0

パラレルスペック 4th.詩集 テーマ「 恋に、君に、秋に、落ちた。」

Fall in Fall

道に落ちてる銀杏の実
踏んだときのように
ソレは突然香りだすの
Fall in Love 恋に、落ちた。
木枯らしが駆け抜けて
葉っぱが頭に落ちた
ソレは栞にしたい瞬間

信号待ちしてるあいだ
靴の裏を確かめるの
ソレは気づかぬうちに
Fall in You 君に、落ちた。
木枯らしが駆け抜けて
葉っぱが頭に落ちた
ソレは栞にしたい瞬間

初めはなんにもなくて
段々と色づいてきて
ソレは黄色に変わった
Fall in Fall 秋に、落ちた。
木枯らしが駆け抜けて
葉っぱが頭に落ちた
ソレは栞にしたい瞬間

パラレルスペック
男性/21歳/大分県
2019-11-08 22:09

Try Me !

Try Me!私を試して
Try Me!今夜だけは
Knock On!反則技も許してあげる

長い間 待ってたのよ
月の満ち欠け観察しながら
一人にされて強くなったの
手加減なんてしないでよ
今夜は負ける気がしないの
あなたと楕円形の月の下
Big Scramが組みたいの

Try Me!私を試して
Try Me!今夜だけは
Off Side! 反則技も許してあげる

早く私の元にTryしてよ
ボールはあなたが持ってるの
思い切りのTackleで返すわ
もしも2人 Line Outしたら
Maul つくってやり直そうよ
あなたと楕円形の月の下
No Side までは長いから

Try Me!私を試して
Try Me!今夜だけは
Hi Tackle!反則技も許してあげる

パラレルスペック
男性/21歳/大分県
2019-10-14 20:18

口づけを

You never do not try me at any time. At any place, l shout out "KISS ME".

一番最後に教室を出れば
辺りはもう暗くなって
貴方の顔さえよく見えない
忘れかけた路地裏の
切れかかった蛍光灯は
唇だけを青白く照らしてる
さあ、誰もいないここで口づけを…

貴方のバスはまだ来ない
テールランプが街を染める
金曜の渋滞 飛び交う
クラクションの音が
私の衝動をかきたてる
ほら、人目なんか気にせず
口づけを 口づけを 口づけを…

You never do not try me at any time. At any place, l shout out "KISS ME".

パラレルスペック
男性/21歳/大分県
2019-11-05 21:43

Bad Morning

"Good Morning"って
耳元でささやく君は
いつになったら現れる?
カラッカラの喉
冷たい水が通れば
今日もヘンな味がして
Bad Morning が始まった

写真立ての君に向かって
タマネギのみじん切り
指からケチャップ
目からナミダ流せば
少しは心配してくれる?
包みたくても包みきれない
不恰好オムレツの出来上がり

今日も鏡の中の自分と
にらめっこしてみる
ひどいネグセと
出しすぎたハミガキコ
いつも先に笑って負ける
苦い記憶はうがいで流して
Bad Morning が終わってく

パラレルスペック
男性/21歳/大分県
2019-10-21 21:39

SWAN

生ぬるい風が降り注ぐたび
心の水面はピンク色に
とってもあたたかいね 私たち
スワンボートに乗れば
あなたは必死にペダル漕ぐの
クローバーの上 肩合わせ
幸せは探すものだと思ってた…

桜吹雪にだまされて
この湖までやって来たけど
このまま散ってくのが怖かったの

冷たい風が駆け抜けるたび
心の水面に縞模様広がる
すっかり冷めてしまった私たち
ボート乗り場は閑古鳥と
2匹のスワンが鳴き叫んでる
この恋はエサをあげても
あの鯉みたいにはつれないの…

木枯らしに吹かれて
この湖までやって来たけど
このまま枯れてくのはもう嫌なの

パラレルスペック
男性/21歳/大分県
2019-10-25 21:19

鱗雲

"女心と秋の空" なんて言葉
子供の頃はわからなかった
錆びたアパート飛び出したら
その意味を知る時が来たみたい

心模様は空模様
鱗雲みたいに波打ってるだけ
一つも悲しくなんかないわ

くすんだバスに飛び乗って
最後の街並み 見送った
これからは別の人がみるのね
そう思ったら急に暗くなった

心模様は空模様
バスを降りるとそこは土砂降り
傘も持たず 濡れてく瞳

"夜爪を切ってはいけない"と
子供の頃は信じていた
約束交わした小指 深爪したら
その意味を知る時が来たみたい

心模様は空模様
外に出ると 少し肌寒いけど
爪みたいな月が綺麗だったの

パラレルスペック
男性/21歳/大分県
2019-10-08 21:02

Typhoon No.17

風になびく街路樹たち
ぼんやり眺めてるだけは
つまらなかったの
窓を開けたら 風が誘って
このままあなたの家まで
飛ばされたいと思ったの

あといくつ、台風過ぎたら
気づいてくれるのかしら
今日もあなたからの連絡
待ち続けるの もう17回目

急いで流れる雲たちに
ちょっとつかまって
あなたの家まで行ったなら
今夜二人台風の目になるわ
窓たたく風の音に怯えた
眠れぬ夜のお返しに

あといくつ、台風過ぎたら
気づいてくれるのかしら
今日もあなたからの連絡
待ち続けるの もう17回目

パラレルスペック
男性/21歳/大分県
2019-10-01 22:36

後の祭

鼻を突く寒さとアノ匂い
魔女もお化けも皆帰って
ひとり残されたは歓楽街
公園に横たわるミイラに
群がってるカラスたちは
まるで私と別れた男たち

フランケンシュタインも
造れなかった貴方の性格
いつも一人にされた私は
月に向かって吠えるだけ

目を刺す雫に反射した光
雨は賑わいを皆さらって
水溜りに姿写すは歓楽街
公園のベンチにすわって
カラスを見下ろす黒猫は
まるで男たちをねらう私

土曜の夜も帰って来ない
ゾンビに呪われた貴方の
血でさえも吸いたかった
消えた男を憎めど後の祭

パラレルスペック
男性/21歳/大分県
2019-11-01 17:29

言葉の旅人

立ち止まれば ふと思い出す
君の一言がまだ胸をさす
君が落とした恋の破片
拾う手と信号の色は
綺麗な綺麗な赤色
青色に変わるの
待ってるだけ
秋の交差点

信号機はまちの色を変えて
アスファルトの川を泳ぐの
白と黒の日々を駆け抜けて
君の一言思い出になるまで

だんだんと
日も短くなる
灯りをつければ
ひとり自分が映る
Love songで踊って
キレのいい自分が痛い
今はまだ悲しいフレーズ
新しいことば見つけるまで

パラレルスペック
男性/21歳/大分県
2019-09-30 22:44