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フィッツジェラルドを夢みて

石ころだらけの芝生で転んだ 4歳児にはわかってなかった すりむけた膝の白さだとか 手をつないでくれたきみのこととか 朝ぼくはホームにたって いつも通りになにかを待つよ もしかしたらもしかしたらを 1日1度繰り返す 夢で会えないぼくたちは 影がさすと手をつなぐ 頬に触れてくちびるをもっと 忘れられないことばかり トゥレイト トゥレイト 叶えたいって言った? トゥレイト トゥレイト どこへももう いつでもそう 叶えたいって言った

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よしよし

あの娘が泣いている。気まずくなって席を立つと
彼女に袖を引っ張られた。顔を向けるとコッチも向かずに、「慰めてもいいんですよ、先輩」
だって、しょうがねえなぁ。

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±

「楽しいね」って笑った君に

僕はなんて言ったっけ?

「寂しいよ」って泣いてる君に

僕はなんて声をかけたらいいんだろう?

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自己犠牲=自己満足

青い空の下でも
僕は泣くよ

みんなが笑っている横で
僕は泣くよ

みんなが笑うために
僕は泣き続ける

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かの有名な蜘蛛の糸

あの日の夜から

今も淵を眺める

そのまま落ちて

蜘蛛の糸を
底で待つ

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春から夏

春の花びらに
想いを乗せて
散る頃には
「さようなら」

緑が目に沁みる
泣いてるのは
夏のせいだ

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そりゃないよ

できないできない
とか 言いまくってる君より
わたしが できない とき

僕は一体どうしたらいいのさ

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無題

黒板に並んでいたアルファベットたちが
一斉に教室中に散らばる。
楽しそうに見つめる君と、只々ぼうっと眺める僕

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帰り道

君のこれからを思う

僕と君のこれからを重ねる

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悪魔

 稼ぎの三分の一近くが借金の返済で消えてしまう。大学に行っていれば、もう少しましな人生が。
「稼ぎの三分の一近くが借金の返済で消えてしまう。大学に行っていれば、もう少しましな人生が」
 声に出して言ってみた。すると、悪魔が現れた。
「あなたはただ疲れてるだけ。休んで回復すれば悩みなんて消える。人間なんて単純なもの」
「俺は生きる意味を探したい」
「みんな人生を美化しすぎなのよね。人は意味で生きてるわけじゃない。生命力があるから生きてるの」
「名言だ」
「アニメの受け売りよ」
「実は、このあいだ失恋したんだ。彼女は大企業の社員と結婚した」
「あらそう」
「疲れはとれても失恋した事実は消えない……人間の価値が学歴で決まってしまう世の中なんだ」
「そうね」
「…………」
「価値は学歴で決まっても、魅力は学歴とは関係ないわ」
「だが彼女は俺をふった」
「それはあなたに魅力がなかったからでしょ」
「どうしたらいいんだろう」
「そんなあなたにこれ。アスモデウスパワーEX錠。一日一錠、飲めばわかる」
 そんなわけで、定期購入のために稼ぎの半分近くが消える。