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秋風

哀愁漂う季節の初っぱな、
哀しみも愁いも吹っ飛ばした秋風。
その風と共に君登場。
粋な風が、君をいとおしく思わせる。

物質が消滅しないと云うのなら、
感情も消え去らないと云うの?
俺の中から旅立った感情は、
乾燥した風に乗って、誰のものになるの?

そんな思いなんてきっと知らずに、
君はコンビニおむすびを頬張る。
そんな仕草がいとおしくて、
秋も悪くねぇかな

秋風に舞う君の黒髪。
この季節にはひどく不釣り合いで、
そのくせどうしようもなくいとおしい。
ありがとう、そっと呟く。
いとおしさを連れてきた風に、
哀愁を乗せて去って行った秋風に。

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