ピスケスは続ける。
「最近この辺りで出回ってるらしいの」
こういうアイテムが、とピスケスは手元の小瓶を振る。
「その広まるスピードがとても速くてね」
”学会“が警戒するくらいには広まっているわ、とピスケスは微笑む。
「“学会”はこのままだと魔術を知らない一般人にまで広まることを恐れているの」
だから…とピスケスは続ける。
「今度そのアイテムの取引現場を襲撃する計画を立てているんだけど」
お前、この計画を手伝ってくれないかしら?とピスケスはナツィに提案する。
「もちろんそれ相応の報酬を…」
「断る」
ピスケスが言い終える前に、ナツィはピシャリと言い放った。
「…どうして?」
「どうしてもこうしても、俺が”学会“に手を貸す訳ないだろ」
テメェも”学会“も何考えてやがる、とナツィは吐き捨てる。
ふと見返してみれば
この教室に転入してきてもう1年
喜怒哀楽のポエム擬き
ただ 言葉にしがみついて。
これからもどうか、
言葉を愛していけますように
言葉と生きていけますように
君は離れていったけど
僕は此処で待ってるよ
追いかけることはしないけど、
隣はいつでも空いてるよ
引き時はちゃんと見極めないと
溺れて沈んでしまうから
今は少し離れてるだけ。
きっと君もそうだよね