「私は私の守りたいもののために戦うわ」
そう言ってピスケスは短弓を構え、右手を弓の弦の部分に当てる。
するとピスケスの右手に光の矢が生成された。
「あなたなんかに、邪魔されないためにもね!」
ピスケスはそう言って矢を放つ。
光の矢はカプリコルヌスに向かって真っ直ぐに飛んでいったが、カプリコルヌスはそれを避けて短剣を片手にピスケスに向かって駆け出した。
ピスケスはすぐに短弓を捨てて右脚のホルスターから短剣を取り出し、それを構えて前に大きく踏み出す。
ピスケスの短剣とカプリコルヌスの短剣がぶつかり合い、その場に高い金属音が響いた。
「正直あの子たちの前ではこんなことしたくないのよ?」
分かるかしらお兄様とピスケスは意地悪そうに笑うが、カプリコルヌスはそんなのどうだっていいと真顔で言う。