分かってたはず分かってたはず
なのにこんばんは永遠の片想い
決意の夜に見た三日月
今窓から見える三日月
どうしてこんなに違うのだろう
どうしてこんなに滲みぼやけて
決意の夜に聞いたラジオ
今耳から抜けてくラジオ
どうしてこんなに違うのだろう
可愛い声も面白いギャグも入って抜けて
Ah………
7年抱き続けたものが
追い続け守ってきたつもりの光が
こんなに脆くて儚くて
そんなの知らなかったってんだ!
分かってたはず分かってたはず
あの光は僕のものじゃない
手に入れることは永遠に無い
それでも心は体は認めない
光がどれだけ儚かろうが
なんなら消えてしまったとしても
それでも僕は追い続けてる
見えるはずない光の影を
三日月のようにいつかはここに
戻ってきてくれる信じちゃってる
鏡のおくそこでもやもやとひかる
心のおくそこがくっきりと惑う
どこをどうゆけばのぞんだ場所に辿りつけるのか
どこか遠いところへ
だれにもあわないところへ
ギターと本をもって逃げよう
貴方の瞳にうつったわたしに色はありますか
わたしの瞳にうつった貴方に色は
みんなあたまがかたいね
思い込みはよくないよ
そう言ってくれた存在が私にはある
でもまだそういう存在にであっていない人もいる
だからね、そういう存在になることが
私のお仕事
私を変えてくれた存在に憧れて
とあるいなかまち、小さな女の子がまどの外を見ていいました。
「どうしてこのまちにはゆきがふらないんだろう」
すると女の子のお父さんが、うしろからちかづいてこういいました。
「このまちにだってゆきはふるさ。あしたにはいちめんゆきげしきになってるよ」
女の子は、ぱあっと、おかおをかがやかせ、お父さんを見上げていいました。
「ほんと、やったー」
つぎの日、女の子が目をさましてまどにかけよると、お父さんのいったとおり、ぎんせかいがひろがっていました。
女の子はうれしくなって外にかけ出しました。
女の子がゆきを手ですくってかんしょくをたしかめていると、お父さんがやってきました。
「お父さん、ほんとにゆきがふったね」
女の子のことばをきくと、お父さんはにっこりわらってこういいました。
「じんこうゆきをふらせるぎょうしゃによなかからがんばってもらったのさ。六百万くらいですんだよ。いがいに安かったな」
女の子は、さすがお父さんだ、とおもいました。