君がふざけて足した
レモンの味が 忘れられない
微妙 奇妙な 夏の終わりを
匂いと音と 鼻にかかる 笑い声で刻んだ
レコードかけては レモンソーダを
レモンを切っては 甘酸っぱさを
交互に浮かべて 口笛止んで
くちびる すぼめた レモンの午後
君がふざけてまわした
ビデオみたいな 忘れられない
微量 緻密な 2人の恋を
黄色い笑顔 花に似てる けれど君はレモンガール
背中を撫でては コップを回す
レモンで酸っぱい レモンのソーダ
とっくに終わった キスのくだりも忘れた
明日は レモンを買う
君がふざけて足した
レモンの味が 夏の終わりを
てかてか添加物
たぷたぷシロップ
あまあま白桃と黄桃
ぜーんぶ食べ尽くして
からっぽになった缶詰に
あなたへの愛を詰め込んで
隠し味に憎しみも浮かべたら
プレミアムももかん出来上がり
凍える夜も
クレープ生地で包んでよ
ほおばる苺に
利き手ごとギンガムチェック
むぐむぐ おにぎりを食べる君
ぱくぱく からあげを頬張る君
くるくる 表情が変わって
ころころ 笑ってる
幸せそうで 可愛くて
ちょっといいなって
思ってしまった