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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 7.サイレントレイヴン ⑰

その様子を見て、ネロも椅子に座った。
「んじゃ、気を取り直して事情聴取と行きますか」
とりあえず、この間の月曜何があった、とネロはこちらを睨んだ。
こちらを見るネロの目が怖かったから、わたしは仕方なく話すことにした。
この間の夕方、黎に会った事。
関わりたくないと言われた事。
あとネコを連れていた事。
「ふーん」
一通り説明し終わった所で、ネロは神妙な顔をする。
何か引っかかったのだろうか。
「どうかしたの?」
そう尋ねると、ネロはいや、と答える。
「…ロヴィン見つかったんだなって」
「え、そっち⁇」
わたしは思わずぽかんとする。
えーだってさ、とネロは言った。
「黎ん家のロヴィン可愛いんだも〜ん」
でへへへへ、とネロは嬉しそうな顔をする。