青い空が目に入ると悲しかった
不思議だった
汚れひとつないはずの空は
私には悲しく映ってしまう
世界そのものが私を嫌っている
そう感じてしまうほどに青の空は悲しく染まっていく
不安になってる誰かにかける言葉が見つからなくて
慌てて捜して回っても頭ん中は空っぽで
心は空しさでいっぱい
でも、明日はもっとマシなことを言えるかもしれないし
もしかしたら、大切なことは言葉だけじゃないのかもしれない
可能性をただひたすらに信じて
今できる最大限の努力を
ぼろぼろに壊れそうな私の心と体を
貴方の愛で満たしてはくれませんか
離れていくことを恐れて震える私を
貴方の大きな暖かいその腕で
暖めてはくれませんか
貴方に縋り付いて泣き出したい私を
苦笑いでもいい笑ってください
お願いだから
今までよりもたくさん
アイシテクダサイ
真夜中なんかよりもずっとずっと暗い心に、
橙の陽が染み込んでゆく。
軽く目眩がして、頭がぼーっとした。
脚は力が抜け、耳は空気に覆われた。
通り過ぎていく人、人、人...。
大きなビルヂング。
喧騒も、蝉時雨も、遠く隔たった向こうにある。
ぽつんと独り、駆け巡るネガの真ん中にいる。
鼻を掠める、染み込んでしまった水の匂い。
土の匂いに、広大な土の匂いに、紛れてしまった
あの水の匂い。
はっと鮮明になる意識は、すぐにその意識をかき消した。
儚い水は、脆く、美しく、そして尊い。
まるで一緒だ。
広いこの整備された地に落とされた水。
同じ整備された地に覆われた水。
過る君の笑顔。
喧騒と蝉時雨が飛び込む。
苦しくなる気管、熱い息を吐いた。
整備された地を踏みしめ歩く。
君の匂いを噛みしめ歩く
夏の終わり、夕立の後。