕の立場が色々とまずいかもしれない。

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少年少女色彩都市・某Edit. Outlaw Artists Beginning その④

「あの野郎……ガノっつーんだけどなァ、アイツが俺の芸術性を否定してきやがった。俺の才能が芸術でねェならなんで俺はリプリゼントルやってるんだって話だよ」
「へー。ガノってのは下の名前? 苗字? 偽名?」
「たしか苗字だった気がする」
「ふーん……」
急にタマモが立ち止まった。私もそれに倣って足を止める。
「そうだロキ、お前は何の才でリプリゼントルになったんだ?」
「そういうタマモは? 論争が生えてくるような才能なの?」
「…………」
「…………」
数秒、無言の時間が続き、互いに睨み合う。いや私の方は単に素で目をあまり開かないだけだけれども。彼の方は知らない。
「なあロキ、じゃんけんしようぜ」
「良いよ。何賭ける?」
「勝った方から才能発表ってことで」
「分かった。パー出すね」
開いた左手を彼の前で振ってみせる。
「…………」
彼は随分と悩んでいたようだったが、やがて意を決して握り拳を構えた。
「いきなり『じゃんけんほい』でスタートな」
「了解」
「「じゃーんけーんほいっ」」
パーを出して無事に勝利した。

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辛い時に読んでね

こんにちわ!!なにえもじです!初めてポエム掲示板に書き込みます!

辛い時って独りに感じるよね。自分以外のみんなが幸せそうで、悩みなんてなさそうに見えて。でもさ、みんな明るそうに幸せそうにしてても心のどこかに孤独感と寂しさを抱えながら生きてるから。あなたは独りじゃないよ。あなたはみんなに支えられて生きてるんだよ。そしてあなたの存在もみんなのことを支えてるし救ってるよ。1人はいいけど独りになるのは辛いよね。大丈夫だよ。僕がいるから。スクールオブロックはいつでもあなたを支えてるよ。いつでも救ってあげるよ。だからなんかあったらスクールオブロックに来て。あなたの声を聞けるだけで僕は幸せです。

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視える世界を超えて エピソード7:潜龍 その③

日曜日、午前10時。『潜龍冬祭り』の開始時刻だ。
この祭りでは神社敷地内だけでは無く、その前を通る道路でも交通規制を行い、広範囲に渡って出店が並んだり、神輿を担いだ人々が練り歩いたり、神社敷地内では神楽が行われたりする。
自分の普段の祭りの楽しみ方を振り返ってみると、大体は出店で適当に食べ物を買い、14時に始まる神楽を見て、その後は何をするでも無く祭りの雰囲気を味わうためにうろつく、といった感じだったか。
今回も同じように動くとしようか。そう思いながら自宅を出る。

昔から霊感……いや、正確には『霊感』ではないんだったか、人外のモノが視える体質だったわけだけど、祭りの日は何故か『そういったモノ』が多く、特に上空などは絶対に見てはいけない状態になっているものだから、楽しい気分とは裏腹に目線は下がっていくという、何とも不思議なことになる。
今日もアスファルトに熱い視線を送りながらやや急ぎ足で歩いていると、前から同じく急ぎ足でこちらにやって来る人に気付かず正面衝突してしまい、しりもちをついてしまった。
「わぁごめんなさい! ……あれ?」
向こうの反応が不自然だったので顔を上げる。そこには見覚えのある少女の姿があった。彼女の肩に憑りついている怪異存在の姿も合わせてみれば、間違いなくあの子だ。
「たしか……犬神ちゃん?」

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黒い蝶

・ナハツェーラー Nachzehrer
年齢:秘密(数百年単位)
性別:なし
身長:156cm
体重:そんなに重くない
一人称:俺
通称:ナツィ、黒い蝶(二つ名)
登場作品:造物茶会シリーズ(第5弾までまとめてあるので気になる方は参照してみて)
「造物茶会シリーズ」の一応の主役にしてアイコン的存在。
面倒くさがりなツンデレだけど、その強さは折り紙つき。
その昔、高名な魔術師“ヴンダーリッヒ”によって生み出された人工精霊にして使い魔である。
容姿は黒髪黒目でだいぶ地味なようにも見えるが、なぜかゴスファッション(スカートは穿かない)ばかり着ているため目立つっちゃ目立つ。
あと足元は黒タイツに厚底のショートブーツないしメリージェーン(ストラップ付きパンプス)を合わせていることが多い。
露出が嫌いなので前述のように黒タイツを着るだけでなくいつも黒い革手袋をはめている。
髪は短めだがくせっ毛で跳ねている。
紅茶党で実は甘党、そんでもって嫌いなものは人間。
しかし前日譚「緋い魔女」「緋い魔女と黒い蝶」では主人であるグレートヒェンにデレてたりするのでものすごく人間が嫌いって訳でもないのかもしれない。
右手に仕込まれた術式によって蝶がかたどられた大鎌を生成したり、背中にコウモリのような黒い翼を生やして飛んだりできる。
魔術(物理)っぽい所はある。
普段は仲のいい(?)かすみやキヲン、ピスケス、露夏と共にかすみの主人が経営する喫茶店の2階の物置に溜まってお茶している。
キヲンにはめちゃくちゃ好かれているし、隠したがっているけどかすみのことは好き。
逆にピスケスや露夏のことが気に食わない。

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円環魔術師録 外伝10(最終回)

マスターの言う通り、先に帰り、アリスの使っていた魔術について調べてみた。
どうやらアリスは、遠隔操作の魔術を生き物にかけて利用していたらしい。
本来遠くから伝言を伝えたり動かす為の魔術で、人形などが相場であり、生き物にかける事はない。
まあ、できなくはないのだが、魔術探知、魔術解除などをされるとかけられた生き物は死んでしまう。
更にその死体は呪詛化、所謂呪いの類を振り撒くことになる可能性が高い。
今回呪詛化しなかったのは幸運と言える。

「に、してもなぁ...」

アリスは結局何がしたかったのか。
そもそもなぜマスターを狙っているのか。
どんな人物かすらわからないからどうしようもないのは重々承知だ。
でもやはり、少し位痛い目に合わせてやりたい自分がいる。
兎に角、アリスについて調べてから...
.....


「ただいま〜...って、寝てるのか...お疲れ様。ま、アリスが手加減してたのかも...どちらにせよ、無事良かった。」

to be continue

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貰ってはいるのよ、愛を。

・岩戸青葉(イワト・アオバ)
年齢:13  性別:女  身長:小学生料金でバスや電車に乗れるくらい
初出はエピソード6。名乗る機会が無かったので「少女」で押し通さざるを得なかった子。
人外のモノに好かれ、人外の異能の才を持つ女系一族“岩戸家”の当代末子。人外の才能や霊感は全く無く、かといって姉や両親、親族からそれを理由に邪険に扱われることも無く、むしろ能力など関係無いとばかりに深い愛情を受けて育ってきたが、その愛が逆に彼女の劣等感を刺激した。
「家業を継ぐ」という観点においては明確に劣っている自分がその愛情に足ると心の奥底で信じ切れず、それを受けるに相応しい人間になるべく、夜な夜な愛刀たる〈薫風〉を手に家を抜け出しては、怪異相手に武者修行を繰り広げている。
幼い頃には自分の無能ぶりに絶望し引きこもったこともあったが、現在は〈薫風〉と暴力性(殺意)、身体能力という希望があるため、かなり安定している。
ちなみに家族や親族に八つ当たったことは一度も無い。彼らが悪いわけでも無ければ、そもそも自分の能力の低さが理由なのにその能力がある人間に当たれるわけが無かったので。

〈薫風〉:岩戸家に伝わる日本刀。刃渡り約55㎝。全長約80㎝。各代で最も力の弱い子が怪異から身を護るために受け継ぐ。霊体にも干渉し、怪異存在に特にダメージを与えることができる。また、所有者であるというだけでその威光が弱い怪異を寄せ付けず、所有者の受ける霊障を吸収する。近代以降、実際にこれを武器として用いる継承者はいなかった。

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少年少女色彩都市・某Edit. Outlaw Artists Beginning その③

「名前を聞いても?」
廊下を歩きながら、少年に尋ねた。
「あ? ……タマモノマエ。これで」
「偽名?」
「通り名といえ」
「リテラシーがつよい」
「そういうお前は何てンだよ」
「…………」
自分だけ本名を明かすというのも何だか癪だ。適当な名前を名乗ることにしよう。とはいっても、何と名乗ったものか……。
スマホを取り出し、検索エンジンで軽く調べ、スマホをまたポケットにしまう。
「フヴェズルング」
少年もといタマモノマエはスマホを取り出し、しばらく何かを調べて、またスマホをしまってこちらに向き直った。
「ロキか」
「うん」
「じゃあロキって呼ぶぞ」
「じゃあタマって呼ぶね」
「タマはやめろ猫っぽい」
「じゃあタマモで」
「なら良し」
再び歩き始める。……そういえば。
「なんでさっきはあの人殺しかけてたの?」
「あー……あれな。あの時は助かったよ、おかげで殺人を犯さずに済んだ」

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視える世界を超えて エピソード7:潜龍 その②

自分が住む町には“潜龍神社”の愛称で知られる古い神社がある。正式名称は別にあるのだが、中世の頃だかに、然る天皇家の後継者を政治的な争いから匿ったとされ、その逸話からこの異名で呼ばれるようになったとか。
そんな潜龍神社で年に4度行われる祭事のうち、12月上旬に執り行われるのが、『潜龍冬祭り』だ。その年1年の厄を払い、清々しい気持ちで新年の準備に臨めるようにするための祭りだという話を、小さい頃に大人から聞いた覚えがある。
「そういえばもうそんな時期か……。せっかく思い出したことだし、行ってみようかな……」
自分が通っていた高校は、地域ではそれなりに名の知れた進学校で、高校2年の冬から大学受験のためにほぼ勉強漬けだったし、大学に入ってからも新しい生活について行くので精いっぱいだったから、一昨年の『冬祭り』より先の祭りには一度も行っていない。
「ええ、お祭りは楽しんだ方が得ですよ。あの人……師匠……種枚さんも毎回行ってるし、多分会えるんじゃあないですか?」
「そうだと良いね」
最後に鎌鼬くんと軽く別れの挨拶を交わし、再び家路についた。

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逃鷲造物茶会 あとがき

どうも、テトモンよ永遠に!です。
毎度お馴染み「造物茶会シリーズ」のあとがきです。
今回もお付き合いください。

今回のエピソードは主人公がかすみみたいなお話でした。
割と造物茶会シリーズのお話(構想中のものも含む)の中では珍しい、”ナツィが中心じゃない“物語でしたね。
一応このシリーズにおいてナツィは”主役“ということになっていますが、スーパー戦隊シリーズみたいに主役以外の主要キャラが中心になるエピソードがあってもいいということで作りました。
これからもこういった、“主役以外のキャラが中心になる”回が出てくるので、どうぞ楽しみにしていてくださいね。

という訳で、今回は短めだけどここまで。
「造物茶会シリーズ」第7弾(絶賛執筆中)をお楽しみに。
あと来週から「ハブ ア ウィル」の記念すべき20個目のエピソードを投稿し始めます。
昨日完成したての新エピソード、楽しみにしていて…なのですが、このエピソードを語る上で必要だろう番外編を今週末の土日に投稿しようと思ってます。
こちらもお楽しみに。

ではこの辺で。
現在開催中の企画「テーマポエムを作る会」への参加も待ってます!
それでは、テトモンよ永遠に!でした〜

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きっと

陰に隠れし君のうた
そっと目を閉じて春の風

光の如く舞っては
自分自身の期待と闘っている
気づいてと気づかないでの
曖昧な狭間を揺れ動き
今日も今日とて
偽りの花を咲かす

影に隠した君のうた
ふっと目から零れた春の雨

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忠犬

ステンドグラスがざわめいた。

古城に、"主"の許可もなく足を踏み入れた愚か者がいるらしい。

背後から短剣を一振り。真っ赤な花弁が床に散る。__ああ、掃除は苦手なのに。

「きゃん!きゃん!」
異常事態に気付いた犬が吠え、威嚇してきた。

既に息のない飼い主の盾となろうとしている。

「…ぁ」
哀れな、と言おうとした。でも、哀れとは少し違う気がした。『哀れ』の意味をちゃんと主から聞いておけば良かった。難しい。頭が痛い。

短剣を振った。また床が汚れて…静かになった。

犬は最期まで飼い主のために牙を剥いていた。

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少年少女色彩都市・某Edit. Outlaw Artists Beginning その②

音のした方に足音を殺して慎重に歩いて近付く。それにつれて、誰かが言い争うような声も聞こえてきた。
発生源らしき部屋の入り口から顔だけを覗かせて中の様子を見てみる。
私よりいくらか年上に見える少年2人が掴み合って言い争っていた。……掴み合ってというよりは、パーカーの少年の方が一方的に掴みかかっている感じだろうか。捕まっている方も負けじと言い返しているから、どっこいどっこいだろうか。
「……もう良いや」
掴みかかっていた方は急にすん、と落ち着いて相手を放り出した。そのまま備え付けの椅子の方に歩いていく。喧嘩に疲れて休むんだろうか。椅子の背もたれに手をかけ、引いて、持ち上げ…………持ち上げ?
「死ねや塗り絵野郎がァッ!」
そのまま椅子を使って相手を殴りつけた。脚が相手の肩の辺りに直撃し、相手はその場にひっくり返った。
持つ部分を背もたれから脚の側に持ち替え、倒れている方にまた殴りつける。2度、3度、4度目を振り上げたところで、流石にマズい気がしてきたので止めることにした。
素早く背後に回って持ち上がった椅子を掴み、そのまま自分の方に思いっきり引っ張る。体重も使ってどうにか取り落とさせることに成功した。
「誰だ邪魔しやがっ……!」
少年と目が合う。怒りに染まっていた彼の目は、一瞬で冷静なものに戻った。
「ホントに誰だお前?」
「……新入りです、初めまして」
「おう初めまして」
「ちょっとここの案内とかお願いしても?」
「…………」
彼は怪訝そうにこちらを見下ろしている。
「いろいろ聞きたいですし」
「……あー分かった。じゃーなガノ」
殴られていた方の少年は気を失っているようだった。一応彼にも会釈して、部屋を後にした。

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エイプリルフール

心に嘘をついた
自分を傷つけた

積もり積もって
消えてしまった
ほんとの気持ち

全部うそだからさ
うそつきになるからさ
泣いてもいいかな

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自分に噓を吐いてる系めんどくさいガール

“光の怪盗”リリアーナ(リリィ)
種族:人間  性別:女  年齢:19歳  身長:160㎝
精霊と意思疎通し、彼らの力を借りる精霊魔法が得意な冒険者。生来の高い敏捷性と光の魔法による目くらましで魔物たちの本拠地に潜入しては物資や火薬庫を狙い、間接的な打撃を与える事が主な仕事。
得意な戦闘スタイルは器用さと素早さで敵の攻撃を捌きつつ、魔法で妨害や目眩しなどを行い相手の調子を崩させるトリックスター。
周囲からは明るく頼れるムードメーカーで知られている。
しかしてその本性は気の小さい臆病な陰の者。普段の飄々と平気で死地にも潜る勇敢なガチ陽の性格はかなり無理して作っている。
事あるごとに言い訳を用意しては誰も見てない陰で周囲を騙しているという罪悪感と本性との乖離のあまり吐いている。
トリックスターやってるのも直接命を奪うという重い責任を負うのが怖いから。使う魔法にも殺傷力の『ある』ものは殆ど無い。
ただし、輝かしく頼もしい『リリアーナ』のペルソナ自体は大変気に入っており、この振舞い方をやめたいと思っているわけでもないというとてもめんどくさい子。
そのため口説き文句なんかでよくある「本当の自分でいて良い」とかそういうのが地雷で、どんなに良い雰囲気でもスン……てなる。おどおどリリィもきらきらリリアーナもまるっと全肯定してほしい。わがままで可愛いね。そもそも本性の方を知る機会がまずほぼ無いからね。めんどくせェ。
ちなみに本名はリリィ。「リリアーナ」の愛称・略称と思われがちだが飽くまでこちらが本名なので、本当に呼んでほしい人以外にはさらっと「リリアーナ」で呼ぶよう訂正する。

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それじゃ、行こうか。

“人間”を「安全かつ理性的に意思疎通できる同種の生物」と定義するなら。

残念ここにもソレは居なかった。

哀れに生存していた“動物”の残骸から相棒を拾い上げ。

赤く広がる水溜まりを行儀悪く舐める愛猫を肩に呼び。

もう何百回目の合言葉でアクセルを踏み込んだ。

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逃鷲造物茶会 Act 16

「あなたがわたしの正体に気付かなかったのはビックリだったけど、これは好都合と思って利用させてもらうことにしたの」
ごめんなさいね、とエマニュエルは謝る。
「でもお世話になるのはこれでおしまい」
エマニュエルはそう言ってかすみに背中を向ける。
「そろそろ失礼させて頂くわ」
「あの!」
エマニュエルの言葉に対してかすみは声を上げる。
「これから、これから、どうするんですか?」
かすみの質問に、エマニュエルはちらと振り向く。
そして微笑みながらこう言った。
「さぁ、先のことは考えていないわ」
でもいいじゃないとエマニュエルは前を向く。
「行き当たりばったりな生き方も」
そう言って、エマニュエルは屋上の柵に上り、その上に立った。
「紅茶、おいしかったわ」
エマニュエルはそう言って振り向く。
かすみはなんと言っていいか分からず困惑するが、エマニュエルは気にせず前を向く。
そして広げた両腕を鷲のような翼に変化させると、思い切り屋上の柵を蹴って飛び立った。
かすみは1人、屋上でその様子を見送った。

〈逃鷲造物茶会 おわり〉

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カナの設定

名前 カナ
性別 女
年齢 17
身長 160センチ
体重 56キロ
性格 真面目で、厳しい事もあるが、根は優しい。
外見 いたって普通。顔の左頬には火傷跡。
髪型 前髪ぱっつん。後ろで三つ編みにしてる。
服装 ワイシャツにパーカー。下はジーンズとブーツ
特技 ナイフ投げ、ナイフ技、柔軟体操
趣味 車の運転(かなり荒っぽい是非控えて欲しい)、旅
好きな物 猫(愛猫のエミィ)、小説、写真
嫌いな物 拳銃

背景 戦争が勃発、世界各地の約八割が無法地帯になった世紀末の世界を旅する少女。旅する、と言うよりかは旅に出ざるを得なかった感じです、移動は主に車です。護身の為にナイフを持ってます。

未投稿作品のキャラクターになります、よろしくお願いします。

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fate destroyer

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パタリ、ととても自然に目の前の男が崩れ落ちる。
そして視界の外から怒声と金属音が聞こえる。

「......い!おい!あんた聞こえてるか⁉︎」

話しかけられている事に気付いたのは、銀色の小手を視界に捉えてからだった。

「あんた、本当に大丈夫か?」

顔を上げると、鎧姿の人物が立っていた。
背後には旗、おそらく近隣国の騎士だろう。

「あ、全然大丈夫っス。傷自体はそこまで深くないんで。」

とりあえず縄を解いてもらい、なぜここにきたのか、と尋ねた。
彼らが言うに、
俺が逃したキャラバンが自分たちの国へ辿り着き、『雇っていた奴が捕まった、助けてくれ』と言われてきたらしい。

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春は色を作り出し

生命に息吹を吹き込む

目覚めの季節

出逢いの兆し

私はあなたに逢えたのはきっと春がくれたチャンスなのかもしれない

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視える世界を超えて エピソード7:潜龍 その①

ここ1か月くらいだろうか、種枚さんの姿を一度も見ていない。
普段ならこちらから探すまでも無く向こうから絡んでくるのに……そういえば、前にも少しの間種枚さんの姿を見ない時期があったか。
「あっ、師匠のお気に入りの」
大学からの帰り道、すれ違った男子高校生から不意に声をかけられた。その顔を見ると、鎌鼬くんだった。
「あ、鎌鼬くん。そういえば種枚さんって元気にしてる?」
「いやー? 知らないッスね。最後に会ったのは先月の始めです。その時は滅茶苦茶ピンピンしてましたけど」
「そっかー」
「師匠、そっちにも顔見せてないんすか」
「そうなんだよねぇ……」
「……まぁ、あの人割と風来坊みたいな生き方してる人だし、多分どこかで元気にやってるんでしょ」
そうだと良いのだが。
「あ、これは完全に雑談なんですけど」
「うん?」
「週末の『潜龍冬祭り』には行くんです?」

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最強の戦闘狂

【亡霊少女】
ダンジョン《ステノ古城》のヌシとされている魔物。生きて帰った者の少なさから情報は極めて断片的だが、アンデッド系の魔物と推測されている。「死んだこと」はまだ無いから厳密には違う。
外見は抜き身の短剣1本だけを携えた、全体的に白に近いグレーといった雰囲気の12歳前後の人間の少女。肌も髪も纏ったワンピースも悉く白いのに、何故か雰囲気はうっすらグレーじみている。そんなに長い髪型はしてない。
普段は古城に入ってすぐの場所にぽつんと体育座りしているが、時折思い出したように中庭の菜園からほぼ野生返りしている野菜と罠にかかった小動物を回収してきては煮て食ったり(数日に1度程度)、ふと思いついたように城内を歩き回って発生したアンデッドや不幸にも遭遇してしまった侵入者を狩り倒して回ったりしている。
好きなものはかつての主と戦闘。どんくさく何をやっても失敗ばかりだった自分の事を見捨てなかった主のことを敬愛しており、戦闘好きもその発端は主の不在中に偶然敷地内に迷い込んできた小型の魔獣を満身創痍になりながら撃退した際、帰ってきた主から心配&褒めてもらったことで人生初の成功体験となり、「自分が戦って、どんなに傷ついてでも勝利して、主が帰ってきたら褒めてもらえる」と覚えてしまったため。
古城が廃城のダンジョンと化したのは100年以上前で、主は当然ながら既に死んでいる(何なら戦死)しそれだけの時間姿を変えずにいる彼女も勿論魔物化しているわけだが、少女は何をやってもダメな子だったので難しいことは考えないようにしており、どちらにもまだ気付いていない。
自分以外の使用人たちはみんな死んだり出て行ったり知らないうちに姿を消していたりでもういないけれど、主だけは彼の帰る場所かつ自分の唯一の居場所である城に帰ってきて、留守を守り数えきれないほどの戦闘を超えてきた自分を褒めてくれるはずだと信じ、ただ待ち続けている。
ちなみに城内に出現するアンデッドは彼女が殺した者のなれの果てである。
彼女の本名を知る者は、彼女に名を授けた主だけであるため、少女の名は未来永劫、二度と呼ばれることは無い。

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乗り慣れた電車で終点へ
乗り換えてから3分後
2番出口から見えた空
少しは大人になれたかな

遅刻なんてしないよう
余裕を持って家を出る
目の前にはいつもの仲間
駆け出して話に加わって

教室に入って
窓の外を眺めて
8時半のチャイムが響いて
僕らの春よ、もう一度。

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テーマポエムを作ろうの会 〈企画要項〉

どうも、テトモンよ永遠に!です。
超突然ですが企画です。
タイトルは「テーマポエムを作ろうの会」。
皆さんの作った「キャラクター」とその設定から、他の方がテーマソングならぬ「テーマポエム」を作る多分今までにない企画です。

詳しくルールを説明すると、
①自分が今までに作ったキャラクター(ポエム掲示板への投稿の有無は問わない)、ないし新たに創作したキャラクターの設定をタグ「テーマポエムを作ろうの会」とタグ「(キャラ名)の設定」を付けて投稿します(タイトルはなんでもOKです)。
この時、テーマポエムを作る側にとって作りやすいようできるだけ詳しく、分かりやすい設定を投稿してください。
あとテーマポエムを作る人の制作の参考になるかもしれないので、ポエム掲示板で既出のキャラクターであれば登場作品のタイトルや投稿時期を載せておくといいでしょう。
もちろん現在進行形の物語のため、まだ出せない設定があるというキャラクターは無理してその設定を載せる必要はありません。
② 自分がテーマポエムを書けそうな設定を見つけたら、それに沿ってポエムを書いて投稿してみましょう。
この時タイトルは自分の好きなものを付けても構いませんが、タグ「テーマポエムを作ろうの会」とタグ「(キャラ名)のテーマ」を忘れないようにしてください。
ちなみにポエムを書く時は、設定の投稿にレスを付けるか付けないかは自由にします。
また、同じ設定投稿から複数のテーマポエムができることがあると思いますが、それはそれで良しとしましょう。

という訳で、上記のルールを守った上で企画を楽しんでください!
開催期間はこの投稿が反映されてから6月28日(金)24時までです。
今回開催期間を長めに設定したのは、ここでは遅筆な方が多そうだからな〜という思いと今後開催する企画との連動を考えているためです。
開催期間中は定期的に要項の再掲を行うので自然消滅はしないからご安心を!
ぼくも頑張って韻文に挑戦してみようと思うので、皆さんも気軽にご参加下さい!
それではこの辺で、テトモンよ永遠に!でした〜

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少年少女色彩都市・某Edit. Outlaw Artists Beginning その①

「それでは、これで今日から君も“リプリゼントル”だ。芸術とこの街を守るため、精進してほしい」
「はい」
フォールムの大人から“リプリゼントル”として戦うための必須アイテムであるガラスペンを受け取り、その部屋を後にする。
芸術破壊者たる“エベルソル”から芸術を守るための、芸術の素養を持つ少年少女が変身する戦士たち。創造力を原動力として、このガラスペンで戦闘能力を確保して戦うそうだけど……。
「……ふむ」
とりあえずガラスペンを構え、空中に線を引く動作をしてみる。ペン先の溝に光り輝くインキが充填され、空中に軌跡を残した。
「おー……」
なるほどこれは面白い。使い方を理解したので、本体と一緒に貰った革製のケースにしまってポケットに入れておく。空中に留まったインキは処理に困ったけど、壁に押し付けてからぐしぐしと手で擦ると無事に消えてくれた。
さて、次は何をしようか。このまますぐに帰っても良いけれど、せっかくだからこのフォールム本部を探検しても良いかもしれない。
せっかくだから、他のリプリゼントルにも会ってみたい。一緒に戦うことになるかもしれない相手の情報は、少しでも多かった方が良いだろう。
そう考えて歩き出そうとしたその時、遠くの方から何かが勢い良く倒れる音が聞こえてきた。