表示件数
1

世にも不思議な人々62 緊急招集

キタ「はーい全員集合ー」
初「何だ何だ」
キタ「朗報だよー」
真琴「だから何だ。早く言え」
キタ「なんとですねー、だいぶ前から出てたコラボの件、向こうからOKもらえましたー」
那由多「ぃよっしゃ!」
伏見「で、誰が向かうんだい?」
キタ「そうなんだよなー、問題はそこなんだ。まずあんまり多人数だといろいろ面倒だろ、こっちにも何人かは残しとく必要あるし。という訳で、まず一人、なっちゃんは確定としてー、あと三人くらいかな?」
那由多「じゃあ安芸ちゃんは連れていきたい」
キタ「了解、じゃああと二人。そういや移動要員はどうする?」
伏見「んじゃあそれは僕が務めよう」
キタ「良し、………んー、じゃあもういっそ残り一人は萩ちゃんで良いね?」
萩『……え、私?』
キタ「そうそう。折角だから親衛隊で揃えちゃうかなって。誰か異論は?」
初「無し」
真琴「無い」
阿蘇「無いナ別に」
キタ「ああ、君いたの。人間モードだと影薄いねー」
ヌエ「別に構わんよ」
キタ「お前もいたのか。何、みんな暇なの?」
ヌエ「自分で呼んどいて何言ってんだか」
キタ「まさか来るとは思わなかった」
ヌエ「だから来たんじゃないか」
キタ「本当、変な能力だよな」
ヌエ「変じゃない能力の方が少なかろうに」

0

文学少女(7)

「~♪。……。聴こえた?」
 一曲全て歌い終わった後、その子が聞いてきた。
「……うん……」
「ね? 本が読めなくても、まだ楽しめるものはあるでしょ?」
「えっ!?」
 私は、その言葉に驚いた。
『そうか……。私にはまだ音楽があるんだ……』
そう思ったら、私は自然と部屋の鍵を開けていた。私が部屋の外に出ると、
「えっ!?」
と言うその子の驚いた声が聞こえた。
「○○ちゃん、どこ?」
手を伸ばし、その子の居る場所を探していると、ふいに何かに包み込まれた感触がし、抱きしめられた事が分かった。
「えっ……!?」
突然の事に驚いていると、その子は私の耳元で
「私はここに居るよ」
と囁いた。その言葉を聞いた途端、私はその子に縋りついて泣いていた。
 そこから、私は○○ちゃんと一緒に生きるために頑張った。
          ※
「夢上さんでした~!!」
「……お疲れ様。はい、水よ」
「ありがとう」
 音楽に助けられた私は、その後「盲目の女性シンガー=夢上もね」として活動し、毎週オリコントップ10入りする程のとても有名な歌手になった。
 私は決めたのだ。盲目である事を憎むのではなく、その他の事で楽しもうと。
 もちろん、あの子と一緒に……。
  
~終~

1

場内アナウンス(あとがき)

みなさんこんにちは、fLactorです。
先日の掲示板夏祭りへの参加、ありがとうございました。
皆さんのおかげで大成功のうちに終幕を迎えることができました。
お知らせですが、あとで掲示板夏祭りのまとめを作成しようと思っています。載せるのは今回の企画で使われたタグ「夏祭り」「思ひ出の詩」「百鬼夜行」のいずれか一つでも入っていた作品です。ご理解のほどよろしくお願いします。

夏祭り、楽しかったですか? と言っても皆さんは実際に会場に足を運んだわけでもなく、屋台に目を輝かせたわけでもなく、まして花火を見ることもありませんでした。この掲示板夏祭りでは言葉のみが唯一あなたの視覚、味覚、聴覚、嗅覚、触覚となり、あなたに夏祭りを届けるのです。そう、あなたは文字を読み、言葉として理解して夏祭りの会場を散策することができ、自らの夏祭りを想像し、それを言葉に直し、文字として投稿フォームに打ち込むことでこの祭りに参加できるのです。
今回の唯一の参加資格はそこでした。当たり前のことながら、この世界を見るとなかなかどうしてそれは難しいことでしょう。我々が言葉を解する、それで以て想像できるということがなんと素晴らしいことでしょうか。
あなたの中の夏祭りの一端を、電柱の陰から、路地裏の隅から、遠い入道雲の上から覗くことができたなら、これほど心躍ることはありません。

皆様に、心よりの謝辞を。

さて、9月辺りにめめんとさんが何か企画しているようですね。え? 今は審査員を選考中? 参加希望の生徒は書き込みのレスか廊下にて受付中だって?
……果たしてどうなることやら、見逃せませんね!(血眼)

コホン。

以上、掲示板夏祭り実行委員のfLactorでした。ご静聴ありがとうございました。
まだまだ暑い日が続くので体にはお気をつけて。

0
0

神の夏祭り

へへっ変化成功!
さてさてぶらぶらするかー…
…うぉっ!?なんだよこの人間の数!
みんな"はなび"とやらを見に来てるんだよな?
これじゃあ"はなび"を見に来てるのか人間を見に来てるのかわかんないっての…
あ、俺は違うぞ!?
俺は想像力を司る神…とでも言えばいいのだろうか。
昔は死神とかいう生意気で優秀なやつが同級生にいたんだぞ?
俺はそれと似たようなやつ神種で、人間の想像力を司ってるって訳だ!
下らない妄想をさせているのも俺。
カンが当たったり当たらなかったりするのも俺が影響していたり。
文字だけを読んで、その風景を投影させているのは…俺の同僚かな…。
んで、そんな偉い存在の俺がなんでこんなところに居るのかというと。
…まぁ、上のひとの命令でっていうか…
「お前は想像力の神のくせに人間への想像力が乏しいっ!」
とか言われて嫌々"まつりかいじょう"にいるってことだ。
決して「楽しそうだったからむしろラッキー」だとは思ってないからな!?
とまぁ、神には肉体がないから人間の男の姿になって潜入している訳だが。
"はなび"の時間までまだあるからなぁ…
人間のことを知るには…よし。
そこらへんのものを食べ尽くしてやるか!
(続)

0

掲示板夏祭りのご案内

どうもこんにちは、fLactorです。
きょうは7/31です。終わりますね7月。始まりますね8月。
ということでこのクソ暑い夏休みに心機一転、企画をご用意しました。
長文となりますが、以下が案内状となります。


《ポエム掲示板“夏祭り”のご案内》
◎ルール
 ·夏祭りをテーマにした書き込み
 ·時間帯に沿った書き込み
◎期間:8/1〜8/5までの5日間 ※土日含む
◎プログラム
 ·常設:各種屋台、花火大会(毎夜七時以降)、展示ブース〜思ひ出の詩〜
 ·特設:百鬼夜行(土·日)
◎プログラムに関して(解説)
 ·展示ブース〜思ひ出の詩〜:過去作の展示ブースです。あなたの過去の夏っぽい作品、お気に入りの作品などを再掲してください。
 ·百鬼夜行:土曜日曜は掲示板が稼動しません。それに合わせ、誰もいない祭り会場で妖怪たちに楽しんでもらうというコンセプトのもと、夏の妖怪たちを書いてみてください。長文可。書き込み日時が土曜日曜となるようご協力ください。それ以外の日時に現れた妖怪は……設定次第で楽しくなりそうですね。
◎来場に関して
①すべての会場、プログラムは言葉のみで構成されます。想像力をご持参ください。
②時系列を守ってご参加ください。
③祭り会場はあなたの詩に影響されることはありません。たとえ爆破されても問題ありませんので、存分に暴れまわっていただいて構いません。
④書き込む場所は制限しません。たとえば会場近くにあるあなたのアパートの一室から、あるいは会場全体を見渡せる展望台からなど、どこでもお好きな場所で書き込みください。
⑤会場は一であれど、すべてはあなたの想像力次第です。あなたの中にあるまつりの風景を期待しております。
◎書き込みに関して
タグは「夏祭り」をつけてください。
また展示ブース、百鬼夜行へのご参加の際はそれぞれ「思ひ出の詩」「百鬼夜行」をつけてください。
◎最後に
この企画は僕史上最大の企画です。しかし多くの方に参加して楽しんでいただかなければ意味がありません。
この祭りの成功のために、他でもないあなたのご参加を心よりお待ちしております。

実行委員会:fLactor、月影:つきかげ

1

世にも不思議な人々㉗ 乙鳥の世界その①

ある日の朝目覚めると、時間が止まっていた。
こんにちは皆さん、伏見清次です。
何を言っているのか分からないと思う。僕もよく分かっていない。けど、外の様子を見たところ、どうやらマジに時間が止まっているようなのだ。空の鳥は空中に固定されているし、自動車も全て動いていない。歩行者(止まっている)に話しかけてみたけども、やはり反応無し。
では何故僕が動けているのかというと、昨夜懐中時計手に持ったまま寝落ちしたからだ。何故そうなったかは聞くな。『時間に縛られずに行動できる能力』がある。
しばらく街を探索していたところ、僕と同じように動いている人間を見つけた。何と驚き、皆さんご存知、安芸華世さんですよ。
「やァお華さん」
「あれ、チャチャさん。動けるんですね」
「うん。懐中時計の能力」
「懐中時計持ってるんですか?格好良い!」
「そうかい?ところで、これは君が止めたんじゃないんだな?」
「はい。誰なんでしょうね?」
「分からない。にしても長過ぎないか?もう体感三時間くらいは経ってるぜ」
「おー。……あれ、もしかして今、私たちこの世界に二人っきりですかね?」
「えっ、ん、んー……、いや、これをやった奴がいるから最低三人な筈だ」
「今どこか分からないじゃないですか」
「それもそうか。とりあえず早くもとに戻してほしい」
「あ、そうだ!」
「お、どうした?」
「チャチャさんって、一人暮らしなんですか?」
「え、そうだけど」
「お家に連れてってください」
「ごめん、どこでどう繋がればそうなるんだ?」
「私、犯人はチャチャさんの回りの人だと思うんです」
「何故?」
「だって語り手が……」
「分かった。それ以上言うな。つまり僕に関わる場所にいるだろうと?」
「はい、という訳で」
「ええ……。あー……分かった。けど君、あんまり不用意に男の家に行きたいとか言うもんじゃないぞ?」
「チャチャさんのこと信じてるので大丈夫です」
「お、おう。じゃあ行こうか」