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墓想造物茶会 Act 7

「どうして昨日はお家に帰らなかったの⁇」
キヲンの質問に、ナツィは答えない。
「ボクさー、ナツィたちに出会ってから1年くらいしか立っていないからよくわかんないけど、お家に帰らないのはダメだと思うんだ」
保護者のおじいちゃんが心配すると思うし、とキヲンは続けた。
「それに…」
「嫌だね」
キヲンの言葉を遮るように、ナツィが口を開く。
キヲンは少し驚いたように目を見開いた。
「俺は、今アイツのところに帰りたくないだけだし」
「えっ、じゃ、いつ帰るの?」
「気が向いたら帰る」
「そんなー」
「お前には関係ない」
「関係あるよ!」
2人は暫し言い合ったのち、キヲンが声を上げて立ち上がる。
そしてキヲンはナツィの方を見て、こう笑いかけた。
「…ボクたち、友達でしょ?」
その言葉に、ナツィは顔をしかめる。

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墓想造物茶会 Act 6

「今ってナツィ寝てる?」
キヲンがそう尋ねると、かすみは、まぁ、多分そうだけど…と答える。
それを聞くとキヲンは、じゃ、起こしに行ってくる!と言って廊下に飛び出し、物置の3つ隣の部屋に向かった。
かすみは、あっちょっと…と引き留めようとするが、キヲンは気にせず扉を開け放つ。
「ナツィおっはよーっ‼︎」
バタン!という音とともにかすみの部屋にキヲンが飛び込むと、狭い部屋の窓際にベッドが置かれているのが見えた。
そしてその上には、ゴスファッションを着た黒髪のコドモ…ナツィが横になっている。
「…うるさい」
少しの沈黙ののち、鬱陶しそうにナツィが呟いた。
しかしキヲンはその言葉をものともせずにナツィに駆け寄る。
「ふへへ〜、ごろごろしてるナツィもかわい〜」
「う、うるさい」
にへへへへへ、とナツィに顔を近づけるキヲンに対し、ナツィはキヲンに背を向けるように寝返りをうった。
キヲンは、ナツィは照れ屋さんなんだから〜とベッドの端に座る。
ナツィは嫌そうな顔をした。
「…それにしてもナツィ」
不意にキヲンが呟いたので、ナツィは嫌そうな顔をしつつも目線だけキヲンの方に向ける。
キヲンはナツィの方に目を向けた。

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墓想造物茶会 Act 5

翌朝、辺りを明るい日の光が照らすころ。
人工精霊たちが集まる喫茶店の物置の扉が、おっはよー!という元気な声とともに開け放たれる。
物置にやって来た、金髪にツノの生えたコドモ…キヲンは、誰もいない物置を見て目を丸くした。
「…あれ、いない」
そうキヲンが呟くと、後ろからおはようきーちゃんと声がかかる。
キヲンが振り向くと、そこにはジャンパースカート姿にエプロンを身につけたかすみが立っていた。
「あ、かすみ」
ナツィは⁇とキヲンは首を傾げる。
かすみは、ナツィなら自分の部屋にいるよと笑った。
「かすみのお部屋?」
「うん」
ナツィがうちに泊まるとき、大体自分と同じ布団で寝るから…とかすみは苦笑いする。
それを聞いてキヲンは、えっいいな〜!と目を輝かせた。
「ナツィと同じおフトン!」
「そ、そう…?」
かすみはつい首を傾げるが、キヲンはだってさ!と飛び跳ねる。
「ナツィと一緒にねんねできるんだよ⁈」
うらやましいなーとキヲンは呟いた。
かすみは、きーちゃんにとってはそうかもね、と返すが、ふとここでキヲンが、あっじゃあ…と言い出す。

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墓想造物茶会 Act 4

「別にナツィは家に帰らないだけで、ここに泊まってくだけだからね?」
保護者の人もわかってるみたいだから、心配しなくていいよ、とかすみはキヲンをなだめる。
キヲンはでも〜、と口を尖らせた。
「一緒に帰りたいよ〜」
そう言って肩を落とすキヲンだったが、ナツィはお前とは帰りたくないしと頬杖をつく。
しかしここでピスケスが、きーちゃん、とキヲンに声をかけた。
「ナハツェーラーはかすみがいるから、あなたが心配する必要ないわ」
それより、寧依を心配させる訳にはいかないでしょう?とピスケスは微笑む。
キヲンは…うん、と不安げに頷いた。
「じゃあ、私たちは帰るわ」
また、明日ねとピスケスは小さく手を振って、キヲンや露夏とともに物置をあとにする。
かすみは笑顔で、うん、またねーと返したが、ナツィだけは黙って目を逸らしていた。

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墓想造物茶会 Act 3

「おれたちは遅くまでほっつき歩くわけにゃいかないからな〜」
露夏はそう言って立ち上がる。
「…じゃ、また明日〜」
そして露夏は椅子から立ったピスケスとともに物置部屋の扉の方へ向かった。
「あ、ボクも〜」
キヲンはそれを見て慌てて立ち上がる。
しかしふと気づいたようにナツィの方を見た。
「…そういえばナツィは?」
帰んないの?とキヲンはテーブルの上のトランプをケースにしまっているナツィに尋ねる。
ナツィはキヲンの方を見ず、少しの沈黙ののちにこう答えた。
「今日は帰らない」
「え?」
キヲンはついポカンとする。
物置部屋から廊下に出ようとしていた露夏やピスケスも立ち止まり振り向いた。
「どうして…」
「どうしてって、別にいいだろ」
ナツィはそっぽを向きつつ返す。
「俺は保護者のところに帰りたくないんだよ」
「えーそんな〜」
キヲンはナツィの傍に駆け寄る。
「ナツィのおじーちゃん寂しがるよ〜」
「別にそんなのどうでもいいし」
「ヒドい〜」
「お前には関係ないから」
キヲンとナツィは暫くそう言い合うが、それを見かねたのか、かすみがきーちゃん、とキヲンの肩に手を置いた。

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墓想造物茶会 Act 2

「あ、かすみ」
金髪のコドモがそう言うと、かすみと呼ばれたコドモはまだババ抜きしてたの?と尋ねる。
金髪のコドモはうん!と頷いた。
「露夏ちゃんが暇だからやろうって言い出して、それでナツィが5回負けたの」
「一言多いぞキヲン」
金髪のコドモの言葉に対し、ナツィは呆れたように突っ込む。
キヲンと呼ばれたコドモは、だって事実じゃん?と小首を傾げ、ナツィはため息をついた。
かすみは苦笑しつつ、それはいいんだけどさと話を続ける。
「きーちゃん、寧依が裏口で迎えに来てるよ」
かすみがそう言うと、キヲンはえっ、もうそんな時間?と驚き立ち上がる。
かすみはうん、と頷く。
「だってもう夕方の5時半過ぎてるし」
かすみがそう言うと、キヲンはえーつまんない〜と先ほどまで座っていたイスに座り呟く。
「まぁまぁ、そんなこと言わないの」
駄々をこねるキヲンを正面に座る青い長髪のコドモがキヲンをなだめる。
「寧依はあなたの家族なんだから」
ね?と青髪のコドモ…ピスケスはキヲンの
キヲンは、むぅ〜と頬を膨らませたが、かすみがきーちゃん、と声をかけるとわかったと返した。
「さて、私たちも帰りましょうか」
ねぇ露夏?とピスケスは隣に座る露夏に目を向ける。
露夏は、はいはいと呟いた。

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墓想造物茶会 Act 1

夕方、ほとんど日が暮れたころ。
薄暗くなった路地裏にある小さな喫茶店の2階の物置では、テーブルを囲んで2人のコドモたちがトランプでババ抜きをしており、その様子を傍で2人のコドモが静かに見守っていた。
「あーがりっ‼︎」
犬のような耳の生えた赤髪のコドモはペアになった最後の2枚のトランプを、テーブルの真ん中にできたカードの捨て場に意気揚々と置く。
そのコドモの正面に座る短い黒髪でゴスファッションのコドモは、手の中に残ったジョーカーのカードを意気消沈した様子でテーブルの上に落とした。
「またナツィの負けだね!」
黒髪のコドモの左隣に座る金髪で額にツノの生えたコドモは、そう言って隣の人物の顔を見る。
ナツィ、と呼ばれたコドモはつまらなそうにテーブルに頬杖をつき、うるさいと小声で呟いた。
「今回こそは勝てると思ったのに」
「5戦5敗だなんて今日は運がないなぁナハツェーラー」
「黙れ露夏」
赤髪のコドモに煽られ、ナツィはそのコドモをぎろりと睨む。
露夏と呼ばれたコドモは、だって事実じゃーんと笑った。
それに対しナツィは不満げにそっぽを向いた。
と、ここで物置の扉がガチャリと開いて、ジャンパースカート姿にエプロンをつけたコドモが中に入ってきた。