わけもなくただ、泪だけを流したかった
なんの理由もないただの泪だけが
珊瑚礁の海よりもとうめいだって知っているから、
きみだけに見せたかった なんて。
父親が言った
人生の長い目で見たらほんの一瞬
学年主任が言った
地球の長い歴史で見たら人生なんて1秒にも満たない
そんなこと言われたら
そんなこと言われたら
諦めの悪いバカな自分が暴れるからやめてよ
諦めなさい。諦めの悪い自分の存在を。どうせなら。どうせなら。
『物には思い出が詰まってるから捨てるのは、その人との思い出も捨てることにになる』
絨毯で雑魚寝して
寒くて毛布を分け合って眠ったあの日
あなたの寝顔が隣にあった
私 なんであなたの腕に包まれてるのかしら
あなたの腕のなかはあったかいのね
心臓が早くて寝てらんない
貴方の寝顔がこんなに近くにある
キスしちゃうぞ
ほら ねてていいのかい
キスできちゃうぞ
もう なんでマスクなんてして寝てるの
できなかったじゃないか
わたしが流したなみだは、きっとわたしの強さに。
きみが誰かにかけたことばは、きっとふたりの勇気に。
失くした腕時計のありかにも
小さなお弁当を囲む僕たちにも
さよなら、なんて言わないで
ゆっと笑って すぐそこの
ゆゆしき春まで ゆるゆるゆ
未来はきっと、そっぽ向いてる、
君なんかいらない、なんて言ったことをきっと怒っているから。
どんなことで胸を張り
どんなことで背を伸ばし
笑う理由が見えなかったから。
君にありがとう。
君にごめんね。
手を引いてよ、未来さん。
君が手を離すまで、僕は君についていくからさ。
…なんて
暗闇は静寂
なんで嘘
夜はお喋り
今日は待ってる、明日も待ってる
夜を乗り越えて
風が私を包む中、空を見上げた
あの空は何を言っているのだろうか
淡い青色の空
なぜか空を抱きしめたくなった
けれど抱かせてくれはしなかった
ああ
人と同じなのね
一緒にただいたいだけなのに
ただ近くにいてほしいだけなのに
去っていく
雨が私をなでていく 時
空を見上げた
真っ黒に染まって、なぜか悲しそうだった
悲しくなって寂しくなって
その気持ちさえなでて支えてくれる
ああ
人と同じなのね
一緒にただいたいだけなのに
ただ近くにいてほしいだけなのに
去っていく
でもね、いつも守ってくれるよね
普通の人と違って
大丈夫だよって言ってくれる
ありがとう
ありがとう
ありがとうね これからも一緒だよ
好きな人間のひとりだと思っていたのだけれど
本当の愛情なんていつかそうじゃないか気づくものだった
昔ならその言葉に傷ついてたかもしれないけど今は違う
ー あなたの言ってたことがわかったよ
ー わたしは、罪なき人を地獄の道でずっと遠くまで呼びつけられる
ー あなたの言ってたことがわかったよ
ー わたしは、やろうと思えば仲間をサーカスの見世物にさせられる
ー あなたの言ってたことがやっと理解できた
ー いい人になりたいなんてうんざり
わたしは構わない あなたの悪人だとしても
きっとあなたはいい人なんでしょうね
そう願うばかり