曇の空に絵の具を垂らした。
じわじわと滲んでいく感情が
それぞれに歩み寄っては
離れることを知らない子どものように縋り付く。
降り注ぐ雨は
私たちの苦しみを流すため
強く強く強く降り注ぐ。
幸せを遮る傘が増えてきた頃
やがて雨はあがるだろう。
お前が居なくなってどれくらいが経つだろう。
お前が居た時は一日が物凄く早く終わったのに
今や一日が一ヶ月にも思えてくるよ。
それは盛ったけど...
また会えたなら話したい事が山程あるんだ
それこそ一日じゃ話しきれない程に。
またきっと会えるからさその時まで暫くは
サヨナラだ。
またな、相棒。
夏服のきみの
あのひらひらとした感じが忘れられない
映画館に入ってみたら
僕ひとりだった
雨漏りをしているのか
水滴の落ちる音がする
風速2mくらいの風に
ひとしきり吹かれると
目の前に
あのひらひらとした感じの
夏服のきみが立っていた
公園のベンチで
独り、遅いお昼を飲み込む。
見上げると青白いほし
昼過ぎのあざに鈍痛を響かせる
月のでこぼこ
ここまでできた
いけると思った
でも無力だ
何をやってもダメだ
努力がなんだ
何も変わらないじゃないか
うつむき うずくまり
そしてそのまま立てなくなった
どうしようもない
こんなやつが報われるのか?
周りから聞こえてくる
「頑張れ!」「力を振り絞れ!」
そんな言葉が
僕を苦しめていく
そうだ 出来なきゃいけないんだ
何としてでも可能にしなきゃ
たとえこのココロが
傷んだとしても
そんな時に耳元で聞こえた
「がんばんなくてもいいんだよ」
え?なんで?
頑張んないと先が見えなくなってしまうよ
「まだまだ世界は広くなるんだ、それがいくらゆっくりでも」
「肩の力を抜いていこうよ」
そうか まだ僕の道は始まったばかり
いくら力を入れても仕方ないんだな
今までの足踏みは
準備運動
これからの1歩が
世界を広げる大きな力だ