「あなたが学校に来るなんて珍しいじゃない」
何かあったの?と論手 乙女はとぼけたようにボクに尋ねる。
「べ、別に、アンタには関係ない」
関わってくんなしとボクは前を向く。
「何よその態度」
私位しかこの学校で知ってる人いないのに、と論手 乙女はそっぽを向く。
「そんな口きいていいのかしら?」
「…何だよそれ」
論手 乙女の言葉にボクはイラッとして、思わず口答えする。
「自分は頼れる奴のつもりかよ」
ボクはついイスから立ち上がる。
「そういう上から目線の態度、気に入らねーんだよ」
ボクは論手 乙女が立つ後ろを向き、両の目を光らせようとした。
「やっぱりアンタをあの時…」
「やめなさい」
ボクが言いかけた所で論手 乙女がポツリと呟く。
ボクは思わず異能力の発動を止めた。