今日もいつものように何もせず“ボー”っと座っていると、先生が歩いて来た。
「あれ、今日もアル居ないんだね?」
『仕事してるんだろう。アルもまだ新任だからな。』
「ふふふ。今日も二人でいれて嬉しいよ(笑)。」
『なんで照れるんだよ(笑)。』
「照れてないよ!アルが嫌いなわけじゃないけど、先生と二人っていうのもまた違う感覚なんだよね(笑)。」
私は笑うとあくびを1つする。
『眠いのか?』
「ほら、雨降ってるでしょ?音が微妙に心地よくて眠くなるのよ(笑)。」
『それは君が寝てないからだろう(笑)?』
「そうかもね(笑)。でもしょうがないのよ。英検あるし。」
『勉強、進んでるか?』
「うふふ。全く。もうあと2日くらいしかないんじゃない(笑)?」
『それ、笑い事じゃないだろ(笑)?』
「もー、大変だよね。頑張ってはいるんだけど…。」
私はもう1度あくびをするとチラッと先生を見る。
『眠いなら寝るか?』
「え〜、いいの?」
『あぁ。その代わり今晩はちゃんと勉強する事。』
「えぇ〜。結局勉強しなきゃならないの〜?」
私は文句を言いながら、先生の肩に寄りかかる。
『文句言いながらも寝るんだな(笑)。』
「1分1秒の睡眠も大切よ。」
『アルが来るか、夕飯の時間になったら起こすぞ?』
「う〜ん。りょうか〜い。」
『絶対起きろよ?』
「うん、わかってる(笑)。おやすみ。」
『あぁ。おやすみ』
私は先生の、柔らかい柔軟剤の匂いを感じながら深い眠りについた。
家庭科で書いた、コピー物の婚姻届
貴方の名前を 小さく書いたよ いつかいつか、貴方が書いてくれますように
貴方の綺麗な文字で、貴方の名字のハンコを押してね… 信じても、良いですか?
完璧でいなきゃダメですか
オール5取らなきゃダメですか
兄なら4でも大喜びなのに
私が4なら「残念」ですか
■高に行かなきゃダメですか
行きたいと言ったことありましたか
少しも休んじゃダメですか
私に居場所はないですか
世間体だけが大切ですか
理想にならなきゃダメですか
見た目がよければいいですか
中身がボロボロでも無視ですか
出来損ないの失敗作です
不良品であり壊れています
それでも捨てずにいてくれますか
私はあなたの操り人形
落ち込んでいたい
落ち込んで居たい
落ち込んで痛い
そんなときもあるでしょう?
力になれなくて疲れた時は
落ち込んで痛んでいようよ
嫌にならなくていいよ
嫌にならないために
遠慮せず"いや"っていっていいよ
貴方に力を貸されたいの
そうやって空回って落ち込んで痛いの
最後じゃなくても貴方が緩んでくれたら
それでもいいの
痛いのも嬉しいの
そんな優しい心を暖めたいの
貴方を暖めたいの
わたしも暖まるの
信じるのが苦手なわたしの
ちょぴっとの思いやりでいたいの
貴方を暖めた証
のこらなくてもいいから
偽善もほうってみたくて
のこさなくていいから
なにもできないけど
世間知らずだけど
事情も知らないけど
なにもしらないけど
ねえ、