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硝子の目。

私が小さい頃、大人の目はなんだかくすんだ色に見えて「濁っている」と感じた。
なんでこんな目を多くの大人がしているのか分からなかった。もっとキラキラすればいいのにって。
私もあんな濁りになるのかと思うとなんだか嫌で、つまらないと思ってた。それがとても恐かった。

けれど今、あの頃よりも成長して、色んなことをして、成長したのだろう。
私は通り掛かった子どもの目をみると、
硝子みたいに周りを反射していて、まぶしく、透明だと感じる。その光るものが痛いと思うくらいに。
私も少しずつ、濁り始めている。
あの時あんなに新鮮で弾けていたブランコもあんなにみずみずしくはない。

たぶん、あの濁りというのは色んな色を手にして、混ぜれるようになって、出きたものだ。
それがいいのかどうなのか分からないけど、綺麗じゃない色も綺麗と言えるような人になれたらいい。

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