ポエム掲示板だからポエムしかないのかと思ってたら小説を書いてる方もいらっしゃるんですね。
実は以前、Twitterのトレンドに「#書き出しと終わり」っていうのが入ってて、その名の通り書き出しと終わりを決めてくれるサイトみたいなのがあって。それで「指先が触れた。」で書き出し「答えはどこにもなかった。」で終わるというように出たので、2,000字弱のものを書いたのが放置してあるんです。せっかくなのでここに放ってみようと思います。
ほぼ初めて書いたので拙い文章ですし、長すぎたので繋がりも突然切ってしまったのでなんか変なところも多くありますし、ツッコミどころが多いかもしれませんがせっかくなので読んでください。次の書き込みから2回に分けて書きます。
タイトルは「赤い花がよく似合う君は」です。
指先が触れた。
見とれて息をするのを忘れるほどの綺麗な赤い花に。
その花を摘んで君に渡すと君は笑って「ありがとう。」と言った。君は頬を赤く染めた。その赤い花はとてもよく似合っていた。
「また明日ね」
「じゃあね!バイバイ!」
君は元気に手を振っていた。
僕が道の角を曲がるまで。
次の日、彼女…ひなはひなの家で死んでいた。
口に昨日渡した赤い花がくわえられていた。仰向けにしてあって外傷もなくいつもの綺麗なひなのままだった…いや、いつもよりも美しかった。その赤い花はやっぱりよく似合っていた。でも頬に赤みがない。それに気づくとやはり死んでいるんだとやっと自分の中で理解出来た。
「すみません。警察のものです。高橋と言います。神田さんとはどういうご関係でしょうか?」
「一応…お付き合いをしていました。」
「お話伺ってもよろしいですか?」
「はい。」
警察には昨日ひなといつ別れたのか、犯行推定時刻には何をしていたかとか色々聞かれたけど僕が殺した訳では無いから素直に話した。
「答えていただきありがとうございました。……お綺麗ですね。」
「あ、えっと、そうですね。まさか僕にこんな綺麗な彼女ができるとは思ってなかったです。実は今日付き合ってから1年なんですよ。だから結婚して欲しいと言うつもりだったんですよ…なのに…許せないですよ…なんでひなが…」
「そうだったんですか。それは残念でしたね。ハンカチいりますか?」
「い、いや僕も持ってるんで大丈夫です。ありがとうございます。」
僕はハンカチを取り出して止めようにも止まらない涙を拭いた。このハンカチは僕の誕生日にひながくれたものだった。
これ以上僕にはどうにも出来ないし警察の方にも帰っていいと言われたから家に帰った。ふと棚に目をやるとひなとクリスマスに行った大きなツリーのイルミネーションの下で撮った写真が飾られてあった。もうひなのことを忘れようとしてその写真たてを伏せた。でもそんな簡単に忘れられるわけない。どうして今日なのか。どうして今日殺されたのか。せめて明日がよかった。告白してからがよかった。後悔ばかりが頭をよぎって同時に犯人への怒りも増すばかりだった。
次の日の朝、起きたら携帯に連絡が入っていた。犯人が捕まったらしい。高橋陽介…高橋?昨日の話した警察の人も高橋さんだった。でも高橋さんなんて沢山いるからたまたまだろう。しかも疑ったらその人に失礼だ。
しばらくしてその犯人と話すことが出来ることになり僕は面会室に入った。そこに居たのは事情聴取したあの高橋さんだった。一気に怒りが湧いてきた。
「どうして、どうしてひなを殺したんですか!」
「俺がひなと付き合ってたからだよ。だからひなを殺した。でも綺麗なひなのままでいて欲しかった。だから綺麗なままで残るように殺して綺麗にしてあげて最後に花瓶に挿してあった憎い君からのプレゼントを彼女に持たせてあげたんだよ。あの夜俺はひなに別れを告げられたんだ。他に好きな人がいるって。そんなこと言われたら許せなくて君には申し訳ないけど殺させてもらった。」
「それなら僕を殺せばよかったじゃないか!そしたらお前はひなと一緒にいられたし邪魔者もいなくなるだろ!」
「ひなは君の方が好きだったんだよ。どうせ俺にはもう飽きてたんだよ。だから君を殺したらひなが悲しむ。ひなが悲しむのは見たくないからね。」
「だからって殺していいことにはならないだろ!もういいです。あなたなんかと話したくないです。」
僕は勢いよく部屋を出ていってしまった。あいつの顔を見てると怒りしかなくて声も聞きたくなかった。なんだよ。ひなのためにひなを殺したなんて。意味がわからない。どこがひなのためになってるんだよ。
3年経った今は仕事も順調にいってて新しい彼女もできた。付き合い始めて1年と少しがたったところだ。付き合ってちょうど1年の日に僕はプロポーズをして結婚することが決まっている。
ひなの三回忌に行って色々思い出していた。犯人のこととか殺される前の日のひなとか僕が最後に見た殺されたひなとか。あの美しいひなの姿を忘れるわけがない。今も鮮明に覚えている。怖いぐらいに。
指先が触れた。
満面の笑みの君の写真に。写真の君の頬は赤く染っていた。僕が撮ってあげた写真だからかもしれない。
僕は手を合わせた。
どうして君は死んでしまったのか。
犯人はどうして殺してしまったのか。
赤い花がよく似合う君はどうして僕の前からいなくなってしまったのか。
考えても、考えても、答えはどこにもなかった。
書き出しと終わりだけでこれだけの物語が紡げるのはホントにすごいと思います。この掲示板でもそんな企画やってみたいですね。
いや、ホントに敬服。
皆さん、お久しぶりです。
以前、物語の初めと終わりを決めて頂いてそれで書く「始まりと終わりで紡ぐ物語」のコーナー…と言っても1回しかやってないのですが…をやっていました。
11月にmemento moriさんから「それは紛れもなく硝子だった」で始まり「待ってろ、そう呟いて彼はその1歩を踏み出した」で終わるものを書いて欲しいと頂いたのですが、受験生だったり難しかったりして今さらになってしまいました…遅くなってすみません
実はSOLは卒業するつもりでいるのでもしかしたら最後かもしれません。いや、多分最後です。
今回は少し長いですし前置きを書きすぎたので多分3つに分かれます。
あいかわらず拙い文章ですし若干無理矢理なところもあるかもしれませんがぜひ、読んでください。
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それは紛れもなく硝子だった
何となく綺麗だったから拾い上げる。
少し砂で汚れていたが洗ってあげたら輝きが戻った。
「きれい…」
私はそれを透かして見てみた。すると何となく人が映って見える。後ろ姿だけど間違いない。あれは私の好きな人。高校1年からずっと好きで、3年生で同じクラスになれたけど1度も話したことの無い人。私みたいなコミュ障が友達が沢山いる彼の彼女になれるわけが無い。そもそも話しかける勇気が出ない。だからずっと後ろ姿だけを追っていた。
もう3月。あと10日で卒業式。今言わないともうずっと伝えられない。でもやっぱり不安でしょうがない。
私はその硝子を持ち帰った。
「ねぇ、優樹菜」
「どうしたの?」
優樹菜は私の数少ない友達。家がガラス細工のお店をやっている。
「今日ね綺麗な硝子見つけてね。それを優樹菜の家でなにかいい感じの形に出来ないかな…って」
「うん!いいよいいよ!ちょっと見せてよ!」
「どうぞ」
「ほんとだ!めっちゃ綺麗!校庭に落ちてたの?」
「うん、なんでだろうね?」
「ねー不思議ーまぁとりあえずうちの家おいでよ!」
「うん、行こ行こ」
「ねぇ、もしかしてまた好きな子のこと考えてるでしょ!」
「うん、まぁね…」
私が悩み事をしてると優樹菜はすぐ勘づいてしまう。その能力欲しいぐらい。
「まぁ…もう卒業だもんねー彼には何か言うの?」
「言いたい気持ちはあるけど…なんか急に今さら言うって向こうも困るだろうな…って。」
「そんなことないよ!やっぱり告白されたら嬉しいもん!しかも彼には彼女いないことはリサーチ済みだから」
「もう…お節介なんだからー」
「友達として当然でしょ!あ!そうだ!その硝子プレゼントすれば?」
「え?」
「綺麗な形にしてーそれを渡してーそして告白しちゃったらもうイチコロよ!」
「いやいや、そんな簡単にはいかないってー…でもプレゼントにするのはありかも」
「我ながらいいアイデアだと思うよ!」
「はいはい、そうですねー」
「じゃあなんの形がいいかな…もうそこは思い切ってハートにするとか?2人の名前も彫っちゃう?」
「いやいやいやそれは重すぎるって。ハートはやめとくよ…」
「そっかーじゃあ何がいいの?」
「うーん……しずく型は?私雨好きだし」
「それめっちゃいい!超ナイスアイデアじゃん!じゃあそうしよ!」
綺麗に磨かれしずく型になった硝子はさっきの何倍も美しいものになっていた。優樹菜のお父さんのご好意で売る時の箱にまで入れて頂いてリボンまでして…なんか本気のプレゼントみたいになっちゃったけど引かれないかな…
卒業式当日。
何も言えないまま最後のホームルームが終わりみんな泣いている。でも今はそんな余裕はない。だってこの後告白すると決めたんだから。
「ほーら、行っておいで!頑張って!」
「う…うん、が、頑張るよ…」
「ちゃんと笑ってよね!1度しかないチャンスなんだから!」
「分かったから…また後でね」
「いい報告待ってるよー!」
優樹菜と別れた私は彼の方へ近づく。
「……あの…」
「あ、俺?ちょっと外で話そ」
「え?」
彼に連れられてきたのは校庭の桜の下。今年は咲くのが早くてもう所々に花が見える。
「あの!」
「ん?」
「わ、私…話したことないけどずっと好きでした…あ、いや、好きです…で、出来ればこれ受け取ってください!」
私は彼に硝子のプレゼントを押し付けた。
「あ、ありがとな。俺さ、実はお前のこと好きなんだ。」
「ふぇ?」
あまりに予想外の出来事に変な声が出てしまう。
「だから、俺はあなたのことが好きです。」
「えっと…ありがとうございます」
「そんなかしこまって…でも君らしいなその返事」
「そ、そうですか…」
「そこがかわいいんだよな」
「か、かわいいなんてそんな私に似合わな…」
「かわいいよ。とっても。話したことなくても好きになるぐらいに。」
「な、なんか…ありがとう…ございます…あ!連絡先…交換しませんか?」
「うん、もちろん。」
スマホを取り出しLINEを開く。LINEを追加してるのは家族と仲のいい3人ほど。そこに父親以外の男の人の名前が並ぶのは不思議な感じがする。
「多分知らないだろうけど俺、大学遠いから4年間は一人暮らしするんだよ。」
「そっか…じゃあしばらくは会えない…」
「まぁ、そうなるわな…でも休みの時はすぐ戻るし、そのためのLINEなんじゃん。毎日でも話そうよ。」
「そ、そうですね…毎日…」
「べ、別に無理はしなくていいからな。返信待つことぐらい出来るよ。好きな人のためならね」
「私あまり喋れなくて…それでもいいですか?」
「もちろん。」
「…付き合ってくれますか?」
「はい。よろしくね。」
ちゃんとした答えを聞いた瞬間泣いてしまった。ちゃんと思いを伝えられた安心感と片想いではなく両想いだったことへの嬉しさと彼としばらく会えない寂しさがごちゃごちゃになって涙が止まらなかった。
「そう泣くなって。また会いに来るからな。」
「はい…待ってる…から…ちゃんと好きでいてください」
「もちろんだろ。好きでいるから。」
待ってろ、そう言って彼はその1歩を踏み出した。
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3回で書くとか言ったのに4回になりました(笑)
ちなみに最後の彼の「1歩」は彼の、そして2人の未来への1歩ってことで…はい。はっきり言います無理矢理です(笑)
しかも最後めちゃくちゃ中途半端なところで切ってしまった…
なんか恋愛経験ほぼゼロなのになぜ恋愛物語を書こうとするのか…憧れですかね?www
長くなりましたがこれで終わります!
お代くれたかた!ありがとうございます!
面白かったです!
ありがとうございました!
面白かったです!また、ポエムを書きたくなったら、ポエム掲示板に戻って来てください!
ありがとうございました!