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已死

黄色には冴えた赤色が
僕のあたまには鈍い痛みが
じわり染み渡っていく

過去に追いつくと決めたんだ
こんな所で死んでたまるか

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もう卒業してしまったあなたへ

「カチョフちゃん、わたしが男子だったら彼女にしたいひとNo.2だよ」
だって

いまからじゃだめですか、と思うわたしは欲張りですか

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会えないかな?

会えないのは分かってる
でも期待してしまう
もしかしたら会えるかも
夏休みどこか行こうと誘われるかもって

叶わないことは知ってるけど
期待している私がいるの

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夏恋

夏の魔法で
ふっとあなたが消えてしまわないように
そっと私はあなたを遠くから見ているのです

あの日飲んだラムネのように
しゅわっとあなたが消えてしまわないように
こっそり私はあなたに心を寄せているのです

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間違い探し

間違い探しなんて、したところで無駄だと思うんです。
だって、世の中なんて間違いだらけじゃないですか。
間違いを探している間に一生が終わってしまいます。
だいたい、間違い探しをする時に比較対象にする"正しい絵"なんて、歴史上で一度でも現れたことがないじゃないですか。

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@

ひととの喧嘩の仕方を教えてくれて
ありがとう
距離をおくってこと
それは
未熟なエキセントリック
さけるチーズ
ふたりの世界みたいなドーム

だけど今はもう

仲直りの方法を勉強したい

ごめんねって
どうやって言うんだっけ?

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濃く 濃く 濃く

深く 深く 深く

鮮やかすぎる

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惰性

毎日が戦いの連続
勿論敵は自分自身だ
朝起きて夜眠るまで
休戦協定なんて結べやしない

心は常に不安定で
たまには勝って喜んだり
震える手と右目をおさえて
今日も頭が痛いふりをする

「言葉」を求めてはや一年
考える度嫌気が差した
思い通りになんていかない
そんなことは知ってるんだ

「旋風機」を越えなくっちゃ
そうやって這い回っていた
人の目を気にして書いた
いつの間にか心は眠ってる

僕の手とペン先よりも
数センチ向こうにある言葉たちを
結局今日も綴るのだ
綴っている気になるのだ

毎日が戦いの連続
勿論敵は自分自身だ
自分にかけてやる言葉を
今日も探して歩こうとする

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この世のルール

正解は一つじゃない。だけど、模範解答は大抵一つっきり。
しかし。逆に言えば。模範解答をゴミ箱にくしゃくしゃポイしてしまえば、残るのはほぼ無限の正解なわけだ。
あとは好きにしろ。法さえ侵さなきゃお前がルールだ。

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お久しぶりです

また、ここが恋しくなって戻ってきました

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思考とは、意識である。

愛も憎しみも論理的にものごとを考える能力を失わせてしまうという点において差はない
だから争いはなくならない

日本人がアメリカ人のようにポップアートに飛びつかないのは日本はアニメの国であり漫画の国であり漢字の国だからだ
要するに抽象化された造形に飽きているってわけ

常に誰かをけなしてないと精神的なバランスがとれないのね



ケンカした

次の日

ペアのグラスに

アイスティー

トーストに

マーマレード

君の唇についた

マーマレードを舐め取ってから

少し考えて

君の髪にマーマレードを塗る


ただいま

おかえりなさい

君の髪は

マーマレード色に仕上がり

なんとなく

笑い合って

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世界の愛し方

僕はずっとどうしたらこの世界を愛せるのか考えていたんだ。
みんな優しくなって
僕はかっこよくなって
強くなって
今日の努力が報われて
あの子に好きと言われて
音のない、君と僕だけの世界になって
そんなことあり得ないな。

僕はずっと何が欲しいのか考えていたんだ。
もっとうまく喋れるようになったら
もっと普通に笑って歩けるようになったら
みんなが出来ること、ちゃんと出来るようになったら

あ、無理だ。僕は僕でいる限りこの世界を愛せないんだ。
もういいや。
今日、鳥が死んだ。

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思い

思っていたより
大事な人になったのが
まだ信じられないような
当たり前のような
あなたと私の間にさよならはないって
そのことば
嬉しかった

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アイツの鳴き声。

アイツは鳴いていた。

アイツは夏に有り得ないぐらい鳴く。

自分にはあんなに鳴くことなんか出来ない。

もしもあんなにも鳴いて気持ちを伝えられたら。

最高だろう。



まぁ、最後は死ぬだけだけど。

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剃毛式

失恋したけど切る髪がなくて
どうしようか考えた結果
きみがセクシーと言ってくれた
腕の毛を剃ることにした

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巨大積乱雲がふつうの積乱雲になって空はこころなしか高くなり

欄干から見下ろすと

制服姿の君が自転車を押しながら手を振っていた

本当に好きになってしまうとものにしたいという気持ちより嫌われたくないという気持ちのほうが先立ってしまうって君の言葉を思い出し

僕はなすすべなくすべすべの君の焼けてない頬に手をふれるイメージにひたった

落ちこぼれの僕は覚えようとしても覚えられないことばかりなのに忘れようとしたことは覚えている

気づいたら君は僕の後ろにいて

強い風に長い髪をなびかせてた

口に入りそうな髪を僕は指先でよけてやり

ついでに毛先から髪をすいた

髪は毛先からすくのが美容師のやりかたなんだ

うん

知ってた?

うん

ううん

僕のこと好きだろ

うん

ううん

女は生殖にコストがかかりすぎるから脳に作用するホルモンの合成が男性に比べると劣るんだって

男っぽい女性でも男性に比べると不安が大きいのは男性よりもセロトニンが不足しがちだから

不安が大きいから依存的になって結婚願望が強くなって結果的に結婚して妊娠出産という形になるわけだから上手くできてるんだって

ママが言ってた

すべてはささいなことだと

すべすべの頬を手の甲で撫でながら思った

大人になったつもりだったが

もやもやがつのってただけだった

もやもやは上昇気流に乗って

来年の積乱雲になるのだそうだ

薬飲まなきゃ

人間は記憶の生きものだから薬の効果で気分が上がったところで長続きしない

僕は彼女の手から錠剤を奪って川に捨てた

自転車のベルにはっとし

僕は鞄を肩にかけなおして

バス停に向かった

気だるそうな長い列が

バスに吸い込まれ

マフラーから吐き出された

吐き出された人たちは

上昇気流に乗って雲になり

雨を降らせた

雨に濡れながら僕は

今日は会社を休もうとスマホを取り出した

夏が終わる