0

※前回の詩集タイトルの訂正 4th詩集→5th詩集

ランデブー

天国に一番近い場所で僕らは
負けじと必死に足掻くのだ
透き通る青に歪な虹を描いてみせるよ
愛されるべきじゃ無かったあの日も
抱きしめてあげるんだから
今日のリテイクは明日撮るから

空色アスファルト
男性/17歳/福岡県
2021-06-01 23:56
こんちわ。詩集を見に来てくれてありがとうございます。この詩集のタイトルの「メモクラマー」は、僕が勝手に作った造語です。「目も眩む」をもじったものです。

花灯

夏に置き去りにされて
迷子の子供のように泣き喚く君
季節のあやし方も知らない僕には
ちょっと早すぎたようだ

「そんな音じゃ売れないよ」
別に売れるとか何だとか
そういう問題じゃないし
君のための音だって事を
まだ君は知る由もない

影っては照らして
照らしては影って
弾み弾む心のままに
ざらついた澱みも
全てを仰いで何かを叫ぼうか

君の声と、僕の音が
合わさって奏でる不協和音
それでも何故か懐かしむようでいて
泣きそうな素振りも見せていて

約束の場所ってどこだっけ?
君とよく遊んだあの公園だっけ?
ピントの合ってない写真をさ
まだ頭ん中に貼り付けているんだ

僕はというと未だ記憶の中で
あの下手くそな歌を歌ってるよ
君に「音痴だ」と言われようが
無視して歌い続けるよ

振り払ったって消えやしない
あの日の鮮やかな花火のように

空色アスファルト
男性/17歳/福岡県
2021-06-01 21:42

夢うつつ

あの日見た夢
別に良かったんだけどさ
もうちょっと幸せなエンディングが良かったな
「じゃあさ、ねぇ、夢じゃなくてさ」
正夢にしてやり直してみようか

鳥になった君は
飛びながら涙を流した
そして落ちた雫が僕らの街に
雨となって溢れ出したんだ

横断歩道の白線じゃない所が
いつもより暗く黒く見えて
落ちてしまいそうで
ヘタクソな歩き方をする

そのビー玉見たいな瞳の中で
繰り広げられる物語に
僕も入れてよ、飛び入り参加でさ
悪い黒づくめに追いかけられてる君の
その手を掴んで奪う、攫う
笑いながら走る、走れ、走れ

空色アスファルト
男性/17歳/福岡県
2021-05-31 19:52

雲の糸

雨で濡れた前髪を
額に貼り付けたまま
僕にもたれかかりながら歩く君
人知れず君の頬を伝ったのは
雨だったのか、それとも涙か

人の体のほとんどは水だから
雨たちらきっと僕らには
気付かないはずさ
君が耳元で囁いた言葉も
雨は知らない

騒々しい、と耳を塞いだら
君が聞こえなくなって
沁みて痛いな、と目を瞑ったら
君が見えなくなって手探りでも

分からなくなってしまう

天気予報はきっと、曇りのち晴れ
それなのに裏腹に止まぬ雨
淡い色に滲んで足がとられて
今夜はきっと上手く踊れそうにもない

もっと揺らして、君が
もっと降らして、君の涙の抜け殻 
もっと照らして、君の、君の

空色アスファルト
男性/17歳/福岡県
2021-05-26 22:48

グッナイ

「君は酒が入ると急に饒舌になるよね」
なんて大人っぽいコト言ってみたりするけど
第一、僕はまだお酒は飲めないし
君も同じく飲めない、未だお子様なので

まぁどっちかというと、うねりをあげる街に
飲み込まれそうになってる僕ら
逃げようとするけど、無駄だって知ってる
案の定捕まっちゃって足掻くけど
気づけば耳元で時計が騒いでる

燃えるゴミ、燃えないゴミ
昨日と今日と一昨日は燃やせないゴミ
間違って燃やしたりでもしたなら最後
目に染みて明後日の方向なんて見えやしない

もっと遠くへ行こうか
必死に手を伸ばしても
指のほんの先っちょすら届かない場所へ
もっと果てしなく歩いていこう
無人島に持って行き忘れて
慌てふためいたものは君の声だ

「終末はいつかねぇ?」
やっぱりノストラダムスは嘘吐きだ
世界が終わらなくたって
とにかく僕らは2人だけの世界を待ってた

静かな夜だと言っていたくせに
なんでこんなにも騒ぎ立てる僕の中
メトロームに合わせて飛び跳ねてくれよ
きっとこの心臓、君の分まで
いっそ2つの心臓、時が止まるのを待って 

空色アスファルト
男性/17歳/福岡県
2021-05-25 21:50
  • なかなか文学的ですな!

    もりこちゃんと幸せになるのだ
    女性/21歳/福岡県
    2021-05-25 22:58