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無題

あのとき、私がレシーブでミスしなければ。結果は変わっていただろう。変わっていたに違いない。敗者復活戦で負けたのは、自分たちが弱かったから。勝者より劣っていたから。何がだろう。技術、気持ちの強さ、どれも負けていなかった。もしかしたら勝てていたかもしれない。現実は負けだ。知らない人からすればなんの変哲も無い敗北である。
あと何度、ラケットを握るのだろう。あと何度、声を上げるのだろう。あと何度、足の裏の焼け付くような痛みに顔をしかめるのだろう。あと何度、あと何度、あと何度、戦えるだろう。

いろんな人に約束した、次の地方予選出場が出来なかった。顧問の先生が来てくれたのに、久し振りにその言葉が聞けたのに、進めなかった。

勝ちたかったよ。負けたくなんかなかったよ。叶うならば時間を戻したい。けれど明日は来るから。明日は、団体戦だ。こんなとこで負けられない。くらえ、私の、私たちの会心の一撃。

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