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LOST MEMORIES CⅥⅩⅣ

どうやら今日は予定が立て込む日らしい。望との会話終了に間髪を入れず名を呼ばれる。声の主は歌名。ちょっと来てほしいと何やら堅い面持ちで、所謂呼び出しを受けた。怒りは感じられないものの、緊張がひしひしと伝わってくる。
「伊藤さん、その……私、何かしましたか?」
心当たりがないものだからこう聞くしかなくて。
階段の踊り場で、歌名は止まった。
身構えた瑛瑠は、やっと開かれた歌名の口から出る言葉に拍子抜けすることになる。
「と、」

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