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生徒と私の本棚

おすすめの本は、
中脇初枝さんの「きみはいい子」です。
この本は、同じ街に暮らす人々の、同じ雨の日の午後が描かれている連続短編集です。
夕方5時まで家に帰れない子ども。
子供に手をあげてしまう母親。
一人暮らしがながくなった老女。
周りの子より少し成長が遅い子どもの父親。
1日だけ認知症の母親を預かることになった娘。
私は、古本屋さんでたまたまこの本を見つけました。同じ街に住んでいても、それぞれの人に、それぞれの家に。いろんな事情があって、抱えてて。それでも、みんな生きていて。一つの優しさで、一言で、救われることもあります。衝撃的で、震えるけど、自分のことのような気がして、悲しくなって、泣けてきて。
でも、最後には胸に光が灯った気がしました。
大人も子どもも、抱きしめられたい。
愛されたいし、愛したい。
手をつなぎたい。
そんなあたたかい本です。

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