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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 12.ユニコーン ⑭

まさか…と思いつつ墓石に近付くと、お墓の陰に少年がしゃがみ込んでいた。
「あ」
少年はポカンとした様子で呟く。
「耀平…」
わたしがついそうこぼすと、耀平は気まずそうな顔をした。
「…見つかったか」
がっくり、と耀平はうなだれる。
わたしは思ったより早く1人目が見つかって唖然としていた。
「やっぱり隠れるのは難しいな~」
そう言って耀平は立ち上がる。
「ま、くそ暑いし」
早めに上がってどこか日陰で休むのもいっか、と耀平は頭を掻いた。
「というワケで残りのメンバーも頑張って探せよ」
んじゃ、おれはこの辺で…と言って耀平は立ち去ろうとした。
「あ、待って」
わたしは思わず呼び止める。
ん?と耀平は立ち止まった。

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