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猫被り

4月の新しい教室で初めて君を知った。


気になってはいたけど、
話しかけられずにいたんだ。


梅雨が開けた頃やっと話せて驚いた。


好きな歌手も好きな作家も同じだったんだ。


そこから、だんだん話すようになったね。



ただ、
君と話せば話すほど分からなくなっていった。







本当の君はどっちなの?




キレイな笑顔で笑いながら
灰色の言葉で話す君。



キレイな笑顔で笑いながら
「私猫被ってるから」と言ったね。




僕は好きだよ。
必死で隠す闇が隠しきれない君を
僕は好きだったよ。




でも君の闇を支えるため、
僕は君の友達になったんだ。




いつか君の闇が晴れるまで



僕は





「友達」という猫を被る。