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ほーりーふぁいと あくと3

「あ、あぁあ、あの…」
僕の戸惑った声はお二人に聞こえていないようだ。大声で喧嘩するから、まわりの天使達も集まってきてしまっている。やむを得ん、権能を使おう。
『やめてください!!』
キーン…耳がちょっと痛くなった。
僕の権能は、ほぼスピーカーと同じだ。しかも片羽になったせいで本当にその辺のスピーカーと同じくらいの力しか使えない。…けど、今は役にたったらしい。
「…そ、そうね、ちょっと冷静になりましょ」
リリィ様が頭を押さえながら離れると、アーサーさんも不満げなため息をついて離れた。
「あ、そういやお前名前は?」
アーサーさんの猫っぽい瞳が僕を見つめた。
「え、あの、羽あった頃と今じゃ名前が違…」
「お前はなんて呼んでんの?」
「ティノちゃん」
「は?ちゃん付けとか」
「なんか文句あんの!?」
またお二人がカリカリしだした。仲が良いんだか悪いんだか…。

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