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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 12.ユニコーン ⑲

「…おい、聞いてんのか」
いつの間にか目を光らせるのをやめた耀平がネロを睨みつける。
「…」
ネロは沈黙したままだ。
「ネロってば…」
耀平は呆れたようにそう呟く。
暫くの間2人は睨みあっていたが、やがて耀平がこう切り出した。
「なぁ、ネロ」
ネロはちらと耀平の方を見る。
「…アイス、食べに行かない?」
そう言われて、ネロは目をぱちくりさせる。
「ずっとこんな所にいちゃ暑いし…」
近くにコンビニあるしさ、行こうぜと耀平はネロに提案する。
ネロは少しの間考え込むように黙っていたが、暫くしてすっくと立ち上がった。
「…行く」
「よしじゃあ行こう」
そう言って耀平はネロの手を引いて歩き出す。
わたし達もそれに続いた。

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