真っ暗闇に包まれたなら、少し休憩しよう。
そしたらまた、目指す星を、輝きを探しに行こう。
僕らは真っ暗な闇の中、そう語り合い進んできた。
まだ先は見えず、星も輝きも見えてこない。
進んでいるのかさえも分からない。
この道が正しいのかと自分に問う。
答えは分からなぬまま、今日も探し続ける。
「やっぱりレストランのほうがいいんじゃない?」
「いいの。りょう君、家庭の味に飢えてるっていつも言ってるから」
「サラダが欲しいわねぇ。かなちゃん、レタス買ってきてくれる?」
「買ってきたぁ」
「じゃあ半分に切ってちぎっといて」
「はあい。……お母さーん」
「なあに?」
「レタスの中からあかちゃんが」
「あらおめでとう」
「どうしたらいいの?」
「あなたが育てるのよ」
「えっ⁉︎ なんで?」
「当たり前でしょ。あなたが買ってきたんだから」
「当たり前って……」
「あなたのときはかぼちゃだったわ。おばあちゃんが送ってきてね」
「わたし、かぼちゃから生まれたの⁉︎」
「そうよ」
「こんにちはー」
「あっ。りょう君きちゃった」
「どうぞ上がってくださいな」
「おじゃましまーす。……おー、生まれたんだー」
「ごめんなさいりょう君、わたしが買ったレタスから出てきたの」
「出生届出さなきゃなー。あ、婚姻届が先か。名前どうする?」
「どうするって……」
「二人の子どもなんだから二人で考えるべきだろ?」
「こんなに早く孫の顔が見られるなんて思ってなかったわぁ」
「ほら、お前のおばあちゃんだよ〜」
「よろちくね〜」
「あっはっはっは」
「おっほっほっほ」
「…………」
ワッフルコートに身を包んで眠るから
明日の朝まで 起こさないでね
君のブーツが夜のうちに
焼きあがった不安とか
粉々にしてくれたらいいのに
ジャッカルにおつかいでも頼もうかな
また夢の中にあなたが出てきた。
好きじゃない。好きになったらいけない。
分かってるよ。
夢の中だけでも私のあなたになってほしい。
きもいよね。知ってるし。
好きになったらいけない人。
結ばれない恋を選ぶ?
まだ大丈夫。頑張れ自分。
でも今日の夜もあなたの夢が見たくなる。
一つ空の下にいることなんて
何の慰めにもならないわ
私が見ているこの雲は
貴方の瞳に映らない
貴方が見付けたその虹を
私が見ることは叶わない
一つ空の下にいることなんて
何の慰めにもならないわ
今此処で私が泣いても
貴方は知らずに笑っているでしょう
今其処で貴方が助けを欲しても
私は知らずに背を向けるわ
焦りと焦りと焦りと焦りで
自分の矜持を引っ掻いた
記憶が飛びそうなゲーム
命すら飛びそうなゲーム
気づけばそれはロスト・ゲーム
2本の傷が赤い赤い
お前の矜持は何だっけ?
プライド pride プラライド
どうして何も思い出せない?
沁みた沁みた沁みた滲んだ
汗が赤い傷を刺した
涙を忘れた二つの眼
砕け落ちてく自分自身
どこを向けばいい?
どこを歩けばいい?
どの面下げて行く?
なにそれ
そんな権利あったかなだとか
感傷的なgirl
干渉的にcry
ふぉろー ゆー?
ふぉろー みー?
優しさなんてわかりゃしないよ
引っ掻いたのは無の矜持
プライド pride プラライド
傷つき落ち込む基盤も無いや
2本の傷が赤い赤い さぁ
枯れたお前はどこへ向かう?