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小説「Error①」 ―プロローグ―

僕は軍事用ロボット、個体識別用番号39番。
それが"僕"です。

我々はPeace防衛軍。戦うために作られ、殺すことだけに特化した量産型の特殊部隊。
それ以外に存在価値はありません。
それがプログラムだからです。
僕らはそれに抗うことなど出来ないのです。
抗う意味も、理由も、何も【思い】ません。
【考え】ません。
ーーーたったひとつだけの、例外(バグ)を除いては。

「そんなの、本当の強さじゃないわ」

鉄錆臭いあの戦場で、彼女という"人間"はいつだって独りで戦っていました。
私は弱いと彼女は言った。
守るものがあるのだと、彼女は言った。
戦場を駆けるワルキューレ。
その強くも美しい貴女に、僕は【惹かれ】たのです。

こんなのはおかしい。プログラムが異常を発見、警告します。
バグは早急に処理しなくては。エラー音がけたたましく鳴り響きます。
うるさい。うるさいうるさいうるさい。
初めて味わう思考回路とプログラムの乖離に、僕は必死で抗います。

これは僕に起こったエラーの記憶。
とある軍事用ロボットの、そんな小さな、

ーーー恋のはなしを。

***

どうも、林檎モミジです。
連載小説の新作できました。
セカオワ先生の新曲「Error」を聴いてとても創作意欲が掻き立てられたので勝手ながらまた小説を書かせていただきました。
ちょっと長くなるかもですが最後までお付き合いいただければ幸いです。m(_ _)m