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少年の雲

少年はやっとの思いで雲をつかんだ
少年は期待に胸を踊らせ地上におりた
…少年は絶句した
希望に満ちていたこの世界には感情の無い人しかいない
少年のもつ雲に喜ぶ者は無かった
家族友人恋人でさえも
…喜ばなかったのではない、皆喜べなかったのだ
少年の抱えた雲は大きすぎて、皆雲の下敷きに成った
…少年は気づいた
この世の誰一人として、この雲を必要としていないことに
少年は雲を棄てた
雲はあっという間に少年の届かない所へと戻った
世界は平和になり少年は成長した
少年は青年になり平均的な会社に就職し結婚した
青年は中年になり平均的な地位に就き子供を授かった
中年は老人になり職を終え、子供も成人し、妻は亡くなった
老人は長い生涯を終えた
彼はずっと孤独を感じていた

しばらくたち、人房の雲が彼の墓に舞い降りた
世界は変わり、人々は彼の功績をたたえた
何故はやく世間に出さなかったのか批判する者もあった
彼の雲は世界を変えた
彼がそれを知ることはない
彼の孤独が癒えることもまた、もう無い
彼は雲より高い場所に昇ってしまったのだ

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無題のポエム

一つの作業、次の作業を考えて、
はじめて仕事になるのかな?