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生徒と私の本棚

今回のおすすめの本は、
きむらゆういちさんの「小説 あらしのよるに」です。
今尚人気の絵本。「あらしのよるに」の、多くの人が知っているお話の、全く違う物語。
この物語は、オオカミのガブとヤギのメイが、嵐の夜に、出会うところから始まります。
2匹の合言葉「嵐の夜に」
「食うものと食われるもの」である2匹。
それでも、魅かれ合っていく。
不安になって、迷って、わかりたいのに分からなくて、傷つけて、後悔して。
そんな中にも、笑い合ったり、他愛もない話をしたり、支え合ったり、温かい時間はたくさんあって。
天敵同士で、仲良くなれるはずも、分かり合えるはずもない。
それでも、もし、友達でいられるなら。
わかりあうことができるなら。
一緒にいられるなら。
何百万人という人たちに愛されてきた絵本の、小説にしか描かれていない、本当のラスト。
大切な人に、大好きだよ。って伝えたくなるような、そんな物語です。