表示件数
0

トイレの花子さん

コンコンコン
「花子さん花子さん 私のお願い叶えてくれますか?」 

『ねぇねぇ。ノックする扉間違えてるよ?』
「えっ!?」
『トイレに入るなら3番目、ノックするだけなら4番目。』
「あっ。ごめんなさい。」
『何お願いしに来たの?』
「いや。何でもないんです。くだらないことです。」
『ふーん。教えてくれないんだ〜。』
「秘密です。  ……ところであなたは?」
『私? 誰だと思う?』
「はじめましてですよね。」
『私はこの学校の七不思議7つ目、トイレの花子さんだよ?』
「あなたが!?」
『ん?何か不満でも?』
「花子さんって簡単に出てきてくれるものなんですね。」
『簡単とは失礼だな〜』
…………。
「花子さん。お願い叶えてくれますか?」
『さっきから何お願いしに来たのって聞いてるよ?』
「ふふふ。そうでしたね。花子さん、お友達…。」
『えっ?何?』
「お友達になってくれませんか?」
『私が?あなたのお友達?』
「はい!」
『私は人間じゃないのよ?』
「そうですよね。ごめんなさい。くだらないお願いをしてしまって。  じゃあ、失礼しました。」

『待って!!』

『私でも良ければあなたが卒業するまでお友達になります。』
「ありがとう」

0

魔法譚 〜開催前夜

知ってる人はこんばんは、初めての人ははじめまして。
テトモンよ永遠に!改め、“魔法の伝道師”大賢者の代弁者です。
早くも企画「魔法譚」(読み:まほうたん)のスタートが、明日に迫ってきました。
…え、なにそれ?って人もいると思うので、ここで改めて企画の概要説明をしようと思います。

文明の発達により、非科学的なものがほとんど否定された現代。
だがそんな世界で、“魔法の伝道師”大賢者は魔法を扱う素質があるコドモ達に、願いを叶えるための魔法の道具“マジックアイテム”を作り与えていた。
大賢者によってマジックアイテムを手渡された人々、“魔法使い”は、その命を狙うバケモノ“ファントム”とマジックアイテムの変身機能を使って人知れず戦っている…

そんな世界を舞台に、魔法使い達のお話を詩や小説という形でみんなで作って楽しもう!というのが、この企画の概要です。
(詳しくはタグ「魔法譚」から「企画概要」を見てね)

企画の参加方法は、自分の作品に「魔法譚」のタグを付けるだけ!

投稿作品は詩でも小説でも何でもOKです!
三人称や魔法使い視点じゃなくても、大賢者視点のお話も良いですよ。

開催期間は、7月7日21時〜7月10日24時までです!
あと予定ですが、企画終了後に企画「魔法譚」のまとめを作ろうと思っているのであしからず。

細かいこと(用語解説など)はタグ「魔法譚」から「企画概要」や「用語解説」を見ることをおすすめします。
あと、質問や気になることがあったら、どんなことでもレスからどうぞ。
初めての企画なので慣れないところもありますが、頑張って進めていきたいと思います。

皆さんのご参加、楽しみに待っています。

1

半分

「正午って一日の半分って感じしなくね?」
「なんだよ急に、今授業中だぞ」
「しなくね?」
「いや『しなくね?』じゃねえよ。確かに言いたいことはわかるけどさ。急にどうしたよ」
「今日で今年ちょうど半分過ぎたらしいじゃんか」
「らしいね」
「でもあんまりそんな実感無いじゃんか」
「そうでも無いと思うけど」
「そこは同意しろよ」
「なんでだよ」
「まあとにかく『もう半分?!』って思うわけよ。半分も経った感じしないわけよ。なんでだろうなぁって」
「いや知るかよ。人それぞれだろ」
「そんなん言っちまったらおしまいだろ!」
「うわあ大声出すなよ怒られるだろ」
「そこ、さっきから喋りすぎだ、言いたいことがあるなら前に来い」
「す、すんませーん。ほら怒られた」
「で、これって正午が一日の半分な感じしないのと同じ理由なのではと思うわけよ」
「まるで聞いてねえな。まあいいや。それで?」
「朝、いくら起きるのが早くても学校とか仕事とか、そういうのが始まるのってだいたい8時から9時くらいだろ」
「うん」
「対して夜寝るのは早くても10時、遅いと日付を越したりする」
「つまり実際俺たちが活動してる時間だけで見ると正午はもうちょい前半よりってことか」
「ご明察」
「いや別に大して明察ってねえよ」
「それと同じことが今日という日にも言えるんじゃあないか」
「と言うと」
「俺ら今年の前半、活動してないじゃん?」
「あ―――……。自粛?」
「それ。つまりこの半年間、俺らは半年分の活動ができてないんだ。ゆえに、なんだか短いような気がする。イベントが無さすぎるんだよ」
「まあそれはコービッドくんに言うしか」
「キャラっぽく言うなよ。とまあこう結論づけるわけだ」
「なるほどね」
「ハインフタンアイッヘオン」
「待て待て待て食いながら話すな。てか弁当食うなよ。まだ25分も授業あるぞ」
「アインシュタインが言ってた相対性理論的なあれだよ」
「あー、あれか。素敵な女性の隣に座ってる時はーってやつ。あ、お前後ろ」
「そうそう、それそれ。要するにあっ、俺の弁と……」
「…………」
「…………」
「昼休み職員室に来なさい」



「お、おかえり。どうだった?」
「3時間くらい経った気がする」