君を眺めていて気が付いた。
白目の白さ、黒目の黒さ。
『期待する』それは悪いことなんですか?
唯待つだけではだめですか?
授業の声はいつしか消えて
わけがわからぬと呟いた
喧騒に顔を背けて眺めたものは
遠いタワーの足下だった
空色に影を落とした黒煙が
絶えぬ不吉な狼煙に見える
数分後
再び眺めた景色の中に
黒煙なぞは在りはしない
【今年の目標】
クラスメイトから友達になること
【来年の目標】
友達から 卒業してもずっと友達!な友達になること
別れは突然に。
この町に来てはや3年。就活生の僕。
でも就活はなかなか上手くはいかない。1週間前に受けたのでもう8社目。
元から無いにしろ自信が無くなるよ。
それでも毎朝あの喫茶店に顔をだす。
「おはよ。...どうだった?」
「...7連敗。」
少しの間があく。それでもこのやり取りは7回目
店主も慣れてきてる。
「ほらよ。いつものだ。」
「ども。」
今日もこの珈琲は僕の体を巡り温める。
翌日の朝ポストからはみ出た茶色い封筒を見つけた。今回もどうせ。と思いながら取り出す。
なんだろう。当初のワクワク感はもう無い。
中の紙を取り出す。そこには見慣れない文字が。
少し大きめに”採用”と。なんかその文字は堂々としてた。
頭が真っ白に。感情は感極まる。パジャマのまま喫茶店に。扉の鐘の音もどこかせわしく聴こえた
「...お、おはよ。どうだった?」
息を切らして入店した僕に少し驚いたよう。
「...や、やったよ。やったんだ!就職だよ!」
店主は喜びの微笑みを見してくれた。
「そうか。なら今日はおれの奢りだ!」
「で、どこに決まったんだ!?」
嬉しそうに僕に問いかける。
「あぁ。ここからは少し離...れた...所...に。」
あれ?離れた所?うん確かに結構離れた所だ。
あれ?じゃあ何?この喫茶店には暫くこれないのか?
...あれ?あれ?あれ?
その言葉に僕と店主の顔から微笑みを少し失った
別れは突然に。
本当によくお世話になるなこの言葉は。
店主のどこか悲しげな顔に罪悪感を覚えた。