その紅に
艶やかな黒髪が
はらりと流れ落ちて
真っ白な雪の上
それはそれは美しく映えていました
ぽろり
ぽろり
落ちて行くのは
真っ紅な椿の花で御座います
その椿の紅は
あなたの紅
流れ落ちるは
漆黒の絹糸
ぽろり
ぽろり
その紅に
次々と雪が降り積もってゆくのです
雪があなたさえも隠してしまわないうちに
私が先にあなたをさらってしまいましょう
ふわり
衣擦れの音がして
あの懐かしい匂いがした
嗚呼
こんなところにいたんだね
ずっとずっと探していたよ
振り返ったそこに
君はもう
いなかった
君のためならば
この命
今すぐにでも捨てられる
そう思ったんだ
何であろうとも
君に捧げられると。
でもね
今は
君と少しでも長く一緒に居たい
この命
1秒でも長く
君と一緒に居たいって。
もう二度と君を手放したりしない
ずっと傍に居てよ
お願い
君と一緒に居たいんだ
君がため 惜しからざりし 命さへ
長くもがなと 思ひけるかな
なんか、ぐっときました!(語彙力なくてごめんなさい!)
この和歌は、百人一首が好きな友達に「この和歌、藤しーみたいだよね!」って言われて印象に残っている、好きな和歌です。
こういうの書ける人、すごい尊敬します!
百人一首部です(ガチ勢感出してすみません(^^;
部の友達の得意札で、気になって見たらすごい感動しました(๑° ・ °๑)・*♡
あなたの全てが美しすぎて
その指先
その目
その唇
その黒髪
あなたをつくる全てが
あまりにも美しすぎて
そして何よりも
あなたの心が綺麗すぎて
なにもかも完璧すぎて
そんな君が今
初めて涙を流したんだ
その涙さえも
どうしようもなく
美しすぎて
僕はそれをただ
見ていることしかできなかったんだ
ここは夢のくに
そう、そして嘘のくに
その全てが夢という名の嘘なのです
あなたは今日も
その嘘に騙され
幸せな夢を見るのでしょう
でもはじめから
あなたは分かっているでしょう
ここは嘘のくにだということを
黒に挟まれたら
否応なしに黒になる
白に挟まれたら
否応なしに白になる
だけどせめて
裏側に
本当の色を隠し持っていたい
そんなことを言っても
どっちが本当の色かなんて
自分でも分からなくなってしまう
あなたは確かに笑った
彼岸花のように紅くて
なまめかしい唇を歪めて
鮮明に覚えているのに
長くて艶やかな黒髪も
吸い込まれそうなあの瞳も
消えてしまいそうなくらい透き通った肌も
あなたはどこへ
行ってしまったの
このままずっと夜が続けばいいのに
そう嘆きながら
今日も逃げ続ける
昼間さえも
なにもかも
自分のものになればいいのに
いつもいつも同じことを嘆き続けて
そうして
はじめて私は生きていける