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煌々と燃え上がる暖炉の火が暖かい。パチパチとたまに弾ける赤が、耳に届く。
少女は、母の膝の上から離れ、窓際へ行く。曇った窓ガラスを小さな手のひらで拭いた。
水滴同士が繋がり、雫となって線を描く。窓が泣いているように見えて、悲しくなった。
「お兄ちゃんはいつ帰ってくるの?」
外の、ぼたぼたと落ちるような重い雪を見ながら少女は尋ねた。見渡す限りの白は、王宮の建物や像、アーチなどをどんどんその色で染めていく。白が何にでも染まる色なんて、嘘だ。
「この雪が溶けて、花が咲き始める頃よ。」
少女にはそれが、とても長いものであるように感じた。
「お兄ちゃんは、何をしているの?」
後ろに立った母親は、小さい我が子を撫でながら微笑む。
「国を守っているのよ。」
それがどういう意味なのか分からなかった。ただ、兄に早く会いたいと、それだけだった。
「パプリ、おいで。」
振り返ると、母が手を広げている。だから、少女は吸い込まれるように抱きついた。
母は女性を抱き締めていた腕を緩め、目線の高さを同じにする。そして、少女の赤みがかった頬を両手で包んだ。
「今日は、神殿に参りましょうか。」
めめんとさん》
文字ではね(笑)
え、関係ないものは何一つとしてありませんよ?笑 ということは。ね。
私、ちょっとした自慢ですが(おい)、声域なかなか広いんですよー笑
少女は透き通った瞳で見つめ返し、頷いた。
ふと、母の手首につけられたブレスレットに触れる。
「これ、綺麗……。」
母は微笑む。
「これはね、ママを守ってくれるもの。本当は、パプリのパパのものなのよ。」
「ママのはないの?」
「ママのはパパが付けているわ。」
「どうして?」
ふふ,と悪戯めいた瞳は少女をいとおしそうに見つめている。
「それが、愛しているという証だからよ。」
わかったような、わからないような表情を浮かばせる少女の額に、母は軽くキスを落とす。
「もちろん、パプリのことも愛しているわ。」
「パプリも、ママのことが好きだよ!」
もう一度抱き締め合い、母は少女を離す。
「さあ、出掛ける準備をしましょう。お昼までには戻りましょうね、今日はサミットの集まりがあるから。」
サミット? そう、不思議そうな顔をする少女。
「パパの大事な話し合いよ。ほら、大人の人たちいっぱい来ていたでしょう?今回は、パプリの国が会場なのよ。お昼から始まるのよ。」
「もう来ているの?」
「ええ。目には見えないルールみたいなものがあるのよ。」
柔らかく微笑み、改めて準備を始めた。
愛してる証、かあ......。
そういやパプちゃんはキリちゃんの指輪持っとったよなあ...。ま、まさか...?!(違う)
凄いポリティクスな夢見てるね(´∇`)
みーちゃん》
ありがとね!がむばる。
夢は安定の過去回想。
かわいいよね、ちびパプリ(笑)
めめんとさん》
ご想像にお任せしますわ(笑)
夢という名の…笑
音域広いんですか...。俺も広いっちゃあ広いんですけど、低い方に広くてwめっちゃ低音出せる代わりに裏声すら出せないと言う弾き語リストにとっては致命的な声でして(どうでもいい)
やっぱり兄貴の存在が気になる
みーちゃん》
わかりやすくていいよねもはやっ!笑
平和なときは本当に平和なのに、いざ動き出すとぐるぐると目が回ってしまうからねえ…今のうちにこの平和をにこにこと見つめるべきよ…。笑
めめんとさん》
地声がそこそこ高いと言われますね(笑)それなのに男性ボーカルの曲しか聴かないし歌わないので、必然的にそっちも出るようになるっていう(笑)音楽の先生(女性)よりも低い方の音域でたのは嬉しかったですね。
お兄ちゃん…姿はでない人が語られるのはもはや十八番ですね…。気長にお待ちください(笑)
「も、もうっ……!お昼までにはお戻りくださいね!」
「わかっているわ。」
慌てているメイドと楽しそうな母親を、少女は交互に見る。
「リヴィ、お出かけかい?」
低いその声の持ち主は少女の父。
「だ、旦那様!」
「ええ、お昼には戻ってくるわ。」
「あんまりメイドを困らせるんじゃないよ。」
苦笑しながら近づいてくる父に、メイドが旦那様もです!と言っているのを少女は目の端に見ていたけれど。
「パプリのこと、よろしく頼むよ。」
「はい、あなた。」
軽くキスを交わし、父は少女の頭をくしゃっと撫で、戻っていった。どうやら、偶然通りかかっただけのようだった。
「行ってくるわね。」
「はい、行ってらっしゃいませ。」
最終的に笑顔でメイドは送り出してくれた。
みーちゃん》
夫婦だね(笑)
日本人でこういうのは見れないよなあ…。
いいじゃないの!読んでみたいな。
上手く書こうとなんてしなくていいと思うよ?
私が中学生のときは主人公に語らせるスタイルだったなあ。
神殿まで、そう距離は遠くない。王宮から見える位置にある。
「神殿は、今お兄ちゃんが行っているところと繋がっているのよ。」
果てしなく続くような白の上で、母が少女に話す。
「会える?」
繋ぐ手の先の母を見上げる。そんな少女に優しく微笑んで首を振る。
「いいえ、会えるのはお花が咲く頃とお話ししたでしょう?」
少女は拗ねてしまった。
母は、パプリ,と呼び掛ける。
「今、あなたのお兄ちゃんが行っている場所は、神殿以外にいくつかの扉と繋がっているの。その扉の前に立つことができるのは決められた者だけだから、本当の扉ではないけれど、神殿の中にはその複製が置かれているのよ。あなたも見たことがあるでしょう?」
大きいものね,とくすくす笑う。少女は通い慣れた神殿の中にあった、いくつもの木の枠のようなものを思い出す。
「あの……木のやつ?」
「ええ、そうよ。」
みーちゃん》
うんうん。こう長くなると逆に短編いれたくなるよ(笑)
というかですね、困っているの。詰まっているの。一気に投稿数減ったじゃない?私(笑)
書きたいことは決まってるんだけど繋げられなくて…涙でそう。笑
ゆっくりでいいんすよ。早さはそんな魅力じゃないっす(言ってしまった)。ちゃんとみんな待ってんだから(誰だよこのオジサン)
≫みー♪
書きなよ!!!(先行者の謎の余裕)
ちょっとずつちょっとずつ。見てもらうことで伸びるってのもあると思うし(ホンマ誰だよこのオジサンagain)
いつも続きが気になってます!
レスありがとうございます!
ちょっと頑張ってみます!!
本読むのとかは好きなんですけど、文章力がないんですよ…笑
もし、かけたら報告しますね!!!
またアドバイスとかお願いします!
これからも楽しみにしてます!
めめんとさん》
うう、ありがとうございます…。たぶんそのうちがーって書けるときが来るとは思うのですが(逆に来てもらわないと私がティーンズであるうちに終わらない可能性…)、それまでゆっくり進めようかな。かたつむりさんで歩くことにします。
daichiさん》
嬉しい…涙
文章力なんて自分で決めるものじゃありませんよー!大丈夫です、読むの好きなら、少なからず培ってきた力はちゃんとついていますから。
ふふ、報告お待ちしていますね。
焦らずかたつむりさんでいきましょう。あ、でも課題なら期限あるか…かめさんあたりで。
みーちゃん》
し、心配してくれていたなんてっ…滝(再び)
しばらくかたつむりさんかもしれない。これで3回目だね(笑)
もしかしたらみーちゃんがあげきるのが、私が復活するより先かもなーなんて笑
いいよいいよ、焦らずね。こうしてお話の輪が広がるのは楽しいことだ。
そして続ける。
「会うことはできないけれど、扉の向こうにお兄ちゃんがいると思ったら、もう少し我慢できないかしら?」
「……うん。」
「いい子ね。」
ふわっと微笑った。神殿は目の前だ。
「ねえ、ママ。」
少女に積もってしまった雪を払いながら、なあに,と母は応える。白に染められていた少女のマフラーが、赤色になった。
「さっきの話、初めて聞いた。」
どうして今話したの?
行きましょうと手を引かれる。
それはね,
「あなたが聡い子だから。」
手を引かれた少女は、それ以上は何も言わなかった。何を言われているのかよく分からなかったこともあるが、そのように言う母の気持ちは感覚的にわかるような気もしたから。
これ以上困らせてはいけない,不意にそう思った。
「その扉、見てきてもいい?」
「いいわよ、ママもすぐに向かうわ。」
少女は別の道へ進んだ。
みーちゃん》
そうなのか。たしかにね、そんな感じはする。
なんとなしに書いていたけれど、人に指摘されると、無意識的に視てるんだろうなって思っちゃうね。ふむ、ひとつ学んだぞ。今度から意識的に書ける。笑
私も、空を見るのは好き。夜空が好きだな。
夏になると、太陽さんには有給をとってもらいたくなるから…笑
扉が、枠が、たくさん並んでいる。それぞれ刻み込まれた紋様や柄が違うようだった。下にはプレートがあり、種族名が書かれている。どの種族のレプリカかということだろう。
母の言うように、少女はその扉を見たことはない。
ウィザードの文字を見つけた。
「この向こう側に、お兄ちゃんがいる……。」
もちろん、向こう側には壁しか見えない。複製だと、偽物であり、本当は人間界に繋がっていないことは、少女は理解している。
「君のお兄さんも、人間界に行ったの?」
少女は驚いて、ばっと振り返る。そこにいたのは、同い年くらいの黒髪に黒い瞳の少年だった。
同年代の子どもと話すのは、ほぼ初めて。まわりに同じくらいの年の子どもはいなかったから。
「あなたのお兄さんも?」
「僕のは姉ちゃんだけど。」
横の扉の前に立つ。そこには、ヴァンパイアの文字が見てとれる。
「あなたは、ヴァンパイアなの?」
緊張してしまって言葉が出ない。
「どうしてここに来たの?」
今度は少年が、目の前の扉を見つめたまま尋ねてきた。透き通った声だった。
「お兄ちゃんに……」
会いに来た,が繋がらなかった。会えないことは知っていたから、途中で言うのを止めてしまったのだ。
「僕も姉ちゃんに会いに来たんだ。」
ここで少女は悟った。あぁ、この子も同じだ,と。この表情は、見たことがある。
窓に映った自分の表情にそっくりだった。
「パプリ、おんなじくらいの子と初めてお話しした。」
少年の方を向くと、彼も同じように少女と向かい合った。
「僕も。……パプリっていうの?」
同意と共に質問も返ってきた。名前のこと。
「うん!パプリエールっていうの。パプリでいいよ、みんなそう呼ぶから。
あなたのお名前は?」
「僕はエルーナ。……そろそろ僕行かなきゃ。」
おお。なんか出てきたよ、エル繋がりが。(読みすぎかなw)同い年かあ。これどっちかのパターンやね...。
て言うかパプちゃんは自分のこと名前呼びだったんだねえ...。かわいいw
ちなみに好きな星はレグルスです(どうでもいい)
めめんとさん》
いいえー、読みすぎじゃありませんよ。そういえばあの人も…。笑
めめんとさんの言うどっちがどちらもわからないのですが…笑 どっちかな??
みーちゃん》
レベル50も上がるの(笑)すごいね、上限どこまでだろう…。笑
エルーナ、新キャラなのかな??笑 続きみてみてね、うふふ。
めめんとさん》
そうなんですよー、かわいいでしょ?笑
私はやっぱり、いわゆる一番星が好きです。金星ですね(笑)
少女は少し残念そうにした。しかしすぐに頷いて、またね,と言った。少年はちょっとだけ目を丸くし、またねと返した。
パプリ,と後ろから声がかけられる。
「ママ!」
「さっきの子はお友だち?」
少女はにっこりする。
「うん!エルーナっていうんだって!」
母の表情が少し変わった。
「そう……あの子も……」
みーちゃん》
少年少女かわいいわよ。かわいいよねえ!
怪しいね、ますます曇ってきたね。
ママはそれ、どういう意味…!?
なんでレグルスそんな人気なの?笑
調べてみたけど何の変哲もないと感じたのは私だけ?笑
何か呟かれた。
「ママ?」
「パプリにとっては初めてのお友だちだったかもしれないわね。」
元の優しい微笑みだ。
「エルーナもね、お姉ちゃんに会いに来たって言ってたの!エルーナにもまた会いたいなあ……!」
神殿を出る前にマフラーを締め直される少女は、にこにことしている。困ったように微笑む母には気付かない。
「きっとまた会えるわ。」
ふわっと締め直されたときには、浮いている,という感覚しかなかった。
否、正しくは宙を舞っていた。飛ばされていた。
下が降り積もった雪だけだったということと、神殿の中央から離れていたところにいたということが幸いだった。
小さいからだに激痛が走る。
何が、起こったのだろうか。
みーちゃん》
うん。ようやく動き出したね。事件だね。
どうなるかね…??
曲かー!
天体観測とかするの?レグルス…今度探してみよう。
謎の兄貴現る...。(現れてない)
ちょくちょく回想シーンが出てくるけどLOST MEMORIESとどれくらい関係あるんやろ...。
高い声がでない。