桜に対義語があるならば、それはきっと鉛だろう。そんな景色が横たわっていた。 窓を開けると押し込まれたようにぬるい風がまとわりついた、もうんと雨の 匂いがしたので、今日も便箋を買いにいくのはやめにした。 「ハルキゲニア」