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鏡界輝譚スパークラー:プロフェッサーよ手を伸ばせ その⑨

『まずは体勢を崩そうか。まっすぐ突っ込んで、ぶん殴れ』
「はい!」
跳躍と同時に右腕を大きく振りかぶると、鈑金が解け再形成され、数十倍に大きく膨らんだ腕の形に変形した。
『ギガント・フィスト。光の力の噴射で動きがアシストされるから、安心して振り抜くと良い』
「了解……しました!」
剛将の放った拳の一撃はハイドラの胴体に正面から直撃し、上半身を大きく仰け反らせた。
その胴体に着地し、義腕の拳をハイドラの胸元に当てる。
『今の“ギガント・フィスト”が『質量』を重視した必殺技なら、こちらは『貫通力』に特化した必殺技だ』
内部の鈑金がバネのように高速で稼働することで衝撃波を発生し、ハイドラの上半身を丸ごと吹き飛ばした。
『その名も“クラッシュ・フィスト”。実践は初めてだったけど、このくらいのサイズならまとめて吹っ飛ばせるんだねぇ。良い威力だ』
『倒せたんだな。ならさっさとその場を離れるんだ』
「あ、三色さん。分かりました」
小型ドローンが先行し、剛将と花の2人は逃走を再開した。

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