町が色を失くして
月が輪郭をとり戻す
眠れなかった冬をひとり越して
木々の間を滴る星屑を
頬張って、たまに食いし張って
友達になった渡り鳥は
今頃南の島だろうか
名前はなんて言ったかな
星屑のような
甘くて美味しそうな
そんな名前
あなたは太陽だったの
いつもきらきらしてて
明るくって眩しくって
あなたに触れたかった
きっとぽかぽかしてて
温かくって優しくって
だからイカロスみたく
翼をめいっぱい広げて
明るくって眩しくって
太陽には触れられない
そんなことも知らずに
あっけなく燃え尽きて
僕が奏でる色はどんな色なんだろう
きっと真っ黒だ
この世の地獄を見て、地上50mの死の淵に立った
人生最期のフリーフォール
行き先は先は三途の川
けど、行かなかった
あの人たちがいたから。
今も僕一人が奏でる色は真っ黒だ
死のにおいのする真っ黒な色
だけど、僕らで大音量で奏でる色はカラフルだ
死のにおいする色すら掠れて消してしまう
色付き出したこの世界でさぁ鳴らそう
僕らの色を。
僕らだったら、どこまでも奏でられるから
冬の匂いが漂うようになってきました。
昼間も寒いと思うようになってきました。
楽器を手で温めないと演奏できない季節になってきました。
指先が冷えて動かせないようになってきました。
冬です。
人肌恋しくなる季節です。
あなたが恋しくなる季節です。