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円環魔術師録図鑑 ワールドNo.1

『魔術』
人間又は人間に近い種族が使う。魔力を有している人間の強い想いや夢、想像などを魔力によって現実世界に現し、干渉させることを「魔術を使う」と言う。

『魔法』
魔術と同じだが、人間以外の生物が使う。
大抵はワンパターンで単純なものばかりの為、魔術を使う人物に「魔法使い」と言うのは「単純でワンパターンな動物レベルの魔術を使っている」又は「動物レベルにまで堕ちた魔術師」と言っているのと同じであり、誰に言っても大体激怒される。

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Daemonium Bellum RE:ふぉーるんらぼらとり その④

「それじゃ、本題に入りましょうか」
青年は眩しいほどの笑顔で私達の方に向き直った。その手には先ほどまで見ていた長剣とは違う、刃渡り20㎝ほどの沿った片刃の短剣を携えている。
「まぁその前に」
言葉を続けながら青年は天使氏の方に歩み寄り、短剣をその口内に向けて深く突き刺した。
「このひとは煩いから黙らせときましょう。どうせこの程度じゃ死なないんだし。……では悪魔さん?」
「ンだよ」
「その偽物の身体、さっさと捨ててください。俺が用があるのはそんな小さい紛い物じゃなく、禍々しい化け物の姿の方なんですから」
長剣の刃を向け、青年は悪魔氏に言い放った。
「……『偽物』? 『紛い物』? 心外な言い方してくれんじゃねえか。この姿もまとめてひっくるめて俺なんだぜ?」
「ああごめんなさい、あなたの理屈は割とどうでも良いんです」
言いながら、青年は悪魔氏の足下に向けて長剣を振るった。殆ど何の抵抗も無く、悪魔氏の両の脛が切断される。
「俺が興味あるのは、あなたの“異形態”だけなんで」
「……そいつァアあんまりな言い分じゃねーの? 俺、自分の全てを愛してもらいたいタイプなんだk」
彼の言葉は途中で遮られた。青年が悪魔氏の上顎より上を斬り飛ばしたのだ。

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少年少女色彩都市某Edit. Passive Notes Walker その⑦

タマモは追加で新たに小さなインキ弾を数十個、やや大きめのインキ弾を数個生成し、理宇の身体が僅かに傾いた隙を通してエベルソルに叩き込む。まず腕を叩き落とし、頭や肩を重点的に狙うことで動きを制限する。
「ん! ありがとうございます!」
理宇が飛び退くのとほぼ同時に、タマモは予め用意していたインキ砲弾を蹴飛ばし、エベルソルに向けて転がした。
「俺の弾幕の残りは十分、つまり攻撃はもう来ない。対するこちら、この砲弾。コイツはまさに『破壊力』。スローで確かにテメエに向かい、防ぎようも無く轢き潰す! っつーわけで……さらばクソ文化破壊者!」
動きを止めるための弾幕が止むのと、砲弾がエベルソルに直撃したのはほぼ同時だった。
砲弾はエベルソルに当たった順に腕、頭、胴、脚、尾と消し飛ばした。
「わー……あんな恐ろしい攻撃できたんですね」
「俺としては、お前のインキの使い方に驚いたよ。ああいうの、アリなんだな」
「できてるしアリっぽいです。……ところでタマモ先輩?」
へたり込んだままの理宇が尋ねる。
「何だ?」
「その……運んでいただけると」
「……まあ、そりゃ内臓損傷してるだろうからな」
タマモは理宇を抱き上げ、肩に担いだ。
「あ、そう運ぶんです?」
「ん、流石に腹押す形はマズかったか? 負ぶってやった方が良いか」
「いやぁ…………そうですね、それでお願いします」
「了解」
背負い直し、歩き始める。
「……お疲れ、後輩。よく頑張った。寝てて良いぞ」
「光栄です……すみません、ご迷惑おかけします」
その言葉を最後に、理宇は意識を手放した。