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棋書紹介シリーズ①

さて、記念すべき第一回の棋書紹介です!
先日の書き込みにも書きましたが、ゴリゴリの棋書は紹介しません。『羽生善治の終盤術』とか『古典詰碁の魅力』とか書いても、速攻でページバックされてしまいますからね(笑)。

では、本紹介の方に参りましょう。
本日紹介するのは、『迷いながら、強くなる』(羽生善治著 三笠書房)
です。
初めて早々の脱線ですが、実のところこれを選ぶのにかなり悩みました。というのも、羽生さんの名著といえば『決断力』。それを紹介すべきかなと思い、悩んだ末にこちらを選択しました。

閑話休題。

さて、内容というのは、熟語のキーワードに沿って羽生先生が語っていくというスタイル。言うなれば自己啓発本とエッセイの中間のようなものでしょうか。
しかし、キーワードから導かれる論考は非常に含蓄があります。
将棋のプロ棋士の考えなのだから、一般の人には意味がないだろう、そう考えてしまうかもしれません。ですが、この本で語られていることは人間の根源的な問いだったり、事象だったり。それを分かりやすくするための例えとして将棋がある、そんな感じです。
ただ、私が思うこの本の推しポイントは題名だと思っています。
羽生さんというと、どうしても「稀代の天才」というイメージがつきものです(現に『決断力』では、それに近しいイメージが見えます)。ですが、この『迷いながら、強くなる』という題名からは、天才の中の泥臭い部分を隠さず出していくというある種のギャップを感じさせます(もちろん、天才であることには変わりないのですが)。
特に永世七冠を達成するという、前人未到の偉業を達成したことから分かるように、決して己が才能だけで前に進んできたわけではなく、その裏や底の部分の思考だったり、マインドセットの研鑽の果てにあのような偉大な功績を残したとわたしは思います。
そして、この本はそういった底の泥臭い部分を余すことなく伝えている、私はそう思います。

今回はこれでおしまいです!感想等、気軽にレスどうぞ!リクエストもお待ちしています!
次回のテーマは……囲碁!
お楽しみに!

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