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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 12.ユニコーン ⑮

「”コマイヌ”の異能力を使ったら、他の皆も見つけやすいんじゃないかな?」
わたしは何となく思った事を口にする。
「…お前」
耀平は怪訝そうな顔をした。
「まさかおれに他の皆を探すのを手伝えって…」
そう言われて、わたしは慌てて言う。
「あ、別にただそう思っただけだよ!」
コマイヌの異能力があれば探すのが簡単になるだろうなって思っただけ、とわたしは説明する。
「ふーん」
耀平はジト目でこちらを見る。
「…ま、別に良いけど」
耀平はため息をついてそう言った。
「え、良いの?」
わたしは驚いて目をぱちくりさせる。
「…別に良いよ」
だってさ、と耀平は続ける。
「異能力使って良いって言っちゃったし」
少し位なら手伝う、と耀平は言った。
「本当?」
ありがとう!とわたしは耀平に感謝した。
「まぁ良いよ」
とりあえず探そうぜ、と耀平は目を黄金色に光らせる。
そうだねと言って、わたし達は歩き出した。

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