野球部のかけ声
軽音部のベースの音
真っ青の空
今日は白のボールがよく似合う
僕はナイト。
君達を守るナイト。
でも、ずっとそばにいるナイトじゃないんだ。
ちょっと先で道を示すナイトなんだよ。
ゆっくりおいで、ずっと待ってるから。
…君達の未来が少しでも明るくなりますように。
あなたに伝えたいことが多すぎて
私はあなたとの時間を増やしたくて
私はあなたをたくさん傷つけた。
「ごめんね。」
私にはこれ以上の言葉を見つけられない。
ぼんやりするのに神経が高ぶっているのは雨続きで肌寒いとはいえ夏だからだろうか。文庫本に集中できない。いつものコーヒーショップ。平日の雨の午後。客はまばらだ。少し離れたテーブルで、スーツ姿の男女が向き合っている。どうも後輩らしき女性が、先輩らしき男性にプライベートの悩みを相談しているようである。
女性より男性の方が脳が大きい。ゆえに男性の方が論理的、女性の方が感情的というのは誤りである。男性は女性より脳が大きいぶん論理的でもあるし感情的でもある。女性よりも論理の領域、感情の領域が大きいわけだから。
つまり男性のほうが女性よりも傷つきやすい。傷つきやすさを表に出さないのは感情も強いが理性も強いからである。よく、女性は共感力が強いから解決策を出すより悩みをきくことに徹し、男性は論理的だから解決策を出そうとするというがこれはちょっと違う。男性が解決策を出そうとするのは解決策を出して助けてあげようという気持ちが強いからである。女性よりも親身になって考えることができるからだ。男性のほうが温かく、繊細で、女性のほうが冷たい。仕事中に、プライベートの悩みを相談することに躊躇がないのは単に図々しいからである。先輩に頼もしさを感じているからではない。などと言ったら言い過ぎか。とにかく相談しているわりには先輩のアドバイスに対し、気のない態度である。先輩がかわいそうになってしまう。が、そんなのは一瞬。わたしは文庫本をテーブルにふせ、チーズケーキを食べようとカウンターに向かったのだった。
窓を見て 空を見る
空を見て 雲を見る
毎日 なにかを考えて、なにかを探している
あの公園に行くと思い出す
あのファミレス行くと蘇る
この時間になると思い出す電話した日
このラーメン一緒に食べたっけ
ああ今日も私の頭の中は君がぐるぐる回っている。
私が少しでも元気がないと
あなたはどうしてそんなに元気がなくなるの?
トボトボ歩いてたら心配してくれて、、、
心配しすぎってぐらい心配してくれて
でも、私は自分のことでいっぱいで。
何1つ恩返しできてない。
悩み事を相談したら
馬鹿みたいに真剣に考えてくれて
私のことで悩んでくれて。
でも、相談するたびにあなたの体調が崩れると
相談しづらくなっちゃうよ。
もう少し気楽でいいんだよ。
私のことを想ってくれるのはすごく嬉しい。
でも、そんなに思われるのはすごく苦しい。
もっと気楽に行こうよ。
人が歩けば道ができる 道ができれば街ができる 街ができれば人が増える 街で誰かが歌を歌った その歌は少し耳には合わない歌だったが 彼の周りには人が集まった 歌は僕たちを運んで途方のない旅に向かった 僕たちはその旅で色々なものを見た 色々な体験をした 僕たちはその街で何ができるだろう 遠くない未来へ 走り出した。
オトは、どこから来たの?
女の子は尋ねました。
この国の外から来た人を見たのは、初めてでした。
僕は
男の子は黙りました。
どこから来たと言うのが正しいのだろう。
そもそも男の子は物心つく頃には旅をしていたので、自分の故郷というものがわかりませんでした。
僕…わかりません
そっか、
女の子は笑いました。
故郷がないなんて、そんな変わったこともこの男の子ならありえると思ったからです。
ここが、君の故郷ってことにしない?
ハッとして、男の子は女の子の目を見ました。
思えば、男の子が女の子の目を見たのはこれが初めてでした。
淡い青の瞳。
目に焼き付いて離れませんでした。